ヘアケア市場,2018
(写真=Africa Studio/Shutterstock.com)

2017年度のヘアケア市場規模は前年度並みの4,430億4,000万円

~植毛市場と発毛・育毛剤市場が好調に推移~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内ヘアケア市場を調査し、分野別の市場動向、参入企業動向、また、将来展望を明らかにした。

ヘアケア市場規模推移と予測~事業者売上高ベース~

ヘアケア市場規模推移と予測~事業者売上高ベース~

2017年度のヘアケア市場カテゴリー別構成比~事業者売上高ベース~

2017年度のヘアケア市場カテゴリー別構成比~事業者売上高ベース~

1.市場概況

2017年度の国内のヘアケア市場規模(毛髪業市場、植毛市場、発毛・育毛剤市場、ヘアケア剤市場の合計)は事業者売上高ベースで、前年度比100.0%の4,430億4,000万円であり、毛髪業市場が前年実績を下回ったが、その他の市場は前年実績をクリアした。特に植毛市場と発毛・育毛剤市場が好調に推移した。

2.注目トピック

毛髪業市場では、女性用かつら市場に新規参入企業が増加して価格は軟化傾向にある。また、若年層をターゲットにした増毛サービスが人気を集めている。植毛市場では、植毛クリニックの増加による競争激化により単価は軟化傾向にある。また、メスを使わないFUE法が人気を集めている。発毛・育毛剤市場では、医家向け流通では後発品が市場に投入され競争が激化している他、その他流通では通販ルートに参入する企業が増加しており市場は活性化している。ヘアケア剤市場ではボタニカルを訴求した商品が各社から投入され市場は活性化している他、ダメージ修復効果を訴求したアウトバストリートメントの需要が高まっている。

3.将来展望

2018年度は前年度比100.5%の4,454億円を予測する。国内ヘアケア市場は高齢者の増加、消費者のアンチエイジング志向の高まりなどから、今後も微増で推移するものと考える。