顧問先の不満の声から、契約解消を防ぐヒントを紹介。
今回は、「経営アドバイスをしてほしいのに、してもらえない。
契約形態を変えたとたんに明らかに対応が悪くなった」と、
税理士の変更を検討されてしまったケースです。
担当職員の変更で対応が悪くなり、契約を変更
インターネット通販会社を経営して8年。創業から同じ会計事務所とお付き合いしています。
担当職員とはそこそこうまくやってきたのですが、
所長の顧客に対するぞんざいな扱いに嫌気がさしてしまい、顧問契約の解消を考えています。
開業当初は年に4回のペースで訪問してもらい、決算後には税理士との面談もあり、
「何か困っていることはないか」と、親身にアドバイスをしてくれていました。
ですが、担当職員が代わってからここ3、4年は担当職員が資料を回収しにくるだけで、
税理士からも経営についてのアドバイスは皆無。
あまり意味がないと思い、前年度より「年一」の契約に切り替えました。
そして、今年の決算前に「必要書類を締め切り日までに送ってほしい」と、
担当職員に急かされたので、仕訳が困難な書類について
いろいろ電話で相談をしていました。
すると、この電話のやりとりをたまたま聞いていたであろう所長が
「月次顧問を依頼してもらってるならまだしも 、
なんで年一の客にこんなに時間をとってサービスしているんだ。
人も足りてないし、今こんな状況で忙しいんだから何とかしろ」と、
受話器ごしに、遠くから職員に言っているのが聞こえました。
本当は、IT導入補助金などの情報や経営改善の提案を
たくさんしてほしいと思っているのですが、
こちらの気持ちを無視して、そんなことを影で言っているなんて...。
顧問先を大切にしないような配慮に欠ける事務所とは
一刻も早く契約を解消するつもりです。
次は親身になってくれる新しい事務所に顧問をお願いしたいと思っています。
顧客満足度を高めるワンポイントアドバイス
顧客への気配りを忘れずに!
情報管理は一元化させる
契約形態の変化でサービス内容が変わることはあっても
配慮の欠ける対応をとってしまうことは命取りです。
今回のような態度を取ってしまうと
SNSへの書き込みなどで悪評が広まる恐れが生じます。
また、担当職員を交代するときに、
滞りなくきちんと引き継ぎができる状態になっていますか?
顧問先ごとの契約形態や事業内容など顧客情報を一元管理しておかないと
事務所内で状況把握をすることが困難になってしまうので
管理ツールを導入して、「見える化」を推進していきましょう。
- プロフィール
会計事務所を中心に人事制度や採用といった社内制度の構築から、
マーケティング・営業まで幅広くサポート。
サポートした士業事務所は300件を超え、職員が辞めない事務所のつくり方を伝授。