矢野経済研究所
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2019年度の浄水器・整水器市場規模は前年度比98.2%の440億円と減少

~低価格帯商品が新規ユーザーを獲得したものの、高価格帯商品の伸び悩みで2020年度も減少傾向が続く見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の浄水器・整水器市場を調査し、市場概況、タイプ別の動向、将来展望を明らかにした。

浄水器・整水器市場規模推移・予測

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1.市場概況

2019年度の浄水器・整水器市場規模は、前年度比98.2%の440億60百万円(メーカー出荷金額ベース)と減少して推移した。
2020年度は同90.7%の399億60百万円と予測する。新型コロナウイルスの影響により、人々の生活様式が変化する中、改めて家庭内で消費する水への関心が高まり、卓上型や蛇口直結型の浄水器といった低価格帯の商品が新規ユーザーを獲得したが、据置型浄水器等をはじめとする高価格帯商品の販売が伸び悩んだことがマイナス要因として大きく影響し、市場は縮小する見込みである。

2.注目トピック

コロナ禍を背景とした巣ごもり需要に伴い、浄水器ユーザーの裾野は拡大

消費者が求める浄水器・整水器は、基本的な浄水能力のほか、安心・安全に水道水を利用することが目的となっている。
コロナ禍で在宅時間が増加し、自宅の水道水を利用する機会が増加したことなどを背景に、工事も不要で手軽に導入できる卓上型や蛇口直結型浄水器が新規ユーザーを獲得した。在宅時間を有意義に過ごすための巣ごもり需要にも合致したことで、浄水器ユーザーの裾野は拡大している。WEBを通じた販促が強化されるなど消費者とのタッチポイントも増えており、これまで以上に、浄水器・整水器の認知度が高まっていくものとみられる。

3.将来展望

新築住宅市場においては、住宅設備機器として浄水器が標準化される流れがあるが、住宅リフォームにおいては必須アイテムとはなり得ていない。
そのため、キッチンリフォーム時のセレクトアイテムの筆頭として注目されるように、浄水器・整水器の地位を高めていくことが今後の課題となる。

調査要綱

1.調査期間: 2021年4月~6月
2.調査対象: 主要浄水器・整水器メーカー、業界関連団体、販売店等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用
<浄水器・整水器とは>
浄水器とは主に生活用水用の水をろ過する機器をさし、整水器とは浄水器でろ過した水について、その性質を変化させる機器をさす。本調査における浄水器・整水器は主に家庭で利用されるものを対象とし、浄水器のタイプ別では、蛇口直結型浄水器、蛇口一体型浄水器、ビルトイン型浄水器、据置型浄水器、卓上型浄水器、浄水シャワー、整水器の7種類である。なお、市場規模算出については浄水器・整水器本体を対象とし、カートリッジを含まない。
<市場に含まれる商品・サービス>
蛇口直結型、蛇口一体型、ビルトイン型、据置型、卓上型の浄水器、浄水シャワー、整水器・水素水生成器・還元水生成器等

出典資料について

資料名2021年版 浄水器・整水器市場の実態と展望
発刊日2021年06月29日
体裁A4 124ページ
定価165,000円 (本体価格 150,000円)

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