超有名夜景スポット「函館山」は裏メニューの雲海朝日も超オススメ! 周辺グルメに観光スポットも【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景】

フォトグラファーライターの齋藤千歳です。北海道千歳市に住んでいます。連載【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景「道の駅」】では、筆者がさまざまな媒体に掲載するために撮影した訪れた北海道の絶景を仮眠スポットとしてお世話になっている付近の「道の駅」とともに紹介していきます。

今回は超有名な夜景スポットである「函館山」の裏メニューと言える雲海朝日と函館観光のベース基地としての道の駅「なないろ・ななえ」を中心に紹介します。

目次

  1. 超有名観光スポットの裏メニュー「函館山の朝日」は超おすすめ
  2. 【撮影のポイント】高性能なレンズとしっかりとした三脚があると撮影はもっとも楽しい
  3. 紹介した撮影にオススメの機材
  4. 【オススメの周辺ご飯】「焼肉」「ラッピ」「やきとり弁当」「函太郎」で寿司
  5. 【オススメのご近所お風呂】人間用ではありませんが「函館市熱帯植物園」の温泉ザルは必見
  6. 【オススメの周辺観光】定番函館西部地区散策と旧公会堂でコスプレにチャレンジしたい
  7. 交通の便もよく施設も充実した道の駅「なないろ・ななえ」は道南クルマ旅の要所

超有名観光スポットの裏メニュー「函館山の朝日」は超おすすめ

超有名夜景スポット「函館山」は裏メニューの雲海朝日も超オススメ! 周辺グルメに観光スポットも【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景】

運がよければ雲海も発生! 定番の函館西部地区と湯の川温泉ザルも必見

日本でもっとも有名な観光地に東京を入れないのと同じような理由で北海道でもっとも有名な観光地に札幌を入れないなら、函館は間違いなく北海道でもっとも有名な観光地でしょう。そして、函館のなかでも世界三大夜景や日本三大夜景と言われる「函館山」からの夜景は、まさに北海道を代表する超有名観光スポットだと思います。北海道を旅行したことのない人でもご存知なのではないでしょうか。

今回の絶景スポットとして紹介するのは、そんな超有名観光スポットの裏メニューともいえる函館山からの朝日です。函館山の夜景は、函館山の頂上付近から東側に広がる街の光を観賞するロケーション。当然、同じ位置に朝日の時間帯にいれば、美しい朝日に出会えるわけです。

最初に紹介した写真は、そんな函館山からの朝日を撮影したもので、この日はなんと雲海も発生してくれました。かなり幻想的な雰囲気で撮影できたと思います。どの程度の頻度で雲海が発生するかまではわかりませんが、筆者は過去に数回雲海のなかで函館山からの朝日を撮影しています。

また、下に掲載している2枚目の写真は、朝日の撮影に向かう際に早めに到着し、夜景に近いイメージで撮影したものです。夜景の時間帯は天気が悪かった、といったときにも訪れてみてもよいでしょう。夜景から朝焼けに変わっていく函館の風景が楽しめます。

さらに朝焼けの時間帯の函館山を訪れるメリットのひとつが、交通規制がないこと。マイカーやレンタカーでも頂上の展望台にアクセスできます。季節による規制などがあるので、函館市公式観光情報の「函館山へのアクセス、最新早わかりガイド(2023/1/23更新)」などを、訪れる前に参考するとよいでしょう。

超有名夜景スポット「函館山」は裏メニューの雲海朝日も超オススメ! 周辺グルメに観光スポットも【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景】

さて、観光都市として有名な函館市ですが、筆者が知る限り市内の市街地の近くに道の駅はありません。そのため、函館山の朝日にアプローチするための、函館観光のクルマ旅のベース基地になってくれる道の駅を検討する必要があります。

筆者がおすすめするのは、道の駅「なないろ・ななえ」になります。ただし、観光シーズンで、こちらが非常に混んでいるときは、道の駅「みそぎの郷 きこない」も設備が充実しているのでおすすめです。

超有名夜景スポット「函館山」は裏メニューの雲海朝日も超オススメ! 周辺グルメに観光スポットも【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景】

道の駅「なないろ・ななえ」から函館山の山頂展望台まではクルマで約40分と予想以上に近く、日の出前の時間帯は道も空いているので、かなり気持ちよく走ることができるでしょう。また、函館の観光の中心である異国情緒漂う西部地区や金森赤レンガ倉庫などは函館山の裾野に並んでいるので、朝一番で函館山に入れば、観光名所へのアクセスは簡単です。

函館駅前も近く、朝日を見てからのんびりと降りてきても、朝ごはんを食べるための駐車場も基本的に空いています。 函館観光のスタートとしてもクルマ旅なら道の駅「なないろ・ななえ」から函館山の朝日はおすすめといえます。

道の駅「なないろ・ななえ」

・施設情報ページ:https://www.mobilitystory.com/michinoeki/detail/donan/post_120/
・公式HP:http://nanairo-nanae.jp/

道の駅「みそぎの郷 きこない」

・施設情報ページ:https://www.mobilitystory.com/michinoeki/detail/donan/post_115/
・公式HP:http://kikonai.jp/

【撮影のポイント】高性能なレンズとしっかりとした三脚があると撮影はもっとも楽しい

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函館山の裏メニュー朝日はもちろん、表メニューの夜景を含めて、撮影のポイントは「ちょっといいレンズ」と「ほぼ一生物の三脚」です。この2つ、なかなか理解してもらえないのですが、すごく重要なポイントになっています。

まず「ちょっといいレンズ」ですが、せっかくレンズ交換式のカメラを買ったら、最初にセットで買ったキットレンズ以外をぜひ試してみてください。筆者はAmazon Kindle の電子書籍で「レンズラボ」や「レンズデータベース」といったレンズ性能分析の本を出してしまうようなオタクなので、1枚目の写真はある意味最高級レベルのカール・ツァイスのZEISS Batis 2 40 CF、2枚目もキヤノンの上位シリーズであるLレンズを使って撮影しています。

平気で1本10万円以上するレンズの「どこがいいの?」というストレートな質問がいちばん答えづらいのですが、まったく別物です。筆者にとっては撮影画像データをアップにして、うっとりとしばらく眺めていられるレベルで違うのですが…。違いを実感しないと、とても分かりづらいので、まずはダブルズームキット以外の単焦点レンズを一度使ってみることをおすすめします。

ほとんどのカメラメーカーでだいたい50mm、もしくは装着すると画角が50cm前後相当になる非常にコストパフォーマンスの高いレンズをラインアップしているはずです。このまき餌レンズなどとも呼ばれる単焦点レンズを使うと「本当は私のカメラって、こんなに性能がよかったんだ!」と思うレベルで描写が変わるので、ぜひ試してみてください。

当然、そこから今回掲載した雲海の函館山の撮影に使用したZEISS Batis 2 40 CFなどは、さらにうっとりしてしまうレベルなのですが、まずは2〜3万円でチャレンジできる単焦点レンズを試すことをおすすめします。特に夜景や逆光の朝日などはレンズ性能の差が現れやすい被写体なので、よいレンズで撮影すると満足度がアップするはずです。

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写真好きにとっての夜景撮影と言われると、必須のアイテムが三脚です。そうでない方にとっては「なんで旅行にまで、あんなに重くて邪魔なものを……」と思われている写真機材ナンバーワンではないでしょうか。ちなみに写真撮影にハマるとメイン用のほかにトランクに入るサイズに折りたためるトラベルに持って行けるサイズの三脚も数万円以上払って購入するほど、写真好きにとっては重要なアイテムです。

しかし、超重要アイテムなのですが、おすすめできるレベルの三脚は安くても数万円以上。実際に撮影にハマると必須なのはわかるのですが、これから撮影をはじめる人に説明するのはかなり困難なのです。そのため筆者を含め多くの人が「どうせ安いのを買っても、すぐに買い換えることになるけど、口出しをしないでおこう」と思っています。

それでも言わせてください。安価な三脚はすぐに買い換えたくなります。本当に趣味レベルで撮影するなら、日本メーカーのSILKでいうなら「ライトカーボン E84」もしくは「ライトカーボンE83」クラス。実勢価格で4万円を超えるので驚くかもしれませんが、はっきり言って、このクラスがもっともコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。筆者も「ライトカーボンE84」をメインで使っていますが、メインのカメラが数回変わっていますが、三脚は「ライトカーボンE84」のままです。ある意味一生物といえるレベルで活躍してくれます。

それでも「ライトカーボン E84」「ライトカーボン E83」クラスは高すぎるし、大きすぎるという方は「ライトカーボン E74」「ライトカーボン E73」クラスをおすすめします。本格的に撮影するメインの三脚としては少し小さいので「ライトカーボン E84」「ライトカーボン E83」クラスがほしくなると思います。

しかし「ライトカーボン E84」「ライトカーボン E83」を買っても、そのうち少し小さな「ライトカーボン E74」「ライトカーボン E73」クラスもほしくなるので、どちらが先かといった感じです。こちらも実勢価格は3万円以上するので、次の三脚がほしくなるのがより遅くなるであろう「ライトカーボン E84」「ライトカーボン E83」クラスのほうがお買い得かもしれません。

どちらにしても、このクラスの三脚を実際に売り場などで触ってみて、同クラスの他社のライバルモデルなどと比較したうえで購入することをおすすめします。1万円以下の安価な三脚と比較すると、使いやすさがまったく違うことが分かってもらえると思います。

紹介した撮影にオススメの機材

カール・ツァイス「ZEISS Batis 2/40 CF」

・公式サイトは、こちら
・Amazonは、こちら

SILK「ライトカーボン E84」

・Amazonは、こちら

【オススメの周辺ご飯】「焼肉」「ラッピ」「やきとり弁当」「函太郎」で寿司

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千歳市に住んでいる筆者ですが、親や兄弟が函館に住んでいる関係で頻繁に訪れます。また、子どもの時に住んでいたということもありまして、観光向けというよりも地元ご飯的な感覚でおすすめのご飯屋さんを紹介させてもらいます。

人口25万人、北海道第3位の都市である函館は、当然筆者の住む千歳市(人口9万人)よりも都会で飲食店の層が厚く、筆者は函館では焼肉に行くことが多いのです。というより、行く度に違う焼肉屋に通っていた時期もありました。そんななかでお気に入りの焼肉屋さんは以下の2つです。

  • 焼肉冷麺モランボン美原店(公式WEBはないのでGoogleなどで検索ください)
  • 焼肉あんじゅ(公式WEBはないのでGoogleなどで検索ください)

結構な数のお店を回りましたが、現在のお気に入りは、この2店です。どちらも当然おいしいのですが、使い分けは肉重視ならモランボン、それ以外の料理もならあんじゅといった感じです。

超有名夜景スポット「函館山」は裏メニューの雲海朝日も超オススメ! 周辺グルメに観光スポットも【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景】

また、昼ご飯は函館のド定番ですが、ラッキーピエロか、ハセガワストアのやきとり弁当のどちらかといったところでしょう。どちらもテイクアウト可能なので、函館で買って持って帰ることも多いです。ちなみに筆者のまわりの人気メニューは以下の2つです。

  • ラッキーピエロ「チャイニーズチキン二段のり弁当 S」
  • ハセガワストア「やきとり弁当W」

ラッキーピエロといえば「チャイニーズチキンバーガー」が有名ですが、筆者のまわりでは、あえてバーガーではなく、のり弁が人気なのです。

さらにハセガワストアの「やきとり弁当」もノーマルではなく「やきとり弁当W」。こちらはご飯の上にタレ味ブタ精肉が3本、さらにご飯の間に塩味ブタカルビ1本分が挟みこまれているという贅沢仕様です。ある意味通好み? ともいえるド定番人気ショップのメニューをぜひ試しください。

函館で「海鮮はなし?」と言われそうなので、お寿司屋さんもひとつ。定番の回転寿司「函太郎」を利用することが多いです。時間的に余裕があるなら、個室などもある五稜郭公園店をおすすめします。

【オススメのご近所お風呂】人間用ではありませんが「函館市熱帯植物園」の温泉ザルは必見

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函館は北海道でも有数の温泉地でもあり、その代表である湯の川温泉を含め、いくつもの温泉地があります。

しかも、北海道を代表する観光地でもあるため、多くの温泉旅館などがあり、筆者はそれらのなかでどれがといえるほど、多くの温泉に入っていません。そのため、人間用のおすすめはご紹介できませんが、冬場の函館に行ったら、ぜひ寄っていただきたいイチオシの温泉があります。それが函館市熱帯植物園です。

北海道にはニホンザルは生息しないのですが、函館市熱帯植物園にはサル山があり、そのサル山に温泉があるのです。そして毎年12月1日から翌年の5月のゴールデンウィークあたりまで函館市熱帯植物園の多くのサルが温泉を楽しみます。その様子は写真のように一見の価値がありますので、シーズン中に函館に行くなら、ぜひ寄ってみてください。

サル山の中にあるので、当然人間は入れません。しかし函館市熱帯植物園は湯の川温泉の中にあるので、近くの日帰り温泉などを楽しむのがおすすめです。選択肢が多すぎて迷うほどですよ。

【オススメの周辺観光】定番函館西部地区散策と旧公会堂でコスプレにチャレンジしたい

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筆者はレンズ作例の撮影などでもよく函館西部地区を散策します。早朝に函館山の朝日を撮影して、函館市元町観光駐車場にクルマを止めて、カメラ片手に周辺を歩き回ることが多いのです。

函館ハリストス正教会、カトリック元町教会、和洋折衷の町家、旧イギリス領事館、さらにはベイエリアの金森赤レンガ倉庫など、さすがに古くからの観光地だけあって、見どころも充実しています。ソフトクリームなどの食べ歩き系スナックの店舗も数多くあり、ラッキーピエロややきとり弁当のハセガワストアもあるので、散策のついでにチャレンジするのもありでしょう。

超有名夜景スポット「函館山」は裏メニューの雲海朝日も超オススメ! 周辺グルメに観光スポットも【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景】

そんな見どころ満載の函館西部地区で、筆者のイチオシは旧函館区公会堂です。1910年に建設された公会堂は保存修理工事が終了し、2021年4月26日にリニューアルオープンしたばかり。当時の趣が残る内装などが楽しめます。

そして、この旧函館区公会堂には「函館ハイカラ衣装館」があり、明治の昔をイメージしたコスプレ体験が可能、しかもその衣装のまま館内で周遊・撮影ができるといいます。キッズ衣装の用意もあり、子どもなら30分1,500円〜とリーズナブル(詳細は:https://hakodate-kokaido.jp/2022/12/28/dress/)。女性だけでなく男性用の衣装もあるので、一度挑戦してみてはどうでしょうか。

交通の便もよく施設も充実した道の駅「なないろ・ななえ」は道南クルマ旅の要所

超有名夜景スポット「函館山」は裏メニューの雲海朝日も超オススメ! 周辺グルメに観光スポットも【プロフォトグラファーが教える北海道の絶景】

札幌から函館、函館から札幌に向かう際の高速道路なら道央自動車道、下道ならば国道5号線、この両方を使用するための道沿いにある道の駅「なないろ・ななえ」。函館市街地に道の駅がないこともあり、道南クルマ旅の重要拠点といえるでしょう。

実際、駐車場は全体で約180台分が用意され、道ゆきの「2021年度 地方別 道の駅チェックインランキング」で「北海道 第1位」にもなっています。

2018年オープンと比較的新しい施設のため、トイレなどもとても清潔です。交通量の多い国道5号線に面していますが、駐車場が広いので駐車位置に注意すれば、仮眠時に走行音に悩まされることも少ないでしょう。注意したいのは、大型車用の駐車スペースの近くはクルマの出入りが多く、アイドリングのエンジン音も大きめなので、こちらからも離れた位置に駐車したほうがゆっくりと仮眠できると思います。

規模・施設・立地条件などを含め、まさに道南クルマ旅の要所といえる道の駅です。

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