矢野経済研究所
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ユニフォームレンタル市場は、社会経済活動の正常化が加速した影響で2023年度はプラス推移

~2024年度も好調を維持するも、2025年度以降は徐々に落ち着く予測~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のユニフォームレンタル市場を調査し、現況、参入事業者の動向、将来展望を明らかにした。

ユニフォームレンタル市場規模推移・予測

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1.市場概況

2023年度のユニフォームレンタル市場規模は、レンタル事業者売上高ベースで前年度比1.4%増の925億円となった。2023年5月に新型コロナウイルス感染症の法上の位置づけが5類に移行したことに伴い、インバウンド(訪日外国人客)需要や観光業を中心として経済活動の回復が加速したことが要因と考える。

同市場は、2019年度までは東京オリンピック・パラリンピックやインバウンド増加に対する需要増から概して順調に推移していたが、2020年度はコロナ禍で状況が一転し、各種施設・店舗の休業等やインバウンド需要の消失、在宅勤務の取り組みなどにより需要が減少していた。2021年度は行動制限が緩和されたが、景気悪化の影響を受け市場規模は減少傾向が続いた。2022年度以降は経済活動がコロナ禍からの回復を見せ始め、徐々に経済活動が活発化したことから市場は回復の傾向を辿ってきた。

2.将来展望

2024年度のユニフォームレンタル市場規模は、前年度比1.6%増の940億円、2025年度の同市場規模は同0.5%減の935億円を予測する。

2024年度は、2023年度からの好調が続き、特に値上げなどによる売上増加が市場規模拡大に影響すると考える。しかし、2025年度はその勢いが落ち着き、同市場規模は横ばいから微減で推移すると予測する。これらの要因としては、新型コロナウイルス感染症の法上の位置付けが5類に移行して以降、一定の回復を見せたユニフォームの需要で分野ごとに差が生じてきており、特に自動化や省人化を進めている分野においてはユニフォームそのものの在り方や必要性の見直しが進められ、コスト削減の対象にされている事例が散見されるようになっていることが挙げられる。

今後のユニフォームレンタル市場規模はコロナ前の水準を超えず、緩やかに減少していくとみる。

調査要綱

1.調査期間: 2024年3月~6月
2.調査対象: ユニフォームレンタルを行う企業及びユニフォームメーカー等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mail等によるヒアリング調査、アンケート調査、ならびに文献調査併用
<ユニフォームレンタル市場とは>
本調査におけるユニフォームレンタルとは、顧客企業のニーズに沿ったユニフォームを貸し出し、集配・クリーニング、さらにはユニフォームの無料補修等、ユニフォームの管理を請け負うサービスをさす。主な需要分野としては事務・オフィス分野、医療分野、介護・福祉施設分野、作業着・ワークウェア分野、食品・菓子工場や機械・鉄鋼等の製造工場分野、飲食分野、流通小売分野、宿泊施設分野、アミューズメント分野がある。
<市場に含まれる商品・サービス>
ユニフォームレンタル(事務・オフィス分野、医療分野、介護・福祉施設分野、作業着・ワークウェア分野、食品・菓子工場、薬品・食品HACCP対応工場や機械・鉄鋼等の製造工場分野、飲食分野、流通小売分野、宿泊施設分野、アミューズメント分野)

出典資料について

資料名 2024 ユニフォームレンタル市場における主要企業実態調査
発刊日 2024年06月26日
体裁A4 214ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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