矢野経済研究所
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2020年のプラスチック軽量容器の国内出荷量は前年比100.2%の79万5,000tと前年並みで着地の見込

~外出自粛による巣ごもり消費の拡大を背景に、素材別の需要動向が大きく変化~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役:水越孝)は、国内のプラスチック軽量容器市場を調査し、素材別の動向、参入企業の動向を明らかにした。

国内プラスチック軽量容器市場規模推移・予測

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1.市場概況

プラスチック軽量容器市場(国内出荷量ベース)は、2019年が79万3,400t(前年比100.1%)と推計、2020年は79万5,000t(同100.2%)を見込む。

2020年はコロナ禍における外出自粛により「巣ごもり消費」が活発となり、スーパーマーケット向けの生鮮食品用トレー、外食産業向けのテイクアウト・デリバリー用容器の販売が好調であった。一方、コンビニエンスストア向け容器はオフィス街・繁華街・観光地等に立地する店舗の売上低迷により、行楽・イベント用の駅弁やキッチンカー等向け容器は観光及びイベントの自粛等の影響により、需要が減少した。

2.注目トピック

PSP容器市場

2020年は新型コロナウイルス感染拡大による巣ごもり消費が、PSP(発泡スチレンシート製)容器市場に特需ともいえる活況をもたらした。
スーパーでは食材を購入し自宅で調理する内食商材の売れ行きが良く、生鮮食品用を中心とするPSPトレーが大きく伸長し、健康食の代表格とされている納豆向け容器の需要も拡大した。さらに、緊急事態宣言が発出された4~5月にはテイクアウト・デリバリー用容器の特需が発生し、それ以降も堅調さを維持している。カップ麺は巣ごもり消費の恩恵を受けた一方で、在宅勤務の広がりなどによりオフィス需要が低迷している。こうしたことから、2020年のPSP容器の市場規模は17万4,000t(前年比102.8%)で推移する見込みである。

3.将来展望

2021年のプラスチック軽量容器市場(国内出荷量ベース)を前年比99.9%の79万3,900tと予測する。

2021年も首都圏や関西などを対象に緊急事態宣言が再発出されるなど、外出自粛の傾向が続いている。新型コロナウイルス感染症の収束時期は見通しにくいが、こうした環境が続く間にテイクアウト・デリバリーの利用普及が緩やかに進んでいく可能性がある。内食の復調やコンビニの成長鈍化などを含め、プラスチック軽量容器メーカーにはアフターコロナ社会を見据えた製品開発やチャネル戦略、プロモーションなどマーケティングミックスの再構築が求められてくると考える。

調査要綱

1.調査期間: 2020年11月~2021年3月
2.調査対象: プラスチック軽量容器メーカー、プラスチックシートメーカー
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接取材、ならびに文献調査を併用
<プラスチック軽量容器市場とは>
本調査におけるプラスチック軽量容器とは、主にスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店で販売される弁当、総菜、食品等のプラスチック製容器を指す。素材別にみると、PSP(発泡スチレンシート製)容器、PET系容器、OPS(二軸延伸ポリスチレン製)容器、PS系(OPS、PSソリッド)容器、PP(PPF、発泡PP、透明PP)系容器を対象として、国内出荷量ベースで市場規模を算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
PSP容器、A-PET容器、OPET容器、OPS容器、PS系ソリッド容器、PPF容器、発泡PP容器等

出典資料について

資料名2021年版 プラスチック軽量容器市場の徹底分析
発刊日2021年04月07日
体裁A4 170ページ
定価132,000円 (本体価格 120,000円)

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