M&A大学卒業生にインタビューする企画の第2弾。 今回は佐賀銀行の鳥栖支店 坂下三花さんにお話を伺った。
ーーまず、M&A大学に入学したときの感想をお願いします
坂下: 坂下:佐賀銀行ではそれまで、営業店で法人営業に携わっていましたので、普段の銀行業務では得られないツールを持ちたいという思いがありました。
ですので、日本M&Aセンターへ出向のお声掛けをいただいたときは、驚きましたが挑戦してみたいという気持ちが大きく、前向きな気持ちで出向させて頂きました。 M&A大学へ入学した当初は、出向者全体で女性が少ないなとは思いましたが、実際にチームとして情報共有などをする際には特に何も気にならなかったです。
日本M&Aセンター様について申し上げますと、日本M&Aセンターの皆さんに目標があり、それに向けての意識が強いと感じました。もちろん、佐賀銀行のバンカー達にも目標はあるのですが、半期ごとに目標を定めてチームで動く事が多いです。一方、日本M&Aセンター様では、個人が自らのキャリアや人生設計を考えられていて、会社、チームの目標と個人の目標を合わせて考えられている点が印象的でした。
また入学前は、最前線で営業活動をされている方は体育会系の方が多いのかなと思ったのですが、皆さんとても言葉使いや物腰が柔らかいですし、また、忙しい中でもタイミングを見て情報共有を行っており、そういった所で仕事の効率化を図っているのかと勉強になりました。
――同じタイミングでの入社学者は何名ほど来ていたのでしょうか?
坂下:九州エリアでは8人くらいでしょうか。彼らとは現在も交流がありますよ。特に、最近は九州での大規模な災害が多いのでお互いに近況報告や、自行で行っている案件の相談等の話をしています。
西日本エリアでいうと、大阪にも出向者さんが多く来ておりましたので、他行の出向者さんたちとも関係作りができましたね。地方銀行で働いていると、他エリア、他行の方と交流する場は少ないので、M&A大学を通じて、他行の方との情報交換ができたり、交友関係が広がったのは非常に良かった点だと思います。
――在学中に印象にのこったできごと、記憶に残っていることはありますか?
坂下:M&A大学を卒業する直前の3月に、受託ができたことでしょうか。「何かしら結果を残さなくては」ととにかく頑張りました。そういう目標が無いと、のらりくらりで終わってしまっていたのではないかと思います。そのお客様は以前、私の担当していたお客様で、その当時は事業承継のニーズは聞いておりませんでしたが、M&A大学在学中に訪問したところ、後継者不在ということがわかり、一緒にお相手を探すことになりました。このようにあらゆるお取引先にM&Aニーズが存在すると感じております。
また、M&A大学の中で、出向者向けに企業再生の講義があったのですが、それも印象に残っていますね。全員がこの講義がM&A大学の山場だと思って拝聴しました。このような講義はあまり経験がなかったので非常に勉強になりましたね。
他の金融機関もそうだと思うのですが、私達がどうしても踏み切れずに、企業の経営がさらに悪化してしまう所を、どのようにして早めに対応出来るかをこのような講義で学ぶことが出来たので、有難かったです。今後も企業再生に関する事例等は、日本M&Aセンター様からも情報提供をいただけたら嬉しいです。
――今後やっていきたいことはありますか?
坂下:今回のM&A大学から佐賀銀行の支店に戻って、お客様が事業承継・M&Aに対して関心はあるものの、こちらからの情報提供があまりできていないと感じました。紙ベースだとなかなか説明が難しいので、動画だとお客様にも響くのではないかと考えております。当行の外回りの行員はタブレット端末を持っておりますので、その端末に事業承継・M&Aに関する10~15分程度の動画等を落として、お客様に一緒に見てもらいその場で事業承継の話をする、といったような啓蒙活動ができればいいなと思いますので、日本M&Aセンター様と一緒にこのような企画が出来たら良いですね。
――M&A大学へ入学した事が無い方へのメッセージはありますか?
坂下:チャンスがあれば絶対に入学した方が良いと思います。自行だけでなく他社の空気を吸う事は大事な事だと思いますし、外から見る銀行への目線が持てるので強みにもなります。地方銀行にとっても、企業の存続と発展に貢献することは、非常に重要だと思いますので、M&Aという手法を学ぶことが出来て本当に良かったです。後輩たちには、もし、出向の公募があれば手を挙げるようにと伝えています。