日本各地で新しい高速道路が次々と開通してきており、高速道路のネットワークは以前とは比べものにならないほど拡大してきました。これからも開通が予定されている路線は多数あり、ますます便利になることが期待されています。
ネットワークが広がったことにより、高速道路と高速道路をつなぐジャンクション(JCT)とよばれる分岐点の数も比例して増えており、なかにはジャンクションが連続する区間なんかも存在していて、私たちドライバーは道を迷う、あるいは間違うことが多くなってきました。
そして、高速道路の分岐は単純なジャンクションだけでなく、最近ではインターチェンジ(IC)に併設されるところも登場してきました。東名高速道路(以下 東名)の「横浜青葉IC」や中央自動車道(以下 中央道)の「大月IC」、伊勢湾岸自動車道の「名古屋南IC」がその例にあたります。
また、東名の「厚木IC」や中国自動車道の「福崎IC」のように、高速道路からインターを降りて料金所通過後に高規格道路との分岐があるところなんかもあり、インターによって形状がさまざまなのも、さらに私たちを迷わせる要因となっています。
とはいえ、インターの構造を変えることはできないし、運転するたびに迷いっぱなしというままにもいかないため、できる対策をしなくてはなりません。
あらゆる高速道路を走行している私ですが、いろいろな区間やインター、ジャンクションの走行を経験したうえで、複雑な構造のインターでも迷わないようにする方法というのを、いくつか思いつきわかってきました。
今回は、みなさんが複雑な分岐のインターで迷わないようにして、高速道路のドライブをもっと楽しくできるように、私が経験してきたなかで実際に使える方法をいくつか紹介いたします。
まずは事前の下調べ・リサーチが重要
対策として一番有効なのは、やはり事前の下調べではないでしょうか。出発前までにいかに準備できるかで、いざ複雑なインターを走行する際の落ち着き度は変わってきます。
最近は本やネット以外にも、マップアプリやカーナビなどで道路を気軽に検索できるようになりました。自分の調べやすい方法で、わからないところや複雑なところはとにかく事前に調べるようにしましょう。
運転経験が長い人でも、わからないところや複雑なところは事前に調べることをしています。走行がいかにスムースかつ快適にできるかは、実は準備やリサーチをどれだけしたかがカギとなります。
おすすめの方法は、利用前にグーグルマップのストリートビューで、複雑なインターの構造を実際の画像でみてみることです。ストリートビューをみると、実際に走行しているような感覚でみられるため、事前のリサーチには最適です。
運転当日はとにかく案内標識をしっかりみること
いざ運転当日をむかえたら、あとは運転するだけになりますが、実際に複雑なインターにやってくると、自分の行きたい方向を迷うこともあるかと思います。運転中はできることが限られますが、できる範囲のことをして、なるべく迷わないように努力することが大切です。そのもっともいい方法が案内標識をみることです。
走行中に現れる案内標識は、私たちが運転するうえでのあらゆることをサポートしてくれます。複雑なインターでは、方面が記載されている案内標識がかなり手前から表示されていることが多いです。
こちらをしっかりみて、自分の行きたい方向を見定めることで、複雑なインターでも迷わずに走行することができます。なので、複雑なインターが近づいたら手前から案内標識をみる意識をもつことが大事です。
複雑なインターでの案内標識に限らず、案内標識にはさまざまな情報が記載されており、しっかりみることで、運転がよりしやすくなったり安全性が増したりしますので、こまめに確認するクセをつけるのがおすすめです。
普段から地名や道路について勉強しておくといざというとき役にたつ
現地で迷わないようにするために、日ごろからの学習意欲も意外と大事になってきます。運転するにあたり、地名や道路に詳しい方が有利なので、普段から覚えるクセをつけることも、いざ複雑なインターに出会ったときに迷わない対策になります。
地図やマップをはじめ、ゲームなどでも地名を覚えられたりと、ありとあらゆる方法で日本の地名を覚えられるようになってきました。また、実際に運転するときはなるべく地名や道路を覚えるように、好奇心をもつことも学習意欲につながります。
地名や道路に詳しいと、その地域に行ったときに役に立つことがあります。最近は、カーナビやアプリで道の知識がなくても、ある程度行きたい方向に行けますが、最終的には人が判断して走行することになるため、知っていることはかなりのプラスに働きます。
地図やマップでインプットしたら、実際の運転で試してみる。アウトプットをしてみたり、仲のいい人で地理に詳しい人と話してみたりすると、どんどん地名や道路に詳しくなっていきます。
複雑なインターやジャンクションはどんどん増加中
先ほどもお話ししたとおり、今後も新しい高速道路が次々と開通する予定で、高速道路網が広がっていくので、必然的に複雑な構造をしたインターやジャンクションは増えてきます。これまで自分の近所には複雑な構造のインターやジャンクションがなかったとしても、新しい何かが開通したり設置されたりすることにより、いきなり複雑になることも考えられます。
私の地元山梨県の双葉を例にだすと、最初は「双葉SA」があるだけでしたが、そこから近郊で中部横断自動車道が一部開通したため、中央道と接続する「双葉JCT」が運用され、その後双葉SAに併設される形で、「双葉スマートインター」が設置されました。
そのため、だんだんと双葉周辺が複雑になってきて、私は地元ではあるものの毎回道を間違えないように、双葉が近づいたら集中力を高めて慎重に運転するようにしています。
このように、ちょっとした変化でもインターやジャンクションが複雑化することはあり、運転手が迷いやすくなることがありますので、普段から慣れている道やよく通る道でも、気をつける必要があります。
道を迷って間違ってしまった際の心がまえ
日本の道路は、一般道・高速道路ともに増え続けていき、鉄道のように廃線になることはほとんどないため、まず減るということがありません。便利になる一方で、運転していてより迷いやすくなっていきます。
事前に調べたり案内の看板をみたりすることが大事ですが、それでも道を迷ってしまい間違ってしまうこともあるかと思います。そんな時は、慌てずに落ちついて次の行動をとることが大事です。
実際、どんなに運転経験の長い方でも普段から運転に慣れている方でも、道を迷ったり間違ったりすることはあります。なので、自分1人だけが迷ったり間違ったりして、みじめだ等と思わずに誰にでも起こりうることだという、楽な気もちをもつことが肝心です。
あとは、万が一道を間違ってしまったら慌てずに迂回ルートを考えて、引き続き安全運転を心がけることも大事です。間違ってしまったものはしかたないので、その後どうするかで運転全体の良し悪しが変わってきます。そして、案外間違った後にどのように対処するかが肝だったりもします。
まずは、複雑な構造のところでも間違えないようにすること、万が一間違ってしまっても慌てずに次の行動をとること、これを意識して運転していただくと、より運転しやすくなるかと思います。