しっかりと筋肉がつきつつも、バランスよく引き締まっている身体は、スポーツマンとしてだけではなく、ビジネスパーソンとしても洗練されたイメージを相手に与えるものだ。特に「企業の顔」とも言える経営者は、見た目にしっかりと気を配りたい。
そこでおすすめしたいのが「トライアスロン」を趣味にすることだ。前述の「バランスよく引き締まっている身体」を手に入れるためにぴったりのスポーツだからである。刺激や興奮も多く伴うスポーツであり、熱血漢の経営者やストレスが溜まりがちな企業トップにも推奨できる。
目次
そもそも「トライアスロン」とはどんな競技?
そもそもトライアスロンとはどんな種目なのか。公益財団法人「日本オリンピック委員会」の公式サイトによれば、競技名は「3」という意味のラテン語の「トライ」と、「競技」という意味の「アスロン」が組み合わせたのが語源だという。
その語源通り、トライアスロンは「スイム」「バイク」「ラン」を連続で組み合わせた競技だ。それぞれの距離は大会によって異なるが、オリンピックの場合はスイムが1.5キロ、バイクが40キロ、ランが10キロで、合計タイムを競う。
ちなみに、トライアスロンにはスイム3.8キロ、バイク180キロ、ラン42.2キロで争う鉄人レース「アイアンマン」というシリーズがある。
経営者も身体が資本、見た目も重要
話を経営者の視点に戻そう。
企業トップは常に心身の健康を保ちながら、事業を安定的に成長させていかなければならない。つまり「身体が資本」であり、日頃からスポーツに勤しむことのメリットは大きい。トライアスロンを趣味にすれば、自然と日々のトレーニングで身体を動かすことになる。
また冒頭にも触れたが、見た目も重要だ。特にトライアスロンを趣味にするメリットとして強調したい点が、上半身と下半身をバランスよく鍛えられることである。一般的に、ランやバイクでは下半身中心に身体が鍛えられるが、水泳もすることで上半身の筋肉もしっかりとつく。
「刺激や興奮の受け皿」としてのトライアスロン
トライアスロンはそのハードさゆえに、さまざまなスポーツの中でも特に刺激と興奮を伴うスポーツだ。体全体を酷使する分、ゴールしたときの達成感は非常に大きい。「なぜあんな過酷な競技をわざわざ……」と思われることも多いトライアストンだが、一度この達成感を味わうとやみつきになる。
この刺激と興奮を得られることが、経営者にとってプラスに作用することが結構多い。経営者の中には、常に刺激や興奮を求める人が少なくない。そのことが企業を成長させる原動力になるわけだが、安定的な成長を目指すフェーズではこの性格が災いすることもある。
すなわち、刺激や興奮を求めすぎることで過剰な新規投資をし、それまでの儲けをご破算にするくらいの失敗をすることもある。そんなとき、トライアスロンは経営者の刺激や興奮に対する欲の受け皿となってくれる。
トライアスロンを始めるために必要な準備は?
トライアスロンの大会に出るためには、「道具や用具」の準備と、「身体」的な準備の両方が必要となる。
道具や用具に関しては、スイムのためのウエットスーツやゴーグル、バイクのための競技用自転車やヘルメット、ランのためのシューズ、といった具合だ。そのほか、タイムを確認するための防水仕様の腕時計やゼッケンベルト、レース中に口にする補給食なども必要である。
身体的な準備に関しては、当然ではあるが日頃からトレーニングを積み重ねることが必須だ。各種目をしっかりとこなせるようになることがまず重要で、スイム、バイク、ランそれぞれの練習をバランスよく行うのが一般的である。
肥満気味の人の場合は、身体の脂肪を落とすトレーニングも欠かせない。各種目を継続して練習していれば自然と体重は落ちてくるが、より効果を高めたい場合は、短時間で身体に高負荷を与える「サーキットトレーニング」がおすすめだ。
初心者でも挑戦しやすい国内レースは?
初心者の場合、まずは距離が短めの「スプリントデイスタンス」か「ショートデイスタンス」(※「オリンピックディスタンス」とも呼ばれる)の大会がおすすめだ。
・スプリントディスタンス:スイム750メートル/バイク20キロ/ラン5キロ
・ショートディスタンス:スイム1,500メートル/バイク40キロ/ラン10キロ
スプリントディスタンスの種目もある大会としては「ITU世界トライアスロンシリーズ横浜」や「沼津千本浜トライアスロン」、ショートディスタンスの大会としては「南紀白浜トライアスロン」や「石垣島トライアスロン」は人気がある。
ぜひ選択肢の一つに
トライアスロンは過酷な競技ゆえ、無理をするとケガにもつながるが、練習の強度や休息の頻度をしっかりとコントロールすれば、刺激と興奮を味わいながら楽しんで続けることができる。いま新たな趣味を探している経営者は、ぜひ選択肢の一つに入れてほしい。
文・岡本一道