スポーツファンダムとNFT
引用:Pixabay
スポーツとNFTの相性はとても良く、今後、さまざまなスポーツ団体やスポーツ関係機関がマーケティングの手段としてNFTを活用することが活発になるかもしれません。
スポーツ業界には他のエンターテイメントに引けを取らないファンダムがあります。ファンダム(Fandom)とはエンターテイメント分野の熱心なファンやファンによって形成された文化のことを指す言葉です。
(熱心な愛好家を指す「fan」に、状態や集団などを意味する接尾辞「dom」を加えた単語)
日本のメジャースポーツである野球やサッカーを始め、プロレスなどの格闘技分野には、数十年に渡って熱狂的に応援しているファンが多数います。
今までのスポーツファンは、試合を観戦するだけでなく、リアルグッズを買うことで自分の好きなチームや個人を応援していました。このような応援文化にNFTを導入することで新たなデジタルグッズの販売や強固なファンコミュニティの形成ができるかもしれません。
NFTにVIP席での試合観戦権や選手のサイン、メッセージなどの特別な価値をつけることで、熱狂的なファンを巻き込みやすくなる効果が期待できます。
また、NFTを活用したファンコミュニティを形成することでファンとスポーツ選手や団体の距離が縮まり、より熱狂的なファンを獲得できる可能性があります。
ライブエンターテイメントにおけるスポーツNFT
引用:Pixabay
スポーツ観戦などのライブエンターテイメントの分野でもNFTの活用ができます。
スポーツ観戦は会場の雰囲気や熱狂などを肌で感じる、ライブエンターテイメントの醍醐味が詰まっていますが、観戦終了後には思い出の他には、記念写真とチケットの半券以外は手元に何も残らないという弱点がありました。
この弱点はNFTを活用することで改善できるかもしれません。例えば、スポーツ観戦チケットや限定グッズをNFT化して販売することで、観戦後も自分のウォレットの中に残り続けるため思い出となるだけでなく、観戦した証明として残ります。例えば、試合やロッカールームでの模様を納めた特別な映像を、チケットNFTを持つ人にだけ公開したり、何年も経ってから記念グッズをプレゼントすることも可能かもしれません。
また、会場や試合毎にチケットのデザインなどを変えることで、特別感が出てファンがコレクションをする楽しみが出るでしょう。
試合結果を予想して的中した人だけがもらえる特典としてのNFT活用などがすでに実践されています。ライブエンターテイメントにNFTを掛け合わせることで今までには無い特別な体験ができるようになり、より一層スポーツの熱狂が高まる可能性があります。
NFT×スポーツの可能性
NFT×スポーツは成長市場で、アメリカでは有名なスポーツ団体やテック企業がNFTに参入しています。日本でもプロ野球やJリーグ、BリーグなどがNFTを発行しており、今後もスポーツ業界でのNFT活用事例は増えていく可能性が高いでしょう。
NFT×スポーツの方向性は幅広く、多岐にわたります。一つは、スポーツ選手やチームのファンにとって、NFTを購入することで、自身の応援活動を表現できる点です。また、NFTには独自性があり、所有者にとっては特別な意味を持つものとなります。このような独自性を活用することで、選手やチームのファンクラブの課金にもつなげることができます。
しかしながら、スポーツNFTを普及させる上で課題も存在します。一つは、現状のNFTにおいて、価格が高騰することが多い点です。NFTに関する法律がまだ整っていないため、NFTの売買の税金などの問題があり参入が難しくなっています。
このような課題を解決するためには、価格高騰を抑制するためにNFTの発行数を増やすなどの対策が必要がです。これにより、価格が下がり、より多くの人が手に入れることができます。また、法律面に関しては誰もが安心してNFTに参入できる環境整備が重要になります。
今後スポーツNFT市場が発展していくことで、スポーツ業界の活性化やNFTを使った資金調達などの新しいビジネスモデルが生まれる可能性があります。そのためには、現状の課題解決に取り組むことが必要不可欠です。ダイナミックに変化するNFTとスポーツの関係に注目しておきましょう。