M&Aコラム
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企業の買収を検討されている経営者の方、ご関係者に向けてお届けするYouTube「買収の参観日チャンネル」。全国津々浦々、各地域に精通したコンサルタントによる「ご当地M&A解説」第2弾は北海道編です。前編に続き、後編をご覧ください。
※本記事では動画の内容を抜粋・編集してお届けします。

北海道の会社がM&Aを考える理由とは

北海道の会社がM&Aを考える理由とは
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久力: ところで北海道の譲渡オーナーさんは、先ほどの話だと増えている印象ですが、譲渡を検討されている理由はどういうものが多いんですか。

宮本: 北海道は、全国より10年早く高齢化が進んでいて、かつ人口減少も10年早く進んでいる地域と言われています。なので、やはり後継者不在型M&Aが多いです。

久力: 後継者不在っていうと、一般的には70代くらいの経営者の方が次の後継者が見つからなくて、譲渡を考えられているというイメージを持たれると思うんですけど、最近は譲渡オーナーさんの低年齢化も進んでますよね。何歳くらいから考えられているケースが見られるんでしょうか。

宮本: 50代半ばくらいから考えていて、長期的に後継者が見つからなくて、というパターンもありますし、70代の経営者がまだ後継者を見つからなくて、というパターンもありますね。

久力: じゃあ、もう50代ぐらいから10年後見据えて「継ぐ親族がいる、いない」いたとしても「継ぐ、継がない」とか、「社内にキーマンがいても個人保証まで引き継げない」という状況に直面して、M&Aを検討し始めるということですかね。

宮本: 北海道は公共投資が今後減っていくという見込みが出ています。それこそ建設業ですと、道北とか道東のエリアは公共事業の見通しが立てづらい、人口も減っていく、ということを考えるとそこに割かれる予算も減ってきます。

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ですので、後継者候補としての人材はいるものの(外部環境を考えると)その人材がよりその会社を今後成長させられるか、そこに不安感を持っている経営者が多い印象です。

そういう背景もあって、「より規模の大きな会社と一緒になることで、会社を成長させたい」という思いで譲渡を検討されるケースがよく見受けられます。

北海道の会社特有の事情とは

久力: ちなみに北海道は冬の間は(事業活動を)クローズする会社さんが多いですよね。

宮本: 業種にもよりますが、だいたい2、3ヶ月ぐらい止まると言われていますね。

久力: その間は(主力とは異なる)他の事業を行うんですか?それとも完全にクローズになることが多いんですか?

宮本: どちらのケースもあります。もう完全に冬季はクローズになる会社さんだと、雪が降る前までに仕事をやり切る。なので、そこで特需が来る。

久力: なるほど。

宮本: 一方、冬前に業務量を増やして冬の間は業務量を減らす、休むというパターンがありますね。

久力: まあ北海道内だけのM&Aだと同じ季節環境になりますが、よく見られます、季節の売上を緩和するためのM&Aは。例えばふぐと鰻の組み合わせとか、冬の食材と夏の食材を組み合わせたM&Aというのもありますけれども。

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もしかしたら、食品産業がさかんなエリアの、北海道企業ならではのM&A戦略、組み合わせ、相乗効果というのもあるかもしれないですね。

北海道のM&Aを支える日本M&Aセンターの体制

久力: 北海道って広いじゃないですか。

宮本: はい、広大です。

久力: 当社は拠点が札幌に支店がありますが、当社だけでなく他のM&Aを支援する会社さんの進出状況ってどうなんですか。道北とか道東とか距離の遠い方々には、あんまりM&Aの情報は届いてないんじゃないかなぁと個人的には思っていたりするんですけど。

宮本: 同業他社さんでいうと、皆さん札幌を中心に拠点を持たれています。一方でおっしゃられるように、全道の経営者さんにM&Aに関する情報が行き渡っているかというと、残念ながらまだそうではない印象ですね。

もう1つ北海道の特徴的なところは、金融機関さんの影響力が強いエリアだと捉えています。

久力: 銀行さんの啓蒙活動とか、事業承継などのご提案は全道で行われているものの、ここ10年ぐらい事業承継型のM&Aが増えている中で、M&A支援会社の存在含めて、まだまだ隅々まで経営者の方に情報が行き渡ってないという感じですかね。

でも昔から北海道は、M&A自体はさかんに行われている地域ですよね。

宮本: そうですね。件数から見てもさかんな地域です。そういう意味で言うとすごくポテンシャルが高い地域だと思っています。

久力: これからは道央は当然のことながら、道北・道東・道南とより広いエリアでM&Aが行われる可能性がある、というイメージですかね。

宮本: はい、そのように捉えています。

久力: ちなみに日本M&Aセンターの北海道エリアにおける体制について教えていただけますか。

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宮本: はい。現在は札幌営業所にはおよそ10名ほど所属しています。提携先である会計事務所さんや金融機関さんをそれぞれ担当している状況です。

久力: 買収を検討されているお客様を専門に担当しているのが宮本さん、ということですね。

宮本: はい、そうです。

久力: そうなると、人数としては少なくない、むしろ多い方かと思うんですけど、先ほどもあったようにこの広いエリアを札幌から全道に向けてなかなか情報を届け切れていないかと思います。ぜひ全道の経営者の方、金融機関、会計事務所の方々にメッセージをお願いします。

宮本: 当社の強みは譲渡案件数が多い、という点が挙げられます。今、北海道内でもおよそ100件ほど譲渡を検討されている案件をお預かりしていまして、これほど案件を持ってるM&A支援の会社は当社しかないと考えています。

是非とも、「会社の成長戦略の一つとして、M&Aを検討したい」という企業様ございましたら、ご連絡をいただければ、すぐに飛んでまいりたいなと考えております。

久力: 今までは想像できなかったような、会社の可能性、成長軌道の選択肢を、私たちがご提案できるんじゃないかと考えております。

本日はご当地シリーズ第2弾ということで北海道特集をお送りしました。宮本さんありがとうございました。

宮本: ありがとうございました。

久力: 次回は第3弾として、広島エリアを予定しています。ぜひお楽しみに!

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プロフィール

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久力 創(くりき・はじめ)
日本M&Aセンター 執行役員 法人事業部長
大手証券会社を経て2008年日本M&Aセンター入社。主に譲受企業のアドバイザーを数多く務め、50件以上の成約実績がある。
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宮本 大輔(みやもと・だいすけ)
日本M&Aセンター 提携法人部 チーフ
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