Courtyardとは、トレーディングカードという実際の収集品をNFT化するサービスです。発行されたNFTは、マーケットプレイスを通して売買できるようになります。
現物のレアカードを信頼できるところで厳重に保管し、取引はNFTにすることで安全に収益化ができるという仕組みです。
現在は、ポケモンカードや遊戯王カード、スポーツ系のカードなど、様々なジャンルのトレーディングカードの取り扱いに力を入れています。将来的には別のコレクターズアイテムに拡大していく予定です。
コレクターズアイテムをNFT化し、現物は安全に管理しながらNFT化して取引し収益を得るという新しい仕組みに興味を持つ人は多いでしょう。本記事ではCourtyardについて分かりやすく解説します。
※本サービスはポケモン公式のものではありません。
Courtyardとは何か?
Courtyardは、実際のコレクターズアイテムをNFT化し、管理・取引を可能にするサービスです。開発拠点はニューヨークにあり、「NEA」「OpenSea」「Brink’s」「Ventures」など、多くの企業がサポートしています。
NFTと現物資産の連携
Courtyardでは、現物資産(RWA)を裏付けとしてNFTを発行しています。発行されたNFTは、OpenSeaなどのマーケットプレイスで取引可能です。
コレクターズアイテムの持ち主は、NFT化された商品が取引されると販売代金の1%を受け取れます。
安全な収集品の保管
ユーザーはNFT化したいコレクターズアイテムをCourtyardに送付します。審査を行い、本物であることが確認されるとNFTが発行される仕組みです。
その後、コレクターズアイテムは提携しているBrink’sが運営する倉庫で安全に保管や管理が行われます。Brink’sは貴重品の保管・管理・輸送などを行う老舗企業です。金融機関や政府機関、宝飾業など幅広い業界と取引があり、日本を含む100か国以上の顧客にサービスを提供しています。
NFTと実物資産をいつでも交換できる仕組み
預けておいた実物資産(コレクターズアイテム)はいつでもNFTと交換可能です。なお、現物資産とNFTを交換する際、対応するNFTはバーン(焼却処理)されます。つまり、現物と交換すると、該当するNFTは永久に使用できません。
転売ヤーは終わった!?ポケモンカードNFT化のメリット
ポケモンカードをはじめとしたレアなトレーディングカードは高値で取引されることも珍しくありません。そのため、転売ヤーのターゲットとなり、本当に欲しい人が購入できなくなり問題視されています。なかには、トレーディングカードを転売する際に、商品のすり替えや詐欺などの不正が行われるケースがあります。NFT化によって、取引の透明性や正確性が向上し、不正防止につながる点がメリットです。
Courtyardによる審査を受けて発行されており、所有するカードが本物であると証明できるため、安心して取引できます。
現物はBrink’sの倉庫で管理されるため、自分でカードを管理する手間の軽減が可能です。保管や輸送の際は保険が適用されており、紛失や破損などのリスクにも対応しています。
Courtyardの今後と課題
Courtyardは現実世界の資産をNFT化した、新しい取り組みの1つです。現実世界の資産化には馴染みのないユーザーも多く、理解や納得を得て市場に浸透させるためのが今後の課題と言えるでしょう。Couryardでは、ユーザーの不便や不安をなくすため、様々な工夫を施しています。
利用手数料
NFT化にあたって別途お金がかかるのが懸念点だと考えるユーザーは少なくありません。特にブロックチェーンの取引ではガス代を不安視する人もいるでしょう。
しかし、2023年9月現在、CourtyardウォレットでNFT取引をした場合、ガス代は無料です。2024年までは、NFTの保管や管理手数料、発行手数料が無料で利用できます。
シームレスな使い心地
CourtyardではNFTに馴染みの薄いユーザーがシームレスに利用できるような工夫を施しています。
その1つとして、暗号資産だけでなくクレジットカードやApple Pay、GooglePayなどでの決済が可能となっており、暗号資産になじみの薄い人も、普段の買い物と同じ感覚でNFTを購入できます。
将来性
将来的に、Courtyardではトレーディングカードだけでなく、スニーカーや時計をはじめ幅広いコレクターズアイテムの取り扱いを検討しています。実物を安全に保管し、NFT化して取引すると、商品輸送にかかるコストやリスクを削減できるのがメリットです。加えて、物理的な距離を考慮せず、世界中の人と即時取引が可能になります。このように、NFTならではの様々なメリットに魅力を感じる人も多いのではないでしょうか。
希少性の高いトレーディングカードには相当な高値がつくケースがあります。例えば、2022年4月にポケモンカードが5,275,000ドル(約7億1780万円)という高値で取引され、話題となりました。今後、ポケモンカードをはじめとしたコレクターズアイテムのNFT化への関心や信用が高まれば、相当大きな市場になることが予想されます。Courtyardの今後の展開から、目が離せません。
2023.10.10
2023.9.17