矢野経済研究所
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2021年度の防水材市場規模は、前年度比103.5%の約8,014万㎡

~建築需要の回復により、防水材市場は増加で推移~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の防水材市場を調査し、防水材市場の概況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

防水材市場規模推移・予測

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1.市場概況

2021年度の防水材市場規模(施工面積ベース)は、前年度比103.5%の8,013万8,000㎡と推計する。2021年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により2020年度に中止・延期されていた工事が再開し始め、住宅・非住宅を問わず、新築需要や改修需要が回復したことにより、市場は拡大した。

2.注目トピック

鉄骨造や中大規模木造向けの取り組みが積極化

防水材市場は、長期的には限られた市場を奪い合う状況が続く中、新たな需要の創出や獲得に向け、鉄骨造や中大規模木造を対象とした取り組みが活発化している。これまで防水材の多くは、鉄骨鉄筋コンクリート造や戸建住宅などの小規模木造向けの製品が中心であった。一方、昨今では、工場や倉庫などの非住宅の鉄骨造や中大規模木造市場の拡大に伴い、防水材メーカーは当該市場を新たな需要先として開拓すべく、新製品を上市し、営業を強化している。

3.将来展望

2022年度の防水材市場規模(施工面積ベース)は、前年度比101.8%の8,159万㎡と予測する。

戸建住宅分野については新築向けが中心となるが、今後、新設戸建住宅着工数は横ばいから微減で推移すると予測することから、防水材の需要も減少傾向にあると考える。一方、集合住宅や非住宅などの分野については、首都圏を中心としたオフィスビル等の再開発や工場・倉庫等の新築需要は続いているほか、マンションの大規模修繕工事や工場等の金属屋根改修などの改修需要も増えている。各分野の状況を総合的に勘案し、市場全体では、微増で推移すると予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2022年10月~12月
2.調査対象: 防水材メーカー、防水材関連事業者、その他関連業界団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用
<防水材市場とは>
本調査における防水材市場とは、建築物における降雨水を遮断し、漏水を防ぐことを目的とする工事に用いられる下記の工法・材料を対象とする。但し、屋根下葺・外壁下張材、土木専業メーカーの遮水シート、ケイ酸質系塗布浸透性防水材は含まない。
《アスファルト系防水材》・・・アスファルト・改質アスファルト(熱工法、常温工法、トーチ工法等)
《シート防水材》・・・加硫ゴムシート、非加硫ゴムシート、塩ビシート、エチレン酢ビシート、ポリエチレンシート、ウレタンシート、TPE/TPO系シート
《塗膜防水材》・・・ウレタン、FRP、ポリマーセメント系(EVA/アクリル+セメント混和)、アクリル、その他樹脂・合成ゴム、ゴムアスファルト、外壁塗膜化粧防水材(アクリルゴム、1液性ウレタン)
<市場に含まれる商品・サービス>
アスファルト系防水材、シート防水材、塗膜防水材

出典資料について

資料名2023年版 各種防水材市場の現状と有力メーカーの戦略
発刊日2022/12/28
体裁A4 324ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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