社労士新時代を生き抜く!「五味田流」事務所経営の秘訣 第1回
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政府によるデジタル化の推進、企業のIT促進やAI導入などを背景に、
企業が社会保険労務士に求めるものも変化してきています。
このような状況下、社労士はどのように事務所を経営していくべきなのか。
開業4年で顧問先300社以上、売上2億円超を達成している
キャンバス社会保険労務士法人の創業者兼顧問・五味田匡功氏による
「社労士事務所が成功するための秘訣」を全4回にわたって紹介していきます。
第1回は、社労士事務所の経営に対する考え方から
組織図・経営計画への落とし込み方までを解説します。

狙った利益を生み出す事務所経営を目標とする

社労士業界では、事務所規模が一つの成功のパロメーターとして捉えられており、
「職員数が多いほど、成功している事務所」と思われることが度々あります。
たしかに、規模の大きい事務所は、それだけの資金力と人的資源があり、
そういった意味では成功していると言えるかもしれません。

しかし、職員が少ない事務所の経営がうまくいっていないのかといえば、
そんなことはありません。というのも、社労士事務所は、
人数規模が大きければ業績もあがるというものではないからです。

マーケティング用語に、「規模の経済」というものがあります。
これは、企業の規模が大きければ大きいほど、利益を上げられるというものです。
一方、「規模の不経済」というものもあり、
これは、「規模が大きくなるにつれコストがかかり、
一人当たりの生み出せる利益が小さくなる」というものです。
社労士事務所を経営するにあたって、考えなければいけないのが、
後者の「規模の不経済」です。

事務所が大きくなれば、それだけコストがかかります。
事務所全体の売上が大きくても、「コストを差し引けば、
職員一人当たりの利益は大したことがない」という状況になりかねないのです。

たとえ職員数10名未満という規模であっても、
事務所としての売上を上げて、できるだけコストを下げれば、
職員一人当たりの利益を大きくすることは可能なのです。
重要なのは、職員数とコストとのバランスを考えながら、
自らが狙った利益を生み出せる事務所をつくっていくことです。


社労士の「4つの型」を知って、目指すべき事務所像を明確にする

狙った利益を上げる事務所にするには、何をすればよいのか。
まず必要なのが、事務所の経営方針を明確にし、経営の「型」を確立することです。
社労士の事務所経営には、大きく分けて、以下の4つの型があります。
この中から、自分の事務所をどの型で進めていくのかを明確にします。
「型」を定めれば、何を主体として事業を展開するべきか、
どんな戦術をとるべきかが見えてきます。


社労士新時代を生き抜く!「五味田流」事務所経営の秘訣 第1回
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それでは、4つの型を順番に見ていきます。

【業界特化型】
旧来型業務を中心に特定の業種に特化するやり方です。
同じ業種ばかりではつまらないと感じるかもしれませんが、
これから成長していく業界に特化することで、
ノウハウが蓄積され、コストも下がり、利益が得やすくなります。

【ワンストップ型】
幅広いマーケットで、どのような相談にも総合的に対応するやり方です。
色々な会社と提携、多様なサービスを提供し、
顧客のあらゆるニーズを一手に担います。

【コンサルティング型】
得意分野に特化し、高付加価値サービスを提供していくものです。
例えば、医療法人の再生やM&Aを専門的に行っている事務所などがあります。

【ローコスト型】
効率を追求して利益を出すものです。
「他の事務所よりウチのほうが安いですよ」と、
価格訴求をしていくやり方です。
ローコスト型は、ある程度規模の大きい事務所でないと
実現が難しいという一面があります。

それぞれの型にメリット・デメリットがあり、
「どの型が一番良い」というものはありません。
事務所規模や地域性、自身の得意分野などを考慮して、
自分の納得のいく型を選びましょう。

事業計画・組織図の作成で、事務所の未来を創る

事務所の進むべき「型」を明確にしたら、事業計画に落とし込みます。
事業計画は、作成や周知が義務付けられているわけではありません。
一般的に事業計画と言うと、「数値計画」や「売上目標」を思い浮かべる方が多いのですが、
ここでいう事業計画とは、「それらを算出した根拠を示すもの」です。

事務所の目指す姿やゴールが明確になっていなければ、
そこへ向かって進むことはできません。
また、目標があっても、経営者の頭の中だけにある状態で、
全社に周知をしていなければ、
一丸となって目標に向かうことができません。
事業計画を作成することで、現状を知り、いかにして課題を克服し、
目標を達成するかを明確にすることが可能となります。

このように、事業計画を作成していくと、3年後、5年後に
事務所がどのような姿になっているのかをリアルにイメージできるようになります。

この時、どのポストにどのような人材が必要なのかも明確になってくるでしょう。
そこで、組織をどのような方向で運営したいのか、
どのような人材を求めているのか、
自社でどのようなキャリアを積むことができるのか、といったことを記載した
「人材ビジョン」を作成することをおすすめします。

人材ビジョンを作成する前に、
まず、すべての部署・課・係・担当などに分類して、
役割を明確にして、それぞれの関連性を把握します。
通常の組織では、いくつもの部署が関連して業務を進めていくため、
その関わりを把握する必要があります。

人材ビジョンを作成したら、組織図を作成します。
自社の組織について、しっかりと把握することで、
全体像がわかり、より正確な組織図が作成できます。

組織図は最初から完璧を求めて作成しようと思わずに、
何度も修正を重ねながら完成に近づけていくものです。
まずは全体像を確認することを目的として、
事前に整理した部署・課・係・担当を図にしていきます。
組織図ができれば、どのポストが空いているのか、
このポストに求められる能力や役割を全社に周知することができ、
職員のキャリアアップの目標にもなります。

今回は、経営に対する考え方や目指すべき「型」について、
また、事業計画・組織図の策定に関する考え方を解説しました。
次回は、商品(サービス)をつくっていくうえでの
考え方やそのつくり方についてご紹介します。


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プロフィール
五味田匡功氏
五味田匡功氏
キャンバス社会保険労務士法人・創業者兼顧問
税理士事務所勤務時代に社労士事務所を立ち上げ、人事労務設計の改善サポートに取り組む。
開業4年で顧問先300社以上、売上2億円超達成。
近年では企業の人を軸とした経営改善や働き方改革に取り組んでいる。
プロパートナー
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