貸し会議室,2018
(写真=Yentafern/Shutterstock.com)

2017年の貸し会議室市場規模は前年比115.0%の312億円と拡大

~貸し会議室をはじめ、スペースマッチングサービスは活況~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、空間活用ビジネス市場の調査を実施し、各空間・不動産別ビジネスの事業者動向を明らかにした。ここでは貸し会議室を取り上げる。

貸し会議室市場規模推移

貸し会議室市場規模推移

1.調査結果概要

2017年の貸し会議室市場規模は、前年比115.0%の312億円であった。近年の貸し会議室市場では、大手企業を中心に寡占化が進んでいることに加え、東京は徐々に飽和状態に近づきつつも、名古屋・大阪地域などへ拡がりを見せており、市場は伸長している。一方、物件確保の難しさから成長率は若干鈍化傾向にある。

2.注目トピック

スペースマッチングサービス

近年、今まで使われていなかった空間に新たな価値を⾒出すベンチャー企業が多く起業しているが、その多くはマッチングによるビジネスモデルを構築している。空きスペースを借りたい需要サイドと空きスペースを貸し出すことで収⼊を得たい供給サイドをウェブサイト上でマッチングさせ、マッチングが成⽴した際にスペースの借り手が貸し手に対して⽀払う額のうち一定額を手数料として受け取るビジネスモデルが多い。

例えば、スペース利用者の多様な目的に対応し、貸し会議室やキッチンなど様々な空きスペースを掲載しマッチングするサービス、飲食店などが店舗の一区画を一定時間の荷物置き場として提供し、利用者から一定の利益を得るプラットフォームを提供するサービス、自宅の駐車できるスペースを短時間駐車場として貸し出すサービスなどが生まれている。