自然の景色を求めて、愛犬のこごみと一緒に行く犬連れ「VANLIFE(バンライフ)」旅をしている私たちの普段の旅先は、岐阜県から海や山に出かけることが多いです(岐阜も山ばかりなんですけどね)。
南は和歌山県の紀伊半島の先端を目指したり、北は石川県の能登半島、西は山口県まで愛車を走らせてのバンライフ旅で足を延ばしましたが、岐阜県から東の遠距離旅は、これまであまりしていませんでした。岐阜県のすぐ東にはアルプスのきれいな長野県や青々とした遠州灘がある静岡県があり、両県が旅の目的地になることが多く、それよりも東に向かう事はなかったんですね。
しかし、そんな私たちが、今回はさらに一歩東へ。犬連れバンライフ旅で、神奈川県を巡りました。
自然と歴史が折り重なる神奈川県への犬連れバンライフ旅の軌跡を、東海や関西、中京から行く神奈川県への車中泊旅のモデルコースという形で、犬連れで行けるオススメのスポット等とともに前編・後編に分けてお話ししていきます。
目次
どの道を選ぶか? 「道」という旅のプロセスも大切
岐阜県から神奈川県へ向かう時、高速道路の選択肢は「東名高速道路」か「新東名高速道路(以下 新東名)」がありますが、今回、私たちは迷わず新東名をチョイスしました。
というのも実は、新東名の車線幅は3.75mが基本となっており、一般的な高速道路の3.5m~3.6mよりも若干広く設計されています。
(編集部注:高速道路の車線の幅は3.5mが基本で、交通量の多い道路では、片側3車線の第二走行車線である真ん中の車線や片側2車線の追越車線である右側の車線等、1車線だけ3.75mになっている区間もあります)
25~15cmと少しだけ車線幅が広いと侮ることなかれ、旅をかなり快適なものにしてくれます。車線の幅が少し広いだけで、横の車とも十分な幅を確保でき、こころに余裕をもってゆったりと走ることができるのです。
時間の自由さ・自在さも魅力の一つであるバンライフ旅、こころに余裕をもってのドライブは、安心・安全に旅をするとても大切なポイントになります。
新東名を走る車内から見える富士山
新東名を東に走り、「新清水IC」付近になると正面にどどーんと富士山が見えてきます。
私たちにとって、日頃見られない景色なのでかなり興奮します。「旅してる!」って感じられる瞬間です。
ただし、運転手はよそ見はいけません。じっくり眺められるのは助手席の方の特権ですね。くれぐれもドライバーの方は安全第一、前方注意でお願いします!
犬連れに優しい新東名おすすめのサービスエリア・パーキングエリア
新東名を、岐阜から東京方面に走っていくと、いくつかサービスエリア・パーキングエリアがあります。
その中でも静岡県浜松市にある「浜松SA」は、フードコートやレストランはもちろん、ドッグランも併設しているので犬連れに優しいサービスエリアです。ただし、人気なので混んでいるのも事実です。
愛犬と一緒にドライブに行かれる多くの方がそうだと思いますが、私たちも人を気にせずのんびり休憩をしたいので、人気のサービスエリアを避けてよりコンパクトなパーキングエリアをよく利用します。
今回、私たちが利用したのは静岡県森町にある「遠州森町PA」です。コンパクトなパーキングエリアですが、飲食店やお土産屋さんも充実していて、トイレもきれい。駐車場の周囲が芝生となっているので犬の散歩にももってこいです。
空いているので静かにのんびり休憩ができます。新東名のおすすめパーキングエリアです。
今回のバンライフ旅の目的地の一つ、犬と巡る「江の島」
「江の島」は犬に優しい観光地だと聞き、今回の神奈川県へのバンライフ旅の目的地の一つに選びました。犬と一緒にどんなお店に入れるのか、犬と一緒に何を楽しめるのかを体験してみようと。
実際行ってみてびっくり。犬OKのお店がたくさんありました。店員さんも「テラス席、わんちゃんOKですよー」って、こちらから聞かなくても教えてくれます。
そんな中、目に飛んできたのが、「占い処江の島べんてん堂」。しかも店員さんが「わんちゃんも一緒にどうぞ」ですって。
無理を承知で、「こごみの気持ちって占えますか?」ってお願いしたら、なんと「いいですよー」っとあっさりOK。こごみ、犬生初のタロット占いをする事になり、そして驚愕の結果を知る事に…。
なんとこごみは、“家でゆっくりすることが好きみたい”です 笑
占いでは他に、“家族と過ごす時間も好き” とか、“車から降りて広い場所を走り回るのが好き”という結果が。「旅の途中でもっと休憩をしてリラックスできる時間を作ってあげないとね!」と夫婦で反省しました 笑
続いて、犬と一緒に海鮮を楽しめる「天海」。
このお店は犬と海鮮を食べられる席があり、一緒に海の幸を食べられます(犬用のメニューはありません)。今回頼んだのは海鮮丼。
海のない岐阜県民にとって、海沿いで海鮮丼を食べるなんて最高の贅沢です。犬用のメニューはありませんが、一緒に海鮮が食べられるのは嬉しいですね。
犬と富士山の写真を撮るならここ
江の島で、富士山を眺められる静かなビーチがあると神奈川県在住のバンライファーに教えてもらったので、行ってみることに。仲店通りにある江の島郵便局を過ぎて、数件先の右側に細い道がり、そこを進んでいくと…。
絵にかいたような富士山を見ることができました。しかも教えてもらっていたとおりの静かなビーチ。この日の江の島はどこも人がごった返していたので、こごみと一緒にゆっくりすることができました。
自然が作った江の島岩屋巡り
江の島の最も奥まで進むと、紺碧の海が広がります。そこには遊歩道が整備されており、更に進むと「岩屋」という場所があります。
岩屋とは波の浸食によりできた2本の洞窟で、第1岩屋、第2岩屋の2つの洞窟があります。なんとここ、探検をするように巡ることができるんです。しかも、犬もキャリーケースかドッグスリングに入ることで、一緒に回ることができます。犬連れには嬉しいですね。
第1岩屋ではロウソクを貸してもらえます。洞窟内の岩肌や仏像を照らしながら歩けますので、わくわくするアクティビティですね。
さらに嬉しい配慮が、犬を連れている場合は、通常のロウソクではなく、LEDロウソクを貸してくれること。リスク管理もしながらも楽しめるなんて嬉しいですね。
第2岩屋には何とイルミネーションが! 洞窟内を探検しているようなワイルドさはなくなりましたが、とても綺麗でしたよ。
漁港の営みを感じられるRVステーション
江の島で楽しんだ後は、国道134号線を走って逗子へ。この夜の車中泊地である「逗子小坪シーサイドRVステーション」へ移動。
このRVステーションは小坪漁港のすぐ横にある駐車スペースで、1泊2,000円という価格で宿泊することができます。周辺のコインパーキングより随分安くてびっくり。良心的です。リゾート地なんでしょうか、RVステーション周辺には南国っぽさを感じられる木がたくさんあり雰囲気も良かったです。
同じくMobility Story に寄稿している VANCAMP JAPAN代表の小濱さんも遊びに来てくれて、今後のイベントについて屋外で簡単に打ち合わせ。いつもの車中泊と比較すると、神奈川はずいぶん暖かいんですね。2月の夜でしたが、ゆっくり話をすることができました。
ちなみに小濱さんのデリカの内装はこんな感じ。シンプルな感じがいい感じですね。
小濱さんと別れプラドに戻った後は、車内で江の島ビールを飲んでこの日は就寝です。旅先でご当地ビールを楽しむ、オススメの車中泊の夜の過ごし方です。
バンライフ旅の一番好きな時間
RVステーションは、さすが漁港にあるだけあって、朝の5時頃には、釣り船のエンジン音が聞こえてきました。車外遠くから響く漁船の音は心地よく、子守歌になり、ついつい二度寝。
朝、バックドアを開けると、ちょうど釣り船が出港していく瞬間でした。漁港の営みを感じられる風情あるRVステーションですね。
大崎公園から昇ってくる朝日が車内に届くと、気温が一気に上がります。この日も暖かく、2月なのに朝6時の段階で外気温が10℃もありました。
コーヒーを沸かして簡単な朝食。こごみも車内でご飯です。のんびりとした雰囲気の中で、夫婦それぞれが片付けや準備をして、こごみは二度寝をする。個人的には、バンライフ旅のこの朝の時間が一番好きです。
さてさて前編はここまでです。後編では犬と一緒に巡る鎌倉観光と初体験のグランピングをお届けします。