TOPPANホールディングス、バイオエコノミーの構築に向けてちとせグループと資本業務提携

TOPPANホールディングス株式会社(7911)は、ちとせグループの統括会社CHITOSE BIO EVOLUTION PTE. LTD.(シンガポール、以下グループを総称して:ちとせグループ)と、化石資源に代わると期待される藻類などの生物資源やバイオテクノロジーを活用し、循環型の経済活動を行うバイオエコノミーの実現向けて、2024年10月に資本業務提携を締結した。

TOPPANグループは、「印刷テクノロジー」をベースに「情報コミュニケーション事業分野」「生活・産業事業分野」「エレクトロニクス事業分野」の3分野にわたり幅広い事業活動を展開している。

ちとせグループは、幅広い生き物の育種・培養技術を有し、微細藻類、細胞、発酵、農業、腸内細菌など多岐にわたる研究開発、事業開発を行っている。

背景・目的

世界的な人口増加や食糧不足に加え、気候変動などの社会課題が深刻化する中、持続可能な経済成長のため、化石資源に代わると期待される藻類やバイオテクノロジーを活用した循環型の経済活動を行うバイオエコノミーに国際的な注目が集まっている。

ちとせグループは、近年、マレーシアにおける世界最大規模の微細藻類生産や、日本国内での抗体医薬品開発用細胞の培養受託、またAIを活用した微生物の培養・生産マネジメントシステムの構築などを通じ、世界のバイオエコノミーを推進している。

一方、TOPPANグループは、バイオテック領域において、がん診断・治療の個別化等に向けた独自の3D細胞培養技術「invivoid®」(※)の開発や、脱炭素社会の実現に向けたクリーンエネルギー(バイオエタノールや藻由来等)の生産モデルの検証など、技術開発・新事業創出に取り組んでいる。

本提携により、TOPPANグループは両社の技術・知見等を融合させることで、バイオエコノミーの実現を共同で推進していく。

協業内容

1. 3D細胞培養事業
2. バイオプラスチック・化成品関連プロダクトの開発

(※)invivoid®:大阪大学の松﨑 典弥教授とTOPPANホールディングスが共同で開発した独自バイオマテリアルによる3D細胞培養技術。「invivoid®」は生体に近い人工組織を簡便に作製できるため、がん個別化医療、薬効や毒性試験を含む創薬研究、再生医療、培養食料など幅広い用途が期待されている。

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(提供:日本M&Aセンター

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