サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
「サントリー生ビール」をPRするサントリー 常務執行役員 ビール本部長 多田寅氏

サントリーは、ビール類市場動向や今後の見通し、最盛期に向けたマーケティング活動について7月8日に説明会を開催した。今年の下期マーケティング戦略では、消費者の多様なニーズに応えるべく、マーケティング活動・飲食店での接点・宣伝広告で、新しい様々な提案を行っていく考えを示した。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
サントリー 常務執行役員 ビール本部長 多田寅氏

「2026年10月の酒税改正でビール類の酒税は一本化する。今の店頭価格を基点とすると複数のカテゴリーが残ると予想している」と、今後の環境変化について、サントリー 常務執行役員 ビール本部長 多田寅氏が見解を述べる。「酒税一本化で注目が集まるビールだが、選択の幅が広がる今だからこそ、さまざまな価値をもった商品を提案し、ビール市場の活性化につなげる必要がある。一方、酒税一本化以降も価格差が残るため、ビール類(缶)市場における2030年のエコノミー市場は5割弱を占めると推定している」と、2020年以降ビールは伸長を続け、今後も成長が見込まれるものの、2030年においてもエコノミー需要は一定数残ると想定している。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
サントリー生ビール

「今年上期のビール類総市場は前年割れと推定される。当社の『ザ・プレミアム・モルツ』ブランド、『サントリー生ビール』ブランド、『パーフェクトサントリービール』ブランドは前年超えとなった」と上期を総括。「『ザ・プレミアム・モルツ』ブランドでは、新メッセージ“いい日、プレモル”訴求によって、今までの消費者に加え、新規の消費者が約1.5倍増加した。『サントリー生ビール』では、瓶・樽の発売によって、“美味しさ”接点が拡大し、飲食店で飲んだ人の約6割が、缶の購入意向ありと回答していた。こうした飲食店での飲用経験が、その後の定着に大きな影響を与え、ビール市場以上に、新規の若年層との接点が拡大した。『金麦』・『金麦〈糖質75%オフ〉』はリニューアルを行ったことで、『金麦〈糖質75%オフ〉』では購入者が約1.2倍に伸張した。金麦本体については、4月リニューアル週に購入者が前年超え、トレンド回復を果たした」と、「ザ・プレミアム・モルツ」の新メッセージや「サントリー生ビール」の瓶・樽発売による接点拡大が前年超え要因と分析。「金麦」・「金麦〈糖質75%オフ〉」はリニューアルによって、回復基調に向かっていると力説する。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
「ザ・プレミアム・モルツ」限定デザイン缶

「下期は、ブランドの魅力向上、良質な飲用接点、新たな挑戦を3つの柱とし、消費者の多様なニーズに応えるべく、マーケティング活動・飲食店での接点・宣伝広告で、新しい様々な提案を行っていく」と意気込む。「『ザ・プレミアム・モルツ』では、シーンに寄り添った提案とおいしいプレモル体験の拡大によって、プレミアムビールとしての存在感を高めていく。特に、人と集まり、一緒に乾杯するシーンが増える夏は、デザイン缶と夏ならではの新しいCMで夏を盛り上げる」と、ハートのアイコンを用い、「“いい日”をいっしょに、楽しむ夏」の世界観を表現した限定デザイン缶と夏季に放送予定のTV-CM「いい日、プレモル。夏祭り」篇を披露した。「また、“神泡”達人店が消費者に浸透し、お店のイメージがアップしている。今回、食べログと連動し、さらなる接点の拡大を図っていく」と、おいしいプレモル体験の拡大を図っていきたい考えを示した。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
サントリー生ビール

「『サントリー生ビール』の下期ブランド活動では、リアルな飲用体験の場を創出し、接点を拡大することで、これからのみんなの新定番ビールとして、圧倒的なポジションを確立していく」とのこと。「まず、瓶・樽取扱いの年内計画を2万店(当初比約1.3倍)に設定。夏最盛期、全国30ヵ所・200万人規模のリアル体験の接点創出を図る。また、『サントリー生ビール』のオリジナルマグジョッキに対し、“飲んでみたい”“かわいい”“欲しい”といった好意的な声が多数寄せられていることから、人気のマグジョッキに好きな名前を入れることができる、“絶対もらえるキャンペーン”を9月から実施する」と、飛躍的な接点拡大と若年層を中心にアプローチ強化を図っていくと訴えた。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
「金麦」ブランド

「『金麦』の下期ブランド活動では、エコノミーカテゴリーに目を向けるきっかけを金麦から提案し、生活者のエコノミー需要を活性化していく。金麦が目指す“麦のうまみと澄んだ後味”の骨格の中で、旬の食といつでもおいしく飲めるよう、味わいをととのえている『四季の味の金麦』を引き続き訴求していく。さらに、9月には限定品『金麦〈帰り道の金木犀〉』を発売。季節のワンシーンを商品名に盛り込んだ新たなコンセプトで金麦ブランドへ興味を持つきっかけを提供していく」と、季節の訪れとともに晩酌・食卓の豊かさを提案するとともに、新コンセプトの限定品を秋・冬に投入していくと説明する。「ビール類・RTD併買ユーザーは、5年間で約1.5倍に増加している。『金麦』ブランドで、RTDが担っている2杯目需要にも挑戦するべく、『金麦サワー』を北海道エリア限定で発売した。ビール類・RTD内の酒類販売ランキングで、上位にランクインし、甘くなくスッキリしていて食事に合うと高評価を得ている」と、4月に発売の「金麦サワー」は北海道の消費者に早くも受け入れられているという。「そこで、10月に『金麦サワー』を全国で限定発売する。香料・甘味料を使用せず、ビール醸造技術でつくり込んだ食事を美味しくするビアタイプサワーとして訴求していく」と、「金麦サワー」を全国でスポット発売することで、ビール類・RTD併買ユーザーのニーズに応えていきたいとの見解を示した。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
「金麦サワー」をPRするサントリー 常務執行役員 ビール本部長 多田寅氏

「『ビアボール』の今年のブランド戦略については、“自分好みに色々な割り方が楽しめる”価値を訴求し、若年層を起点に、ブランド認知・トライアル拡大を図っていく」とのこと。「飲食店でも出数が好調に推移し、好意的な声が増加している。酒類新規・ライト層、かつ若年層の構成比が高いのが特長となっている。そこで、家庭用・業務用・イベントなどで具体的な割り方を訴求し、下期も継続的なプロモーションを展開していく」と、7月はソーダ割統合活動を、8月はビアボーBBQフェスを、9月がグラス付商品を、10月は業家連動感想投稿キャンペーンを展開しながら、業務用取扱店での拡売強化を図るとともに、TV-CMやWEB動画でコミュニケーション強化を図るとアピールした。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
金麦サワー

10月15日から全国で数量限定新発売する、“サワー”の味わいをビールの醸造技術で実現した「金麦サワー」は、「金麦」こだわりの素材である「旨味麦芽(二条大麦麦芽の中でも、うまみ成分(たんぱく質)を多く含む麦芽)」を使用するとともに、希少なレモンドロップホップに加えシトラホップを使用することで、麦のやさしいうまみと柑橘系の爽やかな香りの調和を実現した。香料や甘味料を使用せず、ビールの醸造技術でつくり込んだ自然な味わいを楽しめる。パッケージは、氷を入れた“サワー”のデザインを背景に、「金麦」のロゴと酒場をモチーフにした「キンムギサワー」の文言を配し、“金麦のサワー”であることをわかりやすく表現している。

サントリー、2024年下期は多様なニーズに応えるべくマーケティング・飲食店での接点・宣伝広告で新しい様々な提案を
金麦〈帰り道の金木犀(きんもくせい)〉

9月10日から全国で秋季限定新発売する「金麦〈帰り道の金木犀(きんもくせい)〉」(原材料に金木犀は使用していない)は、アロマホップを使用し、上面発酵酵母を用いて醸造することで、甘く爽やかな香りを実現した。また、「金麦」こだわりの素材である「贅沢麦芽」(二条大麦麦芽の中でもうまみ成分(たんぱく質)を多く含む「旨味麦芽」に加え、こだわりの国産麦芽を一部ブレンドしたもの)に加え、「ロースト麦芽」を一部使用するなど、麦芽配合や醸造条件を調整することで、秋の夕暮れをイメージした液色に仕上げた。パッケージは、夕暮れの空と金木犀のモチーフを配することで、秋の象徴的なシーンを表現している。ネーミングについては、消費者に同商品を通して季節をよりいっそう感じてもらいたいとの思いから、“夕暮れの帰り道に金木犀が香る”という多くの人が体験したことのある秋のワンシーンを表現した。

[小売価格]設定なし
[発売日]
金麦サワ:10月15日(火)
金麦〈帰り道の金木犀(きんもくせい)〉:9月10日(火)

サントリー=https://www.suntory.co.jp/beer