2022年の国内宝飾品小売市場規模は14年ぶりの1兆円超えを予測
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内宝飾品(ジュエリー)市場について調査を実施し、2023年予測値を公表する。
国内宝飾品(ジュエリー)市場規模推移と予測
1.調査結果概要
2022年の国内宝飾品(ジュエリー)小売市場規模は、前年比104.1%の1兆14億円を予測する。2022年8月時点で第7波の新型コロナウイルス感染者数の増加が伝えられたが、イベントが中止になったり、外出制限が要請されることなく、通常通りの生活に戻りつつある。また、ロシアのウクライナ侵攻によってインフレが続いている影響を受け、各宝飾品(ジュエリー)ブランドでは商品価格の値上げに踏み切っており、これがジュエリーの売り上げ(金額ベース)を増加させる大きな要素であると言える。
2023年は2022年よりさらに市場拡大し、前年比105.3%の1兆545億円を予測する。
2.注目トピック
ブライダルジュエリーの市場は戻らず
ジュエリー業界の主力商品であるブライダルジュエリーの市場は、2020年に続き2021年も厳しい状況となった。コロナ禍により2020年に予定されていた婚姻の延期により、2021年の婚姻件数は大きく伸長するものと予測されていたが、2021年においてもコロナ禍の行方が見通せないことから婚姻組数※はさらに減少したため、ブライダルジュエリー市場についても縮小している。(※出典:厚生労働省「令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)」)
ただし、ブライダルリング(結婚指輪、婚約指輪)の単価は上昇傾向にある。この要因として、挙式等にかける予定だった費用が指輪に向けられていることがあり、これらの費用が一部でエンゲージリング(婚約指輪)のダイヤモンドの大粒化をもたらしている。一方で、地金枠やエンゲージリング用途のダイヤモンドの双方が値上がりをしているために、一部のエンゲージリングで小粒化の傾向も見られ、二極化の兆候を示している。またコロナ禍で相手との絆の大切さをより実感し、絆を求めて結婚する絆需要が増加したことで、挙式や旅行を控える傾向にあるなか、エンゲージリング(婚約指輪)の取得率は上がっている。
調査要綱
1.調査期間: 2021年9月~2022年8月 2.調査対象: 宝石専門店チェーン、百貨店や時計宝石店および呉服などの異業種宝飾参入企業、インポートジュエリーブランド企業等 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接(オンライン含む)、電話によるヒアリング、および郵送アンケートを併用 |
<国内宝飾品(ジュエリー)小売市場とは> 本調査における宝飾品(ジュエリー)とは、主に金やプラチナを素材に、ダイヤモンド、貴石、真珠などを使用した宝飾品を対象とし、宝飾時計、ならびに一部シルバー素材や半貴石の商品を含む。 |
出典資料について
資料名 | 2022年版 宝石・貴金属市場年鑑 <市場分析編> |
発刊日 | 2022年08月31日 |
体裁 | A4 942ページ |
価格(税込) | 165,000円 (本体価格 150,000円) |
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