京王電鉄、グループの商業施設運営事業再編を発表

京王電鉄株式会社(9008)は、2023年12月26日開催の取締役会において、完全子会社の「株式会社京王SCクリエイ ション」(東京都多摩市)を設立し、2024年7月1日を効力発生日として、簡易吸収分割の方法により、京王電鉄が営む商業施設運営事業(ショッピングセンター事業および不動産賃貸業の一部)を京王SCクリエイションに承継させることを決議した。

また、完全子会社の京王地下駐車場株式会社(東京都新宿区)について、すべての事業を吸収分割にて京王SCクリエイションに移管したのち、京王電鉄に吸収合併することを決議した。

■再編の目的
京王電鉄グループは、これまで京王電鉄、京王地下駐車場、京王不動産の3社で 商業施設運営事業を推進してきた。

一方で、近年、EC市場の拡大に伴う購買行動の変化等により事業環境は急速に変化しており、今後予定されている新宿駅西南口地区開発計画等の大規模開発を見据え、これまで以上にスピード感を持って諸課題に対応し、競争力、収益力の向上に取り組むため、本再編が必要であると判断するに至った。

具体的には、商業施設運営事業に特化する新会社「京王SCクリエイション」を設立し、京王電鉄SC営業部、京王地下駐車場、京王不動産に分散している商業施設運営事業を集約することで、業務効率化を図るとともに、専門的な人材の確保・育成、運営ノウハウの集積の実現を目指す。

また、京王百貨店新宿ビルの建て替えを見据え、2030年頃を目途に京王SCクリエイションと株式会社京王百貨店の法人格を統合する基本方針も併せて決議している。なお、詳細については未定であり、今後具体的な検討を進める。

これにより、商業施設の一体的運営を通じて、グループ全体のさらなる利益拡大および魅力あるまちづくりに取り組む。

■京王SCクリエイションの吸収分割
・再編方式
京王電鉄を分割会社、京王SCクリエイションを承継会社とする簡易吸収分割

・今後の予定
京王SCクリエイションの設立       2024年 4月 1日
吸収分割契約の承認(京王SCクリエイション) 2024年 4月下旬
吸収分割契約の締結           2024年 5月 7日
分割の効力発生日 2024年 7月 1日

■京王地下駐車場の吸収合併
・再編方式
京王電鉄を存続会社、京王地下駐車場を消滅会社とする簡易吸収合併

・今後の予定
吸収合併契約の承認(京王地下駐車場) 2023年12月下旬
吸収合併契約の締結        2024年 5月 7日
合併の効力発生日 2024年 7月 1日

鉄道・バス業界のM&A・事業承継の動向はこちら
(提供:日本M&Aセンター

無料会員登録はこちら