〈日本豆腐協会・全国豆腐連合会は小売へ要望を検討、アンケートも実施〉
豆腐業界では全国的に、豆腐・油揚げの納入価格の値上げを、スーパーに申請・交渉する動きが広がっているもようだ。
輸入大豆の調達コストは、シカゴ大豆相場の高騰に加え、プレミアムや海上運賃も上昇しており、今後も高水準を維持する見込みだ。国産大豆についても、2年産入札は一貫して1万円(60kg)を超える高値を付けている。そのほかにも、食用油の段階的な値上げ、包装容器の値上がりなど、豆腐メーカーの収益を圧迫する材料がそろい、製品価格の値上げは待ったなしの事態となっている。
業界関係者によれば、「あるメーカーでは、食用油の値上げが厳しく、まずは油揚げを今年秋から値上げする意向だという。油揚げの生産量が大きいメーカーにおいては、食用油値上げによる影響額は約1億円にものぼるとのことだ。また、(油揚げと豆腐を一緒に値上げすることは難しいため)豆腐については来年春頃に値上げを行い、それまでは量目変更(充填150g×3Pを120g×3Pに切り替えるなど)で対応するようだ」としている。
これらの動きを受け、日本豆腐協会と全国豆腐連合会は、豆腐メーカーの値上げを後押しするとしている。日本豆腐協会では会員企業に緊急アンケートを実施し、原料大豆、食用油、容器価格がどの程度上昇しているのか、また値上げ申請する際の改定率などについて把握した上で、小売へ要望を行う考えだ。
〈大豆油糧日報2021年6月9日付〉