矢野経済研究所
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2023年の国内ファッションリユース市場規模は前年比113.9%の1兆1,500億円

~フリマアプリの台頭に伴いリユース利用者が増加~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内のファッションアイテムのリユース(中古)市場を調査し、アパレル業界におけるリユース事業のビジネス形態別動向、アイテム別の動向、今後の見通し等を明らかにした。ここでは、国内のファッションリユース市場規模推移・予測について、公表する。

ファッションリユース(中古)市場規模推移・予測

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1.市場概況

2023年の国内ファッションリユース(中古)市場を、小売金額ベースで1兆1,500億円(前年比113.9%)と推計した。
2020年はコロナ禍の行動制限などの影響を受けて市場は微増で推移したものの、2021年以降、行動制限緩和に伴う経済活動の正常化に加え、フリマアプリの普及によるリユース利用者数の増加や、古着ブームなどの要因からファッションリユース市場規模は2桁増の成長を遂げて拡大した。

2.注目トピック

アパレル店舗における衣類回収の取り組み

近年、SDGsやサステナブルに対して社会的に注目が集まっており、アパレル企業や一般消費者では共に環境保全意識が高まりつつある。
そういった中で一次流通のアパレル企業の多くが、サーキュラーエコノミー(循環経済)及び循環型ファッションの実現に向けて、自主的に不要衣類を回収し資源としての再利用に取り組んでいる。不要衣類を回収する場所は自社の店舗であることが多いが、自社ブランド製品に限定せずに回収を行うアパレル企業も多く現れている。

3.将来展望

2024年のファッションリユース市場を1兆2,800億円(前年比111.3%)と予測し、今後も伸長する見通しである。
ファッション産業は国際的にも環境負荷が大きい産業と指摘されており、アパレル企業は不要衣類の回収に加え、不良在庫や滞留在庫を廃棄せずに衣類や素材をリユース市場で循環させることで廃棄物を減らしており、環境負荷の低減・循環型ファッションへの取り組みを進めている。そうした中でファッションリユースの推進は必要不可欠であり、今後のファッションリユース市場は拡大していく見通しである。

調査要綱

1.調査期間: 2024年4月~6月
2.調査対象: ファッション関連アイテム及び中古商品を事業として取り扱う企業
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
<ファッションリユース市場とは>
本調査におけるファッションリユース(中古)市場とは、ファッション関連アイテムの中古商品、アパレル衣類(メンズ、レディス、ベビー・子供服)やアパレル雑貨類(バッグ、革小物、靴、ネクタイなど)、宝石・貴金属類、時計、きもの・呉服、その他(アウトドア類、インポートブランド類)などを対象とした。
一般家電製品やスマートフォン、古銭、楽器類などは含まない。
なお、市場規模は小売金額ベースで算出しており、インターネット上(アプリ・サイト)で展開されているCtoC取引のプラットフォームを提供する仲介サービス事業者等の販売手数料は含まない。
<市場に含まれる商品・サービス>
アパレル衣類(メンズ、レディス、ベビー・子供服)、アパレル雑貨類(バッグ、革小物、靴、ネクタイなど)、宝石・貴金属類、時計、きもの・呉服、その他(アウトドア類、インポートブランド類)など

出典資料について

資料名2024 ファッション業界のリユースマーケット動向
発刊日2024年06月27日
体裁A4 165ページ
価格(税込)198,000円 (本体価格 180,000円)

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