ホームページで充実した園行事などの魅力を情報発信 オンデマンド印刷で行事の充実をはかる 宝泉北幼稚園(群馬県)

目次

  1. 地域住民の熱い要望で新田氏創建の円福寺境内に誕生 今も敷地内にある宝泉北幼稚園
  2. 安心・安全 子どもを守るための訓練や防犯システム、パソコンもウイルスから守る
  3. 公の使命を持って多様な園児の受け入れを行う それは、これから重要になるグローバルな感覚とSDGsの誰一人取り残さない精神につながる体制
  4. ホームページは、園長自らが作成し簡単に更新できるようにした 幼稚園のパンフレットもホームページから自動作成し直近情報も盛り込める
  5. 宝泉北幼稚園の最大の魅力である行事、最も大きな体験は、野菜や植物の成長や変化、そして収穫 幼児期に必要な情操教育がある
  6. オンデマンド印刷機などにより、様々なイベントの演出の幅が大きくなった 教職員のアイデアがもっと花開く
中小企業応援サイト 編集部
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学校法人宝泉北学園の運営する幼保連携型認定こども園 宝泉北幼稚園は、群馬県太田市にある。東武線太田駅玄関口にて鎌倉討幕で名高い武将、新田義貞像の出迎えを受ける。宝泉北幼稚園が地域から望まれて保育や教育をする場として活動をスタートさせたのは、新田氏ゆかりの円福寺講堂・境内である。開園は1953年のことで、現在も園は寺と同じ敷地内にある。少子化時代の幼稚園にて、ホームページでの情報発信やオンデマンド印刷が教職員を支え、園児たちの日々を彩る(。(TOP写真:幼保連携型認定こども園 宝泉北幼稚園の入り口に立つ八須利秋園長)

地域住民の熱い要望で新田氏創建の円福寺境内に誕生 今も敷地内にある宝泉北幼稚園

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円福寺の敷地にある宝泉北幼稚園

宝泉北幼稚園は、1953年4月、旧宝泉村北部の六つの地域(脇屋、新道、別所、由良、沖野、西野谷)の住民からの要望により、各地区の区長や有志が「宝泉村北部幼稚園設立委員会」を結成し、かつては寺子屋など教育の場でもあった別所円福寺の講堂、境内を借用して開園した。

戦後の経済復興の中、託児施設にとどまらない小学校就学前の幼児に保育や教育を実施する場が強く望まれていた。円福寺は、八代目義貞からさかのぼる新田氏四代目、新田正義が鎌倉時代に創建したと伝えられる古刹(こさつ)で、新田荘遺跡など国指定史跡とも一体化している。宝泉の名も、幼稚園後方の古墳の石塔に「宝泉禅門」の文字が刻まれていることが由来だそうで、まさに宝泉北幼稚園は歴史に囲まれ、育まれてきた。

1954年には群馬県知事から学校設置が認可され、その後、子育て支援や未就園児の登園などを経て、2009年から1歳児、2歳児の受け入れもできる幼保連携型認定こども園となり、園として幼稚園と保育園双方の長所を持つための取り組みが行われるようになった。

八須利秋園長は、2011年の園長就任以来、人生の幼少期にあたる1〜5歳の子どもたちに、よい教育を提供したいと、さまざまなチャレンジを続けている。まずは教職員たちをシフト制にして長時間労働を防止し、休める環境を作った。

「行事前などどうしても集中して取り組まなければならない時は残業になってしまうかもしれませんが、それ以外は定時で上がるというようにメリハリをつけた働き方ができるようになりました」。ペーパーレス化が進んでスッキリした職員室で、八須園長は胸を張った。

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職員室で開園の経緯と抱負を語る八須園長

安心・安全 子どもを守るための訓練や防犯システム、パソコンもウイルスから守る

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園名物のうさぎバス(左)

2022年に静岡の認定こども園で起きた痛ましいバス置き去り事件は記憶に新しいが、宝泉北幼稚園では直後から「園バス置き去り防止訓練」に取り組んでいる。教職員や運転手の確認作業の徹底はもちろんだが、園児たちも停まったバスに乗ってクラクションを鳴らしたり、窓をたたいて大声で助けを求める訓練を行う。「起きてはいけない事故を起こさないように、運転手や教職員の確認作業の徹底だけでなく、園児自身の訓練が大切なのです」と八須園長は言う。取り組みは注目され、2023年11月にはNHKの取材もあったそうだ。

また、園児の安全を最優先した様々な場所や角度に防犯カメラが設置され、職員室でのモニターチェックにより、不審者の立ち入り回避など、見守りを怠らずにいる。

インターネット経由でのウイルス感染防止のために、ウイルスソフトだけではなく、統合脅威管理システム(UTM)を導入した。「なりすましも増えており、何が正しくて何が正しくないかを個人が判断するのはますます難しくなっています。誰かがウイルスにやられてしまうと、全体が感染してしまう危険がある。できる対策はしておかなくては」と八須園長。

公の使命を持って多様な園児の受け入れを行う それは、これから重要になるグローバルな感覚とSDGsの誰一人取り残さない精神につながる体制

太田駅に近づくと、電車の中からもSUBARU(スバル)の建物がよく見える。スバル(旧富士重工業)本工場のある一帯は、2001年に正式な町名として「スバル町」に変更されたそうで、町との深い結びつきがよくわかる。企業城下町として外国人労働者も比較的多く、宝泉北幼稚園でもクラスの3分の1弱ほど海外にルーツを持つ園児がいるという。その他にも自閉症児もいれば、ダウン症など看護師の必要な障がい児の登園もある。小児医療センターから紹介されることもあり、「公の学校法人の使命として受け入れている。足利など遠くからも来ます」と、かつては教育委員会の教育部長として活躍してきた八須園長は語った。

「明るく、元気に、たくましく」「自立の心と、力強く生きる力を持つ子を育てる」「自ら考え、自ら行動できる子」など掲げた標語の実践のために「園の魅力を外にアピールして園児を確保し、常に発信し続けることで地域に理解してもらうことが大切です」。八須園長が、サッカーを通じて教わった共に助け合う精神。園というフィールドに様々な個性を持つ人間がいる。それは、様々な国の人が行き交うグローバルな時代やSDGsの誰一人取り残さない精神につながる大切な感性を養う機会になる可能性を秘めていそうだ。

ホームページは、園長自らが作成し簡単に更新できるようにした 幼稚園のパンフレットもホームページから自動作成し直近情報も盛り込める

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宝泉北幼稚園のホームページ

八須園長は2011年の就任以来、情報発信することの大切さを感じ、自らホームページを更新するなどして情報発信してきた。「当時はホームページが半年間も更新されていない状態でした」と、危機感を持って取り組んだという。幼稚園の行事や活動をすぐにホームページにアップすることで、地域の人たちの関心も引きつけることができる。園の行事は地元のショッピングモールなどと連携することもあり、情報発信は入園希望者を増やすだけでなく地域を盛り立てることにもつながる。

またセキュリティの確保された保護者専用ページも好評とのこと。記録は大切な記憶となって積み重なっていく。

ホームページは宝泉北幼稚園の紹介パンフレットと連動しているため、こまめに更新し、必要部数を都度出力することで、最新の紹介パンフレットを、入園を検討している保護者などに渡すことができる。

宝泉北幼稚園の最大の魅力である行事、最も大きな体験は、野菜や植物の成長や変化、そして収穫 幼児期に必要な情操教育がある

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野菜や植物が成長し変化する様子を実際に体験し収穫することは、園児にとって何事にも代えがたい経験となる(宝泉北幼稚園のホームページより抜粋)

宝泉北幼稚園の特長であり、その魅力を支える「行事の充実」に力を入れている。運動会や親子遠足といった定番行事はもちろん、いちご狩り、じゃがいも掘り、納涼祭、お月見集会、餅つきなど季節に沿った行事、歯磨き集会のような生活習慣を身につける行事、火災予防指導、交通安全教室といった自分の身を守る催しなど、年間を通してみっしりと計画されている。

食育もさかんで、野菜を種や苗から作って収穫する。週1回のうどんの日、月1回のイチゴの日やカレーの日、学期ごとにサンドイッチバイキングもある。流しそうめんは、園児たちが竹筒の節取り作業を行うところから始まる。

また、2〜5歳児の前頭葉を活性化させる情操教育として音楽や絵画、体力を養う体育や水泳、また早期に触れさせたい英語などの課外教室も用意している。多彩なプログラムは、人間の成長の中で大切な時期の園児に良い教育をもたらしたいという、園の願いでもある。また、保育園と違い、幼稚園は人気で選ぶという面もあるので、さまざまな多彩なプログラムがある、ということをアピールすることも大切だ。

オンデマンド印刷機などにより、様々なイベントの演出の幅が大きくなった 教職員のアイデアがもっと花開く

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太田市役所のホールに幼稚園のこいのぼりが展示された様子(宝泉北幼稚園のホームページより抜粋)

ショッピングモールや市役所に飾られる子どもたちの作品群は、当然ながら教職員のサポートが欠かせない。手作り感を大切にしながらも技術の力を借りて短時間で作りあげられるようになってきたのは、発表会のめくりやポスター、プログラムなども同様だ。これからは、子どもたちの作品を今まで印刷できなかった様々な紙に印刷するなど工夫次第で楽しさが広がりそうだ。

また子どもたちの作品はパソコンに取り込んで一部を動画にするなど、利用法は広がってきている。デジタルの良さも取り入れながら、五感を刺激する思い出作りが今まで以上にできる環境になってきた。

「少子化で幼稚園を廃業するところも出てきました。教員の養成機関も減ってきています。しかし、どんな時代にあっても、私たちは、幼稚園の魅力を最大化することで、選ばれる幼稚園を目指していきたいと思っています」と八須園長は力強く締め括った。

企業概要

法人名学校法人宝泉北学園 認定子ども園宝泉北幼稚園
所在地群馬県太田市別所町388-2
HPhttps://www.housenkita.ed.jp
電話0276-32-0424
設立1953年4月
従業員数27人
事業内容幼児教育・保育