【マーケティング職の中途採用(外資系企業)】B2B、B2Cともに、デジタルマーケ職・オムニチャネルマーケ職の需要続く

ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン

吉田 枝布 シニアマネージャー

外資系企業のマーケティング職の採用は、業界によって多少差異はありますが引き続き活況です。重要なスキルとしては「語学力」が挙げられ、採用でも重要視されています。日本市場を担う業務であっても、APACやグローバルチームと日々コミュニケーションが求められるからです。

B2B、B2Cの両方で、Web、デジタルを活用したデジタルマーケティング職やオムニチャネルマーケティング職は継続した需要があります。B2Bでは、デジタルを取り入れた製品やソリューションの提供、ウェビナーなどオンラインイベントの増加が、デジタルマーケティング職やCRMマーケティング職の採用拡大につながっています。

大手外資系企業では、グループの意向で直接採用が増加しています。この数年で、採用担当者は直接採用支援に焦点をあてた成功報酬型求人媒体を通し候補者へアプローチすることが可能となったためです。しかし、高い専門性を求めるポジションや新規ビジネスの立ち上げに伴う人材など、機密性の高いポジションは引き続き人材紹介会社を介した採用が多くを占めます。

求職者の転職動向も堅調です。特にコロナ禍以降、急速な働き方の変化に伴い、ダブルワークやハイブリッド、フルリモートといった柔軟な働き方を提供する企業への転職が伸びています。出産など、生活環境の変化に対応可能な働き方を導入している企業へ転職する女性も多くみられます。

採用市場の競争が激化する中、優秀な人材は複数の企業から同時にオファーを受けることが多々あります。少しの遅れが機会損失につながる今、面接回数を減らす等、迅速な決断を下すために採用プロセスの見直しが課題となるでしょう。

マーケティング職は業界問わず活躍できる機会があり、優秀な人材は条件の良い業界にキャリアチェンジする傾向も高いため、企業は給与形態の見直し、日本市場は未経験でも海外市場で活躍している若手や外国籍人材の確保、ポテンシャル採用等、これまで以上にフレキシブルな対応が求められます。

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