管理職に求められる3つの能力
管理職に求められる能力は以下の3つである。
- コンセプチュアルスキル
- ヒューマンスキル
- テクニカルスキル
コンセプチュアルスキル
コンセプチュアルスキルは、情報や知識を照らし合わせて理論的・創造的に考え、問題の本質を把握する能力である。管理職には、複雑な状況や課題を冷静に分析し、重要な要素を抽出した上で、戦略や方針を決定することが求められる。
ヒューマンスキル
ヒューマンスキルは、対人関係能力とも呼ばれる円滑な人間関係を築くためのスキルである。管理職は部下や経営層、他部署など多様な接点を持ち、意思決定や調整、育成などを円滑に進めることを求められている。
テクニカルスキル
テクニカルスキルは、業務遂行能力とも呼ばれ、業務を遂行するために必要となる知識や技術に関するスキルである。具体的には、会社や自部門の業務に関する基礎知識や技術、商品・サービスに関する知識、業界知識などがある。業務は部署によって異なることから必要なテクニカルスキルは部署によって異なる。
管理職研修の4つの種類と目的

管理職研修には、目的や対象者などに合わせてさまざまな種類がある。ここでは、管理職研修の4つの種類と目的について解説する。
- 新任管理職研修
- チームビルディング研修
- 中級管理職研修
- 上級管理職研修
新任管理職研修
新任管理職研修は、新たに管理職へ昇進した人に対して行う研修である。管理職とプレイヤーでは、求められる役割は大きく異なる。新任管理職研修を受けることで管理職の役割を理解し、組織の成果最大化に貢献するために必要なスキルや知識を身につけることにつながる。新任管理職研修の目的は、管理職として意識転換をすることまた、業務遂行に必要なスキルを身につけることといえるであろう。
チームビルディング研修
管理職にはチーム力のアップに取り組むことも求められる。チームビルディング研修は、ゲームやワークを通してチームで協力し、目標達成するための考え方や行動を学ぶ研修である。チームビルディング研修は、組織の成果を最大化するために必要となるスキルや知識を学ぶことを目的として行われる。
中級管理職研修
中級管理職研修は、管理職へ昇進してからある程度期間が経過している、新任管理職と上級管理職の間に位置する管理職に対して行う研修である。マネジメント能力の向上、チームビルディング、コンプライアンスなど多岐にわたる能力の育成を図る。この研修の目的として、マネジメントスキルを補強し、さらに応用力をつけることや次期上級管理職として意識を高めていくことが挙げられる。
上級管理職研修
管理職の中でも、部長以上など組織の経営者的ポジションを担う管理職に対して行う研修である。上級管理職の大きな役割は、組織の戦略立案とリスクマネジメントといえる。これまでの求められてきた役割と今後の役割の違いを認識し、より経営層に近い位置づけを認識してもらうことが、上級管理職研修の目的である。