百貨店業界は変革しなければ生き残れない。そのために多様性を取り入れESGに力を入れる。

大丸、松坂屋、PARCO、GINZA SIXなどの百貨店を傘下に収める持株会社J.フロント リテイリング株式会社。そのグループ企業として『大丸松坂屋カード』などの金融部門を担うのが、JFRカード株式会社だ。

JFRカードは、グループ全体の方針と歩調を合わせて「ESG」に力を入れている。ESGとは「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス・企業統治(Governance)」を意識した取り組みのことを指す。サステナブル=企業の長期的・持続的な成長を可能とするために重視すべき指標として、世界中の企業が取り入れ始めている考え方だ。

ESGへの取り組みが評価され、J.フロント リテイリングは第24回環境コミュニケーション大賞で「優良賞」を受賞している。「統合報告書2020」および「サステナビリティレポート2020」において、ESG情報が網羅的かつ豊富に記載されていることなどが評価されたためだ。

その中で、JFRカードでは具体的にどのような取り組みを行っているのだろうか。JFRカード代表取締役社長 二之部守氏に、ESGに力を入れている理由などを伺った。

二之部 守(にのべ まもる)
二之部 守(にのべ まもる)
1986年アメリカン・エキスプレス・インターナショナル日本支社入社。同社グローバル・ネットワーク・サービス日本/韓国地区副社長、同社トラベラーズチェック・プリペイドサービス副社長を経て、2007年リシュモン・ジャパン株式会社カルティエ・リテール本部本部長、2011年ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社ビジネスデベロップメントII-ヘッド。2018年3月よりJFRカード株式会社代表取締役社長、兼J.フロントリテイリング株式会社執行役。

カード会社がESGに力を入れる理由

ESGを含むサステナビリティ、企業活動や社会の持続可能性に関して、J.フロント リテイリンググループとしての方針はかなり細かく定められている。