ミスミグループ本社、米カスタム機械部品調達サービスのFictiv社を約501億円で買収

株式会社ミスミグループ本社(9962)は、米国子会社であるMISUMI Investment USA Corporation(米国デラウェア州、以下:MIUC)を通じて、Fictiv Inc.(米国デラウェア州、以下:Fictiv社)を総額約3.5億米ドル(1米ドル143.23円換算で約501億円)で買収することを決定し、Fictiv社との間で本買収に関する合併契約を締結した。

本買収は、MIUCが本買収のために設立した完全子会社であるD1 Merger Subsidiary CorporationとFictiv社を合併する方法(逆三角合併)により実行する。合併後の存続会社はFictiv社となり、MIUCより合併対価としてFictiv社の株主には現金対価が交付される。一方で、D1 Merger Subsidiary Corporationは、Fictiv社に吸収合併される形で消滅し、存続会社がMIUCの完全子会社となる。

ミスミグループは、FAなどの自動機の標準部品を主に扱うFA事業、自動車や電子・電気機器などの金型部品を主に扱う金型部品事業、新たな流通事業としてミスミブランド以外の他社商品も含めた生産設備関連部品、製造副資材やMRO(消耗品)などを販売するVONA事業を展開している。

Fictiv社は、米国製造業におけるカスタム機械部品のオンライン調達サービスを展開している。

背景・目的

ミスミグループ本社は、従前よりビジネスモデルのデジタルシフトに注力し、新商品・新サービスを順次リリースしてきた。

その第一弾であるmeviy(メビー)は、機械部品の設計データ(3D-CAD データ)をアップロードするだけで、即時見積もり、最短1日出荷を実現するオンライン調達サービスである。カスタム機械部品の調達時間を9割削減し、5年間で国内外17万ユーザーを獲得し、4年連続国内業界No.1のシェアを獲得している。

グローバルで多様化するデジタルニーズの獲得に取り組んできたミスミグループ本社が、本件M&Aにより、競争力強化と商品の安定供給、更なる成長の加速に繋げる。

本買収の最大の狙いは、meviyをはじめとしたミスミグループ本社のデジタルサービスの強化と同時に、顧客ドメインの拡大にある。

ミスミグループ本社の提供する価値を従来の設備製造の領域からよりバリューチェーンの川上にあたる商品開発の領域まで一気に拡大し、持続的な成長への大きな起点としていく。

株式の状況

異動前の所有株式数 0株(発行済株式数の0%)(議決権所有割合:0%)
取得株式数 100株
取得価額 Fictiv社の普通株式等:約3.5億米ドル
(1米ドル143.23円換算で、約501億円)
アドバイザリー費用等(概算額):約11億円
合計(概算額):512億円
異動後の所有株式数 100株(発行済株式数の100%)(議決権所有割合:100%)

日程

本買収実行日:2025年6月中(予定)

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(提供:日本M&Aセンター

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