【製造分野の中途採用】団塊ジュニア世代の引退を見据えたミドル層への需要で採用活動が活性化

JOBs Japan

曽我部 真由美 西日本統括責任者

日本の製造業は、「ハード×ソフト」での新規ビジネスへの展開が急務であり、そのためにもDigital人材が求められています。しかしながら製造業におけるDXの普及率は依然として遅れており、その背景には、日本の製造業の「技術力・現場力の高さ」があげられ、その技術は属人化しています。

一方、海外における製造業はIT技術で品質を保ち、属人化した業務を減らすことで、安定的な技術継承を可能としています。労働人口の減少を見据え、生産管理システムの導入等により労働環境を整えることも急務です。

業務によってはテレワークの導入も検討し、働き方の改善によって労働人口の確保に努めることも必要です。人材の採用活動においては、団塊ジュニア世代の引退を見据えたミドル層への人材需要の高まり感もあり、引き続き採用活動の活性化が見られます。

市場の動向としては、モノのインターネット化の「IoT」による組み込みエンジニア、自動車業界ではCASEと呼ばれる技術革新の対応、世界的な排ガス規制に対応するEV化関連等で需要があります。また、次世代通信である無線(5G)のニーズの高まりで、回路設計(アナログ・デジタル)の需要も高まっています。

ただし、現在の転職市場は完全な売り手市場となっており、採用に苦戦されている企業が多いのが現状です。人材を確保するには、求職者が就業先を選ぶ基準を理解し、「選ばれる企業」へと組織を変革していくことが求められます。

就職先を選ぶ際に重視している傾向として「職場の雰囲気・人間関係」、面接においては「面接官の印象」があげられます。意外にも「給与」は相対的にさほど重視されていないのです。

採用においては、女性の活躍推進はもちろんですが、外国籍採用の強化も視野に入れる必要があります。日本人より優秀な人材も多くいますし、若い労働力の確保という観点でも、今後は国籍不問で意思と努力次第で自己実現の機会を得られるそんな職場環境作りが必要ではないでしょうか。

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