![キリンビバレッジ、2025年の事業方針を発表、ヘルスサイエンスをドライバーに「ブランド価値向上」と「市場創造」を加速](https://cdn.the-owner.jp/600/401/UgHGgXLvoJlxaGzDByXhsKcqkDkOAgKz/cc0563f3-f9ab-4343-b014-ae16601aaa55.jpg)
キリンビバレッジは、2025年の事業方針について、1月29日に発表会を開催した。発表会では、昨年の市場動向および同社の事業活動を振り返ると共に、今年の事業戦略として、ヘルスサイエンスをドライバーとした「ブランド価値向上」と「市場創造」を加速させ、持続的成長を目指す方針を示した。また、「ヘルスサイエンス」、「午後の紅茶」、「生茶」の主要3カテゴリに関して、今年のマーケティング戦略および商品展開について説明した。
「昨年の清涼飲料市場は、前年比100%で着地する見込みであり、市場環境は依然として厳しい状況だが、ヘルスサイエンスカテゴリは成長を続けている。円安などによる原材料コスト高騰の影響が拡大している一方で、心身的豊かさや健康意識・環境意識が高まっていることがその背景にあると考えられる。また昨年は、非競争領域(物流、環境領域等)でのアライアンスが加速した」と、昨年の市場動向を振り返るのは、キリンビバレッジ 代表取締役社長の井上一弘氏。「こうした状況の中で、当社は『プラズマ乳酸菌入り飲料』や『生茶』ブランドなどの基盤ブランドが伸長。免疫ケア市場の拡大に加え、花王からの『ヘルシア』ブランドの譲受などヘルスサイエンス飲料強化による高収益化が着実に前進した。この結果、昨年の清涼飲料の販売実績は、1億9792万箱となり、前年比103%で着地することができた。特に『プラズマ乳酸菌入り飲料』は前年比107%、『生茶』ブランドは112%と好調に推移した」と、市場全体を上回る伸びを達成したと目を細める。
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「清涼飲料市場の生産数量は、中長期的には労働人口がピークとなる2024年を境に減少していくと予測されている。しかし、短期的には、消費に対する多様なニーズと、世代を超えた健康意識の高まりは継続して維持されると見ている」と、今後の市場動向を予測。「当社は、『お客様の毎日に、おいしい健康を。』をパーパス(消費者との約束)とし、『おいしい飲みもので、ヘルスサイエンスリーディングカンパニーへ』というビジョンを掲げている。そして、2030年にヘルスサイエンス飲料の売上収益を2024年比2倍以上にすることを目標としている。このビジョン達成に向けて、今年は、パーパスに基づいた、キリンビバレッジならではのCSV(共有価値の創造)を実践し、ヘルスサイエンスをドライバーとした『ブランド価値向上』と『市場創造』を加速させ、持続的成長を目指す」と、今年の事業方針を発表した。
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「具体的な取り組みとしては、『プラズマ乳酸菌入り飲料』において子どもからシニアまで幅広い年代のニーズに応え、新規層と習慣層へのアプローチを強化することで、ヘルスサイエンスの成長を加速させる。また、『ヘルシア』ブランドや『ファンケル』ブランドを活用し、市場が大きい体脂肪領域の消費者ニーズに応えていく。健康経営の推進では、KIRIN naturalsのコンテンツや利便性の拡大、非財務情報の定量化などを通じて、企業のウェルビーイングを支援する。さらに、海外紅茶農園や国内原料農園などのコミュニティ支援、GHG排出量やプラスチック使用量の削減など環境への取り組みにも力を注いでいく」とのこと。「これらの取り組みによって、今年の清涼飲料水の売上収益は前年比106%以上、ヘルスサエンス飲料では前年比127%以上を目指す。基盤ブランドについては、『午後の紅茶』が販売数量4950万箱で前年比99%、『生茶』が2910万箱で前年比93%の見込みだが、容器構成比の変更や魅力あるプロモーションの実施などで高収益化を図っていく」と、ブランド全体で高収益化に挑戦していくと意気込みを語った。
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続いて、同 執行役員 マーケティング部長の成清敬之氏が、今年のマーケティング戦略のポイントについて説明した。「当社のパーパスを具現化するべく、今年は、おいしい飲み物で健康を実現するCSV戦略を基軸に、ブランドを育成し、市場創造を加速させていく。特に『ヘルスサイエンス』、『午後の紅茶』、『生茶』の主要3カテゴリにおいて、昨年の成果をベースに、今年は市場への影響力をさらに拡大していく」と、マーケティング戦略の基本方針を発表。「『ヘルスサイエンス』カテゴリの『プラズマ乳酸菌入り飲料』では、消費者が日常的に接する飲料によって間口をさらに拡大し、明るく前向きな健康を実現する。そして、免疫ケアを健康習慣として定着させ、中期的に市場拡大を図っていく。これに向けて、3月4日に新商品『iMUSE オフ・ホワイト ヨーグルトテイスト』を発売する。同商品は、シンプルなものの良さと心地よさを感じるデザインを採用。すっきりしたさわやかな味わいで、健康を気にする大人が気兼ねなく選べるカロリーオフのヨーグルトテイスト飲料となっている」と、免疫ケアの間口を広げるべく「プラズマ乳酸菌入り飲料」のラインアップを拡充するという。
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「『ファンケル』および『ヘルシア』ブランドについては、脂肪対策の健康ニーズを捉え、前向きな健康の喜びとして広げていく。また、機能に対する信頼を高めるプロモーションや食連動の提案を通じて顧客基盤の拡大を図る。『ファンケル』ブランドでは、日常的な手に取りやすさで女性を中心に新規層を獲得する。『ヘルシア』ブランドでは、確かな機能で男性を中心に習慣層を獲得していく」と、「ファンケル」「ヘルシア」ブランドの取り組みについても言及した。
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「『午後の紅茶』カテゴリは昨年、定番3品(ストレート・ミルク・レモン)を6月にリニューアルし、夏のアイスティーと冬のミルクティー施策で需要を創造し、2年続けての成長を実現した。これを踏まえて、今年は、伸びしろの大きな無糖紅茶への取り組みを強化・拡大すると共に、紅茶の多様性を活かした新しい提案にチャレンジしていく。特に、春から夏にかけてのアイスティー施策を強化し、季節に合わせたコミュニケーションを展開。現代の生活に一番合うスタンダードな飲料に育てていく」と、3月18日に発売する新商品「午後の紅茶 おいしい無糖」シリーズで無糖紅茶の領域を開拓していくと力を込める。「新商品は、シンプルでおしゃれなパッケージデザインを採用し、心地よい香りとすっきり飲みやすい後味に進化した。『午後の紅茶 おいしい無糖 アイスティー』『同 香るレモン』『同 ミルクティー』の3品を展開し、現代的でライトなアイスティーの世界観を提案する」と、ちょっと気分を上げてくれる新しい無糖アイスティーが完成したと胸を張る。
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「『生茶』カテゴリは、昨年4月のリニューアルを機に大幅に伸長し、18年ぶりに年間3000万箱台を達成した。そして今年は、4月15日に『生茶』『生茶 ほうじ煎茶』のパッケージをさらにアップデートして発売する。現代的で上品な佇まいはそのままに、茶葉の生命力を感じるデザインを採用し、何気ない毎日の生活を気持ちよく彩る。また、『生茶』については中身もリニューアルし、新茶のような甘みを感じつつ、すっきりと飲みやすいおいしさへと進化した」と、消費者の生活を起点とした価値提案によって、「生茶」をさらに魅力的なカテゴリにしていく考えを示した。
[小売価格]
iMUSE オフ・ホワイト ヨーグルトテイスト 500ml:183円
キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 500ml:180円
キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン 500ml:180円
キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 ミルクティー 500ml:180円
キリン 生茶 525ml:180円
キリン 生茶 ほうじ煎茶 525ml:180円
(すべて税別)
[発売日]
iMUSE オフ・ホワイト ヨーグルトテイスト:3月4日(火)
キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 500ml:3月18日(火)
キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 香るレモン 500ml:3月18日(火)
キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 ミルクティー 500ml:3月18日(火)
キリン 生茶 525ml:4月15日(火)
キリン 生茶 ほうじ煎茶 525ml:4月15日(火)
キリンビバレッジ=https://www.kirin.co.jp/softdrink