日本サブスク大賞2021 グランプリは意外な「宿泊サブスク」?
(画像=boyloso/stock.adobe.com)

定額制で利用可能な「サブスクリプションサービス」が、かなり普及しつつある。そんな中で発表された「日本サブスクリプションビジネス大賞2021」が話題だ。受賞したビジネスにはユニークなものが多く、きっと「えっ、こんなものまでサブスクに!?」と驚いてしまうはずだ。

日本サブスクリプションビジネス大賞2021とは?

まず「日本サブスクリプションビジネス大賞2021」の概要を説明しておこう。

対象となるサービスは、2021年8月時点で運営、展開されているサブスクリプションサービスで、運営者や権利者から応募があったサービスが審査対象となっている。つまり、自薦方式のアワードということだ。

選考委員会による審査は「消費者向け(BtoC)部門」と「企業向け(BtoB)部門」でそれぞれ行われ、両部門共通の「グランプリ」のほか、各部門でそれぞれ「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」「特別賞」の対象サービスが決められた。

主催は、一般社団法人「日本サブスクリプションビジネス振興会」となっている。

選考結果を発表、グランプリに輝いたのは「HafH」

では早速、日本サブスクリプションビジネス大賞2021の結果を紹介していこう。

日本サブスク大賞2021 グランプリは意外な「宿泊サブスク」?

グランプリに輝いたのは、株式会社KabuK Style(本社:長崎県長崎市)が展開している「HafH」(ハフ)だ。HafHは宿泊に関するサブスクリプションサービスであり、一定条件の下、さまざまな国や地域の宿泊施設、拠点を定額で利用することができる。

利用できる施設は2021年10月末時点で、36の国や地域における987拠点だ。宿泊プランは5つあり、例えば、月3泊まで利用可能な「スタンダード」プランは月額9,800円、上限がない「プレミアムプラス」プランは月額82,000円となっている。

ただし、各プランの上限泊数の範囲内であれば、どんな部屋にも宿泊できるというわけではない。宿泊する部屋ごとに消費する「コイン数」が決められており、毎月付与されるコインの範囲内、そして上限泊数の範囲内で、「泊まり放題」という形になる。

▼HafH公式サイト
https://www.hafh.com/

ゴールド賞を受賞したサブスクリプションサービスは?

続いてゴールド賞を受賞したサブスクリプションサービスを紹介していこう。

消費者向け(BtoC)部門:電動アシスト自転車のサブスクリプションサービス「NORUDE」

消費者向け(BtoC)部門でゴールド賞を受賞したのは「NORUDE」(ノルーデ)だ。サイクループ株式会社(本社:兵庫県伊丹市)が展開する電動アシスト自転車のサブスクリプションサービスで、通勤・通学や子供の送り迎えなどでの利用を想定し、展開されている。

サービスの提供は関西圏で2020年4月から始まり、その後、首都圏にもサービスの提供範囲を拡大させた。すでにサービスの契約者数は1,500人(2021年9月時点)に上っているとされる。ちなみに料金は月額1,990円(エントリープラン/3年契約の場合)からとなっている。

▼NORUDE公式サイト
https://cycloop.jp/subscription

企業向け(BtoB)部門:医療・福祉に特化したVRサブスクリプションサービス「JOLLYGOOD+」

企業向け(BtoB)部門では、株式会社ジョリーグッド(本社:東京都中央区)が展開するVRサブスクリプションサービス「JOLLYGOOD+」(ジョリーグッドプラス)がゴールド賞を受賞した。

このVRサブスクリプションサービスは「医療」や「福祉」に特化しており、VRを使ってさまざまなコンテンツを体験できるのが特徴だ。例えば、医療の臨床現場を体験したり学習したりできるVRコンテンツなどを提供している。

▼JOLLYGOOD+公式サイト
https://jollygoodplus.com/

ほかの受賞サービスもそれぞれに独自色

シルバー賞とブロンズ賞、特別賞の受賞サービスも、それぞれ独自色があって興味深い。この記事の受賞サービス一覧で紹介したサービスの名称だけではサブスクの内容がイメージしにくいと思うので、関心がある人は日本サブスクリプションビジネス大賞2021の公式サイトを訪れてみてはいかがだろうか。

▼日本サブスクリプションビジネス大賞2021
https://subscription-japan.com/award/

文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)

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