このビジネスモデルがすごい!
株式会社 船井総合研究所
お客様の業績を向上させ、社会的価値の高い「グレートカンパニー」を多く創造することをミッションとする。中堅・中小企業を対象に、日本最大級の専門家を擁し、業種・テーマ別に「月次支援」「経営研究会」を両輪で実施する独自の支援スタイルをとる。その現場に密着し、経営者に寄り添った実践的コンサルティング活動は様々な業種・業界経営者から高い評価を得ている。
一般財団法人 船井財団
故舩井幸雄が使命感を持って取り組んでいた「よい企業をたくさん創り、よりよい世の中にしよう」という遺志を後世に残すべく設立された経営コンサルタントとして多くの企業経営者へ経営のアドバイスをする中で、企業の本来の目的は社会性、教育性、収益性の3つに行きつくという考えに至った舩井幸雄の理念を継承し、規範となるよい企業を見つけだし、賞賛していくことを目的にグレートカンパニーアワードを開催している。
https://funaifound.or.jp/

※画像をクリックするとAmazonに飛びます

成功の3条件、3つの企業の使命、正しい努力

弊社は創業者である舩井幸雄がコンサルティングの指揮をとっていた時代、コンサルティングの現場で優秀企業をベンチマークし、経営で最も重要なことは、経営者および社員が「素直」「プラス発想」「勉強好き」であると結論づけました。

ここでいう「素直」とは他人のアドバイスを聞く、よく知らないことは否定しないこと、「プラス発想」は良いことも悪いこともいったん受けとめ、必ずなんとかなる、なんとかできる方法があると捉えること、「勉強好き」は人間の頭は使えば使うほど良くなるので生きている間は常に勉強したほうが良いということです。これらを成功の3条件と我々は呼んでいます。

そして舩井幸雄は継続して成長する優秀企業とのお付き合いを深めるなかで、企業には3つの使命があると提唱し続けました。その3つとは「収益性の追求」「社会性の追求」「教育性の追求」です。

企業経営ですから、正しい形で収益性を追求することは当然重要です。適正な収益の獲得がなければ事業の拡大再生産は不可能となります。働く従業員に安心を提供することも難しくなります。これがすべてのスタートとなる「収益性の追求」です。「社会性の追求」とは、世の中のお役に立つ商品やサービスを提供して社会を豊かにし、人々に幸せを提供することを追求することが重要だとしています。そして「教育性の追求」では、人を採用し育成し企業と社会をリードする有能な人材を輩出することに取り組むべきであると説いています。

ビジネスモデルを創造し改良するのも人なのですから従業員にチャンスを与え、能力発揮させることは企業経営の根幹です。多くの企業経営者も「企業は人なり」だと言っていますが、信念を持って経営に立ち向かい、より人間性・人間力が高い人材を育成することが重要なことだと言いたかったのです。

これら成功の3条件、3つの企業の使命を知ってバランス良く実践しながら経営に取り組むことは現代社会においても優秀企業化を目指すためには不可欠なようです。そしてこれらは大企業だけでなく中小企業経営でも経営者が意思さえ持てば実践可能な、「あるべき姿」なのです。このように優秀企業と経営者のあるべき姿の提示は船井総合研究所のクライアントの成長に大きな力となりました。高度経済成長期にあっても「勢いだけ、儲けりゃ良いだけの経営ではダメだよ」と舩井幸雄が伝え続けた意義は大きかったと思います。

舩井幸雄がまとめた経営哲学と経営手法は時代を経て、いつの日からか船井流と称され広まり、中小企業に大きな勇気を与えました。同時にクライアントに提案を続けた地域一番店戦略は企業に大きな経営目標を与えました。

力をつけ地域一番になろう、そしてさらに成長を続け業界一番になろう、そのために正しい努力を続けようという考え方は中小企業に競争優位性の作り方を考えさせ、競争を勝ち抜くための理論でありました。

その後、日本経済の成長が鈍化し、企業間競争が激化し市場のパイを奪いあう時代に入るなか、船井総合研究所では、総合化一番から差別化を意識した専門店化一番作りを推進する提案を行ってきました。

「グレートカンパニー」という概念・定義とは?

そして人口増加がついにストップし、さらに社会の成熟化が進み、企業淘汰が加速する段階に入ったタイミングにおいて再度コンサルティングの方向性の修正をする決断をいたしました。

約10年前のことです。そこで厳しい環境下でも継続的に成長を続けている企業を調査・考察し「グレートカンパニー」という概念・定義を作り、その定義に見合った事業展開を実践している企業を毎年8月に表彰することを始めました。今後の企業経営のモデルとして紹介していくためです。

グレートカンパニーに必要な条件は以下の5つです。

1.持続的成長企業であること
2.熱狂的ファンを持つ、ロイヤルティの高い企業であること
3.社員と、その家族が誇れる、社員満足の高い企業であること
4.自社らしさを大切にしていると思われる、個性的な企業であること
5.地域や社会からなくてはならないと思われている、社会的貢献企業であること

このグレートカンパニーという定義・概念は創業以来、船井総合研究所が提唱してきた地域一番店理論を時代と商環境の変化に適合させたうえで発展させ、「今の時代のなかでの一番化とは何か」「一番化を実現した、その〝先〞何を目指すのか」を明示したものです。

ここでもう少し詳しく船井総合研究所がなぜグレートカンパニーを打ち出すようになったかをご説明することにしましょう。

船井総合研究所は一般的なコンサルティング会社とは違う特徴を有しています。それは企業に対して特定課題の解決プロジェクトや経営戦略策定などに取り組むだけではなく、業種の専門知識を持つ担当の経営コンサルタントが毎月、企業訪問をしながら個別企業の状況や企業レベルに合わせ課題解決型の定期経営支援を行うというものです。

本書でも各社紹介の後には業種別の専門コンサルティング部署の担当者コメントを掲載していますが、業種別に掘り下げた経験と知識を持つ数百名の経営コンサルタントが個別に企業支援を展開しているのです。例えば、住宅不動産なら住宅不動産専門のコンサルティング部隊を設けクライアント企業へ対応を行っています。組織内には住宅不動産のなかでも、採用に特化したコンサルタント、WEB集客に特化したコンサルタント、営業マン教育に特化したコンサルタントなどを配置することによって中小企業の細かな課題解決を図る体制を構築しています。

これらの専門性を持つコンサルタントが、業界で飛躍的成長をした優秀企業のうち、業界内で尊敬され目標とされている企業を推薦し、その要素・特徴をとりまとめてグレートカンパニーの定義・コンセプトを創ったわけです。