最先端テクノロジーをいち早く日本に紹介する企業として、業界では広くその名が知られる株式会社ギャプライズ (以下、ギャプライズ) は、スタートアップ大国イスラエルとも親密な関係です。海外のスタートアップ企業が日本市場に参入するにあたり、国内パートナーがいることで言語の壁やビジネス文化のギャップが解消されるだけでなく、導入過程がスムーズになります。

ギャプライズは現在までSimliarWeb、Monday.com、SISENSE、CHEQ、Yotpoをはじめ、イスラエルに研究開発の拠点を置くスタートアップ企業の日本進出を数多くサポートしてきました。最近では、従来のルールベースによる不正対策ツールとは一線を画す、画期的なAIの機械学習アルゴリズムによる不正対策ソリューションのRiskifiedと業務提携が発表され、ISRAERUでも取り上げました。

ギャプライズ
(画像=ギャプライズ)

今回はギャプライズの代表取締役である甲斐亮之 (かい りょうじ)氏に、創業に至った経緯や現在までの軌跡、今後の展望をお伺いする機会をいただくことができました。イスラエルを始め、世界中から選りすぐりのテクノロジーソリューションで国内企業の技術革新ニーズに応える、ギャプライズの魅力に迫ります。

株式会社ギャプライズ 代表取締役 甲斐亮之氏
(画像=株式会社ギャプライズ 代表取締役 甲斐亮之氏)

―――2005年創業以来、ギャプライズは一貫してスタートアップ企業の日本参入をサポートされているのでしょうか?

実は創業時はECコンサルとして、ネットショップ運用代行からサービスの提供を開始したのです。当時は集客の最適化が遅れていた時代でしたので、ランディングページの作成や最適化に注目しました。その後、広告事業、マーケティング設計、ユーザーシナリオ設計など、デジタルマーケティング全体に事業を拡大していきました。またコンテンツがいかにコンバージョンに関与したかをデータ化し、分析することにも力を注いでおり、自社でUX (ユーザー・エクスペリエンス) を最適化してコンバージョンを上げるツールを開発していました。

ギャプライズオフィス
(画像=ギャプライズオフィス)

そしてその頃、イスラエル発のClicktale (クリックテール)というアクセス解析ツールに出会ったのです。衝撃が走りましたね。分析精度の高さや機能など、自社開発のものより数歩リードしているようなツールでした。黒船の到来のようなこの出会いがきっかけとなり、それまでに培った実践的なノウハウや知見に加え、まだ日本には無い世界最先端ツールを組み合わせることで、お客様に他にはない価値を提供できると確信をしました。そして弊社は、現在のような海外の優れた最先端テクノロジーを、日本市場へ紹介していく企業へと舵を取るようになったのです。

―――日本の企業は御社にどのような期待を寄せているのでしょうか?

現在、約600社のデジタルマーケティングに積極的な日本の企業様とやり取りをさせていただいており、このアクティブな国内ネットワークは弊社の特徴だと思います。「ギャプライズに聞いたら、最新技術や新しいツールを知っているはず」といった印象をお持ちいただいていると思います。

―――イスラエルに関係するスタートアップ企業が多いのには理由があるのでしょうか?

特にイスラエルに特化しているわけではないのですが、発想がダイナミックなイスラエル発の最新技術は、特に注目しています。コロナ禍以前は、年に2~3回の頻度でイスラエルに行っていました。日本は外圧があって初めて動く傾向にありますが、イスラエル人は間違いを恐れず、常に挑戦の姿勢があります。そんなスピード感も弊社と相性がいいのだと思います。

ギャプライズオフィス
(画像=ギャプライズオフィス)

―――海外のスタートアップ企業が日本市場で成功するには、何が鍵になると思いますか?

マーケットサイズの大きい日本市場は、海外のスタートアップ企業にとって大変魅力的だと思います。参入にあたっては、当たり前が日本では違うこともあるので、商習慣の違いをまず理解することが大切だと思います。

―――御社がスタートアップ企業と提携する際には、どんな点に注目されるのですか?

弊社が得意とするデジタルマーケティング領域や既存の領域との親和性、そして国内ニーズです。日本はどちらかというと保身主義で、最新技術に関心はあるものの、動きが鈍く、実績を求める傾向にあります。マーケットが最新技術に追いついていない場合もあるので、それらも考慮します。

―――コロナ禍で日本の企業にはどのような変化がありますか?

デジタル化がさらに加速したと思います。たとえば弊社のポートフォリオ企業にmonday.comがあります。テレワークがニュー・ノーマルとなった今、需要が随分伸びたと思います。また、今までデジタル化の導入に時間がかかっていた大手企業や、業界にも導入が一気に進んできました。

―――最後に御社の今後の展望を教えてください。

弊社は海外スタートアップの最新技術と日本の企業との架け橋であると思います。将来的には、既存の領域からフードテックやセキュリティ関係の領域にも拡大していきたいと考えています。日本企業の課題解決や、成長を加速させる様々なニーズに対応できる最新技術を、イスラエルを初め、世界中に目を向け誘致を継続していきたいと思います。

ウェブサイト
https://www.gaprise.com/