税理士の対応が不誠実で信頼できなくなってしまった…【税理士替えたい110番】
(画像=プロパートナーONLINE)

顧問先の不満の声から、契約解消を防ぐヒントを紹介。
今回は、「親の代に比べて対応が悪い …!」「ミスへの対応が不誠実…」
といった不満が溜まったために起きたトラブルです。


親の代に比べて対応が悪い!預けていた資料も紛失された

ずさんな対応に不信感が拭えない……

3年前に、金型の製造や加工を行う、受注生産型の
小さな製作所を親から引き継ぎました。
記帳や決算などの会計処理は親の代から同じ会計事務所に頼んでいて、
基本的にはすべてを任せています。

先代と事務所の代表を務める税理士の先生は昔からの付き合いで、
事業承継の際もお世話になったのですが、
私の代になってから対応が悪くなった気がします。
窓口の担当者は3年間で何度も替わり、
問い合わせても返事が遅く、受け答えも画一的。

少人数の事務所なので、なかなか手が回らないのはわかりますが、
先代と私では、かなり対応に差があるように感じてしまいます。

先代のときは、もう少し丁寧な対応だったと思いますし、
経営や資金面などの相談に乗ってくれる回数も多かったようです。
親の代から続く長期契約になっているため、意識的ではないにせよ、
どこかないがしろになってしまっている部分があるのだと思います。

さらに先日、担当者から
「確定申告のために預かっていた資料を無くしてしまった」
と連絡がありました。
すぐに代表の先生にも謝罪していただきましたし、
申告自体に大きな影響はないと説明を受けたので、
一応は納得しましたが、通常はありえないことだと思います。

このような不満が溜まっていき、
だんだん信用できなくなってしまいました。
顧問料は適正だと思いますし、
会計処理自体もきちんとやっていただいていますが、
将来的には別の税理士事務所にお願いすることも視野に入れています。


顧客満足度を高めるワンポイントアドバイス
細やかな対応を心がけると同時に資料保管のルールを整備

代替わりしたことで対応を変えているつもりはないのかもしれませんが、
お客様がそのように感じてしまっていることに問題があります。
担当を引き継ぐ場合はしばらくやりとりを共有してサポートする
可能な限り担当を替えない、レスポンスの早さやヒアリングの回数などに
ルールや目安を設ける
などして、一定の品質を保てるようにしましょう。

また、資料の保管場所や保管方法に関するルールを徹底させながら、
紙資料は即データ化して、すぐに原本をお客様に返却するなど、
業務フローの見直しも必要です。


金額の間違いを指摘したのに謝罪がなく誤魔化された

税理士の対応が不誠実で信頼できなくなってしまった…【税理士替えたい110番】
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ミスへの対応が不誠実で信用ができない…

夢だった飲食店を開業して5年が経ちました。
新型コロナの影響で経営が厳しい局面もありましたが、
地域のお客様に支えられて、何とか続けられています。

顧問税理士は、店の近所にある事務所です。
何かあったときに相談がしやすく、
地域の情報に詳しい方がいいなと思い、
この税理士事務所に依頼をしました。
所長はとても明るくて良い方なのですが、
最近顧問先が増えているようで、
以前より連絡が遅くなっていることが気がかりでした。

毎月、担当の職員さんに店の領収書を送って記帳してもらっており、
今月も記帳してもらっています。
しかし、返ってきた試算表を確認すると、記載漏れや記入間違いが発覚
今までなら、内容が不明確だったり読み取りにくいものがあれば、
事前に連絡をくれましたが、今回は何の音沙汰もありません
でした。

そのため、私が把握している数字と、
もらった試算表が異なっていたのです。
最近事務所が忙しいことは理解していますが、
確認もなく判断するのはひどいなと思い、所長にクレームを入れました。
しかし、いつもの明るいノリで、「次回から、気をつけます」と一言。
金額を間違えたのに謝罪がなかったので、不信感が募りました。

その後は、気まずくなったのか連絡の頻度は落ちたまま。
毎月の業務は継続して依頼していますが、
経営について不安もあるので、レスポンスが早く信頼でき、
財務にもアドバイスをくれる税理士さんを探したいと思います。


顧客満足度を高めるワンポイントアドバイス
担当者任せにせずミスが起きたら丁寧な対応を

お客様との信頼関係を得るために、
業務でミスをしないようにするのはもちろんのこと、
万が一起きてしまった場合には、
迅速に真摯な対応を行うことが重要です。
また、担当者が顧問先と普段どのようなやりとりをしているのか、
チャットツールを共有するなどして、把握しておきましょう。

ミスに対してクレームを受けた際には、
担当者だけではなく所長が一緒に対応するなど、
誠実さを伝えていくことが大切。

昨今は、顧問先との連絡手段がオンライン中心になることも多いですが、
信頼関係をつくるためにも、
こまめな連絡と真摯な応対を日頃から心がけましょう。

プロフィール
鶴見 志歩紀氏
鶴見 志歩紀氏
株式会社 アックスコンサルティング
東海エリアコンサルタント
士業事務所の売上アップや業務効率化など、幅広くサポートを行う。
プロパートナー
記事提供
士業の成功をサポートする実践経営マガジン
『月刊プロパートナー』
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