
2025年3月の消費者アンケート調査では、2023年調査よりもいずれの収納サービスでも利用(利用経験含む)は数ポイントずつ増加
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、収納サービスに関する消費者アンケート調査を実施した。本調査では、収納サービスの利用者と利用意向者に対するアンケート調査を実施し、過去に行った同調査との結果を比較分析している。ここでは、一部の調査結果、分析内容を公表する。
収納サービスの認知・利用状況(2025年調査)

収納サービスの認知・利用状況(2023年調査)

1.調査結果概要
本調査では、2025年3月に全国に居住する20歳代から70歳代までの男女10,000名を対象として、収納サービスの利用実態(認知度、現在・過去の利用状況、今後の利用意向、選択基準、良い点・悪い点、利用をやめた理由、利用方法の変化など)について、消費者アンケート調査を実施した。ここでは一部の調査結果、分析内容を公表する。
2025年調査における収納サービスの認知・利用経験について(単数回答)、利用経験者(「現在、利用している」と「過去に利用したことがある(現在は利用していない)」の合計)は、「トランクルーム」が7.8%(2023年調査6.4%、1.4ポイント増)、「レンタル収納」が6.0%(同4.2%、1.8ポイント増)、「コンテナ収納」は6.0%(同4.4%、1.6ポイント増)となり、前回の2023年調査と比較していずれの収納サービスでも利用経験者はやや増加していることが窺える結果になった。
2.注目トピック
収納サービスの利用をやめた理由
2025年調査において全国に居住する20歳代から70歳代までの男女10,000名のうち、収納サービス(トランクルーム、レンタル収納、コンテナ収納)を過去に利用したことがあるとした回答者(トランクルーム;614名、レンタル収納;487名、コンテナ収納;503名)に対して、「収納サービスを利用することをやめた理由」(複数回答)を尋ねたところ、3つのサービスで共通して「月額費用が高いから」の回答が3割を超える結果となった。
これまでは日常生活における収納サービスの価格体系に対し、評価基準となるようなサービス価格が他にはなかったことが「月額費用が高い」とのイメージに繋がっていたものとみる。昨今では宅配型の収納サービス※が展開され、同サービス価格体系は動画配信等の一般的なサブスクリプションサービスと同等程度であることから、今後は、従来型の収納サービス(トランクルーム、レンタル収納、コンテナ収納)の月額費用に対する一般生活者のイメージが変化していくことが期待される。
従来型の収納サービスが、動画配信等の一般的なサブスクリプションサービスと同等程度の料金体系である宅配型の収納サービスと類似の定期契約サービスとして認知されていくためには、収納サービスを利用することによって一般生活者が得られる付加価値や利便性について、収納サービス提供事業者から積極的に発信し、一般生活者の認知を高めていく必要があると考える。
※宅配型の収納サービスとは、従来型の収納サービスとは異なり、利用者が収納拠点に自ら出向く必要はなく、インターネットを介してサービス提供を受けることができる。収納の依頼時には、利用者の自宅に段ボールや袋のような収納容器が届いて利用者自らが収納したい個人の荷物(物品)を詰めて宅配便で送り、その後一時的に取り出す際もインターネット経由で該当するものを指定し、請求をすれば自宅に配送されるといったサービスである。
調査要綱
1.調査期間: 2025年2月~3月 2.調査対象: 全国に居住する20歳代から70歳代までの一般生活者10,000名 3.調査方法: インターネットアンケート調査 |
<収納サービスに関する消費者アンケート調査について> 本調査では、一般生活者の日常生活を支援するサービスの一つである収納サービスを対象として、全国に居住する20歳代から70歳代の男女10,000名に対し、収納サービスの利用実態(認知度、現在・過去の利用状況、今後の利用意向、選択基準、良い点・悪い点、利用をやめた理由、利用方法の変化など)について、アンケート調査を実施した。ここでは一部の調査結果、分析内容を公表する。 また本調査に関連し、収納サービスを知っているが利用したことがない男女300名には、収納サービスの利用意向(利用しない理由、利用を検討するタイミング、広さ、価格帯、収納拠点までの距離・設備・機能、何を収納したいか)について、アンケート調査を実施している。 なお、調査対象とした収納サービスの定義は、以下の通りとしている。 自宅やオフィス以外に利用者が料金を支払って個人の荷物(原則、商品以外)を預ける、もしくは保管するスペースを賃借するビジネスとし、①レンタル収納、②コンテナ収納、③トランクルームの3分野を対象としている。 ①「レンタル収納」とは、主に不動産事業者が手掛けるサービスであり、個人及び法人の荷物を預ける場所(スペース)を貸し出すサービスとし、主にビルや専用建物など建物内(屋内)に収納スペースを提供するサービスとする。ただし、金融機関の貸金庫や駅構内などにあるコインロッカーを除く。 ②「コンテナ収納」とは、レンタル収納と同義であるが、屋内ではなく、屋外におけるコンテナ、もしくは鋼製物置などを収納スペースとして提供するサービスとする。 ③「トランクルーム」とは、倉庫事業者が国土交通省認定トランクルームを活用して、荷物・家財などを預かるサービス(生活者の利用分のみ、文書保管・法人利用を除く)とする。 |
<市場に含まれる商品・サービス> レンタル収納、コンテナ収納、トランクルーム |
出典資料について
資料名 | 2025年版 拡大する収納ビジネス市場の徹底調査 ~消費者調査編~ |
発刊日 | 2025年03月31日 |
体裁 | A4 81ページ |
価格(税込) | 77,000円 (本体価格 70,000円) |
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