「味付ジンギスカングランプリ」受賞の様子
(画像=「味付ジンギスカングランプリ」受賞の様子)

味付ジンギスカングランプリ実行委員会(主催:MLA豪州食肉家畜生産者事業団)は日本初の「味付ジンギスカングランプリ」を開催し、厳正なる審査の結果、グランプリに(有)白樺の「白樺ジンギスカン」が輝いた。

6月3日には、オーストラリア大使館で授賞式が開かれ、冒頭、審査員長を務めたMLAのスコット・ウォーカー駐日代表が「日本で初めての開催となった『味付ジンギスカングランプリ』では、多数の優秀な商品が集まり、貴重な機会となった。今回、日本全国から皆様の情熱を持った商品を集められたことに感謝申し上げる」とあいさつした。

MLA スコット・ウォーカー駐日代表
(画像=MLA スコット・ウォーカー駐日代表)

審査員の羊齧協会の菊池一弘代表は同グランプリの趣旨について、「グランプリと銘打っているため順位は決めるものの、決して優劣をつけるものではなく、『味付ジンギスカン』という商品を日本中の人たちに知ってもらう、PRの機会のひとつとして開催した」とした上で、「スーパーなどで羊肉の販売が増えている中、実際にどう食べたらいいのか、といった問い合わせが多くみられる。『味付ジンギスカン』は、北海道や長野県では地域に根づいたものとして普及しているが、それ以外の地域では家庭で一般的に食べられていない現状がある。そうした中、『味付ジンギスカン』はすでに味が付いていて、かつ冷凍保存が効く商品として、家庭において羊肉を普及させるには完璧な商品なのではないかと思いついた」と開催の経緯について説明。

また、現在、食肉の価格高騰に加え、フードロス問題が取り上げられる中、「味付ジンギスカン」はフローズン(冷凍)で大量に仕入れるため、ある程度価格が抑えられるとともに、冷凍での販売・保存ができることでフードロスも少ない商品であるとした。

審査では、審査員6人による11時間にわたる実食審査が行われ、味やコストパフォーマンス、オリジナリティ、羊肉普及貢献度――といった評価項目による厳正な審査が行われた。その結果、43社・70商品のエントリーの中からグランプリに(有)白樺の「白樺ジンギスカン」が選ばれた。

白樺の酒井靖幸代表取締役は「多くの出品の中から当社の商品がグランプリを受賞できたことは、誠に光栄なこと。創業から代々受け継いできたタレが評価されて今回の受賞に繋がったのではないかと嬉しく思う。これを機に、当社の商品を知らない人にも知っていただきたい」と受賞の喜びを語った。スコット駐日代表は「数ある素晴らしい商品の中から、最高得点を獲得してのグランプリ受賞となった。独特な素材や風味をうまく組み合わせて豪州産の羊肉とマッチしていた」と評した。

最後にグレッグ・ラルフ臨時大使は「初の『味付グランプリ』に入賞された皆様にお祝い申し上げる。ラム肉はオーストラリアで最も愛されている肉といっても過言ではない。日本国内の羊肉消費を喚起し、ジンギスカンの人気を高めるべく、少しでも貢献できたことを誇りに思う。長年にわたり、日本の羊肉市場においてオーストラリアは最大のサプライヤーであり、現在は羊肉輸入全体の6割が豪州産となっている。豪州産の羊はグラスフェッドで、添加物や成長ホルモンフリーで育てられている。グランプリ参加者の皆様には、長年にわたり豪州産の羊肉をご支持いただいたこと、心より感謝申し上げる」と締めくくった。

その他の受賞商品
▽審査員特別賞
イノベーション部門:(有)伊藤商事・「ジンギス缶」
普及貢献部門:(株)マツオ・「松尾ジンギスカン 味付マトン」、(株)ヒルゼン高原センター・「ひるぜん壺漬け風ジンギスカン」
▽オージー・ラム賞=むさしや食品(有)・「信州新町本場ジンギスカン 羊肉ロース」
▽オーストラリア大使館賞=(有)市原精肉店・「塩コロジンギスカン」
▽ジンギスカン応援隊賞=(株)尾谷商店・「特選味付ラム 尾谷のらむじん」

〈畜産日報2022年6月7日付〉