【オンラインセミナーを図解で解説!#1】小が大に勝つ逆転経営!特定分野でNo.1になるためのランチェスター戦略

中小企業の競争戦略として用いられる「ランチェスター戦略」を、戦国マーケティング株式会社の福永雅文氏が解説します。「特定分野でNo.1になることが、企業の永続的な繁栄に最も効果的」と福永氏。
THE OWNERで反響の大きかったオンラインセミナー動画を、4コマ図解+ダイジェスト解説にまとめました。

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事例:HISのランチェスター戦略

2005年、HISは海外旅行の取扱人数でJTBを抜き、業界1位の座につきました。
HISは、1980年代に現会長の澤田秀雄氏が個人で創業したベンチャー企業です。はじめは旅行会社ではなく、航空券の販売事業からスタートしました。
航空券は海外と国内で価格が異なります。同じ目的地でも、繁忙期と閑散期、直行便と経由便などでも差があります。この価格差に着目し、お金はないけれども時間はある大学生らを対象に、格安の航空券を販売しました。

当時の統計ないので、明確にナンバーになったかは未確認ですが、「航空券といえばHIS」との認識がほぼ固まりました。

旅行事業に進出したのは80年代末。航空券だけでなく、宿泊その他がついたパッケージ旅行を販売します。しかし、HISはいきなり全世界の旅行を取り扱ったわけではありません。初期はバリ島、セブ島、プーケット島といった、当時としては新興ビーチリゾートに絞りました(時代はバブル期。ハワイやグアムが圧倒的な人気を誇っていました)。

1カ所ずつ、エアラインもホテルも絞って、No.1を獲得していきました。その積み重ねで、圧倒的シェアを誇っていたJTBを追い抜いたというわけです。

ランチェスター戦略の特徴は「科学的」「実務的」「豊富な実績」

ランチェスター戦略は「ランチェスター法則」という軍事理論を元に、企業間競争に応用したものです。マーケットシェアをベースに指標を数値化し、論理的、科学的に考えていきます。
中小企業が具体的にビジネスへ活かし、売り上げをつくるまでの実務体系が構築されています。理論を現実に活用できるため、多くの企業が成功を収めてきました。

また、ランチェスター戦略はマーケティング・コンサルタントの故田岡信夫氏により体系化されました。日本発の理論であるだけに、日本人になじみやすいのも、豊富な実績を残している背景でしょう。

中小企業は局地戦を戦うべし

ランチェスター戦略の基本をお伝えします。

軍事理論のランチェスター法則では、戦闘力は「武器の性能」と「兵力数」、2つの要素の掛算で決定づけられます。一騎打ちや接近戦など原始的な戦いでは「第1法則」、武器や戦術の進化した近代的な戦闘では「第2法則」が適用されます。

「第2法則」のでは兵力数が二乗に作用します。量が多いものが圧倒的有利になるということです。

企業競争では、経営資源の豊富な大企業に対し、中小企業が「第2法則」で戦うと勝ち目はほとんどありません。中小企業は「第1法則」が適用する局地戦、狭い範囲で敵と密着するような戦い方を選ぶべきです。

弱者の戦略は「差別化」「密接なコミュニケーション」「特定分野に集中」

こうして、強者の戦略と弱者の戦略が導き出されます。中小企業が大企業に勝つ弱者の戦略の基本となるのが「差別化」です。

どんな企業にも、独自の強み、魅力があります。ランチスターの法則でいう「武器」を、まず棚卸しします。当然、ライバルも武器を持っているので、調査に基づいて比較検討します。
双方を踏まえ、自分たちにしかできない、自分たちが絶対に優位である、という次元まで磨き上げられた強みを「差別化」と呼びます。

次に、自社を必要としている顧客がどこにいて、どんなニーズを持っているのか、市場を発見します。既存の商品やサービスで充足されていない、潜在的なニーズを見極めることが重要です。
また、大きすぎる市場で小さな会社が戦うと、どんなにがんばっても、ナンバーワンのシェアを獲得することは困難。身の丈に合った市場をみつけることもポイントです。

市場を定めたら、大企業にはできないような、顧客との密接なコミュニケーションをとっていきます。コミュニケーションの質と量において優位でなければ、いかに武器を磨き上げてもそう簡単には勝てません。

経営資源の総量では大企業に劣るので、中小企業は特定分野で集中的にコミュニケーションをとっていきます。HISがバリ島、セブ島、プーケット島と、順にナンバー1を獲っていったように。

市場シェアが高い会社は、利益率も高いことがわかっています。ランチェスター戦略は単なるシェア1位ではなく、2位と圧倒的な差をつけることを求めます。ダントツのNo.1になるまで、やり抜くことが何より重要です。

戦国
(画像=THE OWNER編集部)

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文・THE OWNER編集部

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