矢野経済研究所
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2018年の国内リラクゼーション市場規模は前年比4.1%増の1,196億円

~低料金チェーン店の積極出店と潜在需要掘り起こしにより、市場は拡大~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内リラクゼーション市場を調査し、市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

リラクゼーション市場規模推移・予測

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1.市場概況

ボディケアやリフレクソロジーなどの施術を行うサービスであるリラクゼーション市場は、2016年まで1~2%ほどの微増で推移してきたが、2017年以降は低料金(3,000円/60分間目安)によるサービスを提供するチェーン店経営企業による積極的な新規出店と、それによる潜在需要(疲労回復や癒しを求めるニーズ)の掘り起こしにより市場は拡大傾向で推移し、2018年の国内リラクゼーション市場規模(事業者売上高ベース)は前年比104.1%の1,196億円となった。

2.注目トピック

低価格リラクゼーションサロンの台頭

リーマンショック後のデフレ時代に、60分間で3,000円を目安とする、従来の半額程度の料金で施術する店舗が出現した。その嚆矢となるのが、2009年に株式会社りらくが出店した「りらくる」である。「りらくる」は低価格を訴求することで大幅に店舗数を拡大しており、現在は「りらくる」のビジネスモデルに追随する低価格なリラクゼーションサロンが多数存在する。景気に一定の回復がみられる現在でも、事業規模を拡大するチェーン店経営企業は多く、リラクゼーション市場に定着する存在となっている。

3.将来展望

今後のリラクゼーション市場は、低価格サロンによるサービスを提供するチェーン店経営企業の積極的出店の継続により一定の成長を維持するものの、伸び率に関しては鈍化傾向の見込みである。2019年の国内リラクゼーション市場規模(事業者売上高ベース)は前年比102.0%の1,220億円になると予測する。