ビジネスマンが嗜むスポーツと言えば、やはりゴルフのイメージが強い。日本には「ビジネスゴルフ」という用語があるほど、ビジネスとゴルフには深い関係がある。多くの経営者がなぜゴルフを趣味にするのか、その理由や競技ゴルフとの違いを押さえていこう。
目次
一流ビジネスマンがゴルフに惹かれる理由
一流ビジネスマンにとって、ゴルフは娯楽とビジネスを兼ねたスポーツである。数あるスポーツの中でなぜゴルフが特別視されるのか、まずは一流ビジネスマンが惹かれる理由を解説しよう。
ゴルフ会員権がステータスになる
名門と呼ばれるゴルフ場や、歴史があるゴルフ場には「会員制」のシステムが存在する。基本的には出資や預託金によって会員資格を得られるが、厳しい入会審査が設けられていたり、ほかの会員からの紹介が必要になったりする例も少なくない。
そのため、ゴルフ場によっては会員権を持っていることが、「人脈の広さ」や「社会的地位の高さ」の証明になる。もちろん、会員同士でコミュニケーションを図ることもできるので、情報共有や人脈作りの場としてもゴルフ場は役立つだろう。
コミュニケーションを取れる時間が長い
4人1組でゴルフをプレーする場合は、全18ホール(1ラウンド)を回るのに4時間ほどかかる。2~3人でも3時間以上はかかるため、ゴルフは他人とコミュニケーションを取れる時間が長い。
また、利用するゴルフ場によっては、数合わせとして別の会員を紹介してもらえる場合がある。厳しい審査に通過した他会員とプレーをすれば、ゴルフを通して仲良くなれるのはもちろん、ビジネス面で有益な情報もやり取りできるはずだ。
始める年齢に制限がない
スポーツは始める年齢が若いほど有利だが、ゴルフはフィジカル面での年齢差が比較的少ないと言われる。全力疾走のような激しい負荷のかかる動きがないため、娯楽の範囲であれば始める年齢に制限がない。
つまり、ゴルフは幅広い世代から愛されるスポーツであり、一度始めるとシニア層になっても楽しめる。また、メンバーを紹介してもらえるゴルフ場を選べば、さまざまな年齢の会員と知り合うことで、人脈やビジネスの幅も広げられるだろう。
ビジネスゴルフと競技ゴルフは何が違うのか?
ビジネスゴルフと競技ゴルフは同じスポーツだが、目的やマナー面を比較するとさまざまな違いがある。ビジネスゴルフを始める場合は、前提として競技ゴルフとの違いを押さえておきたい。
競技ゴルフに比べると、ビジネスゴルフは参加条件が緩く、一緒に回るメンバーも調整しやすい。また、良いスコアを出すことが目的ではないため、テクニック面で劣る初心者でも楽しみながらプレーできる。
実は楽しむことが前提のビジネスゴルフ
ビジネスゴルフはあくまでプライベートの場であり、仕事の話をすることが目的ではない。一流ビジネスマンであっても、ゴルフそのものを楽しむためにゴルフ場に足を運んでいる。
この点は誤解されやすく、特に初心者は競技中にビジネストークをしてしまいがちだ。しかし、これは明確なマナー違反であり、競技中はプレーに集中する必要がある。
そのため、一緒に回るメンバーに「ナイスショット」などの声掛けをするのはもちろん、自分自身もゴルフを楽しむ心構えで当日を迎えたい。
ビジネスゴルフは始まる前と終わった後がポイント
ビジネスゴルフには独特なコミュニケーションがあり、ゴルフ場を予約した人はメンバーに案内状を送ることが一般的である。また、すべての参加者がゴルフを楽しめるように、個々のレベルに合わせたコース選びも忘れてはいけない。
取引先との接待ゴルフでは、「お礼状」を送ることも覚えておきたいポイントだ。プレーが終わってからも関係が続くように、感謝の意や連絡先を文書に残すことが望ましい。
なお、案内状やお礼状の作成が遅れると、相手にいい加減な印象を与えてしまう。そのため、案内状はゴルフ場を予約した直後、お礼状はプレーをした翌日に作成し、できるだけ早く送ることを心がけよう。
まずはルールやマナーを確認し、ゴルフ自体を楽しめる環境を整えよう
一流ビジネスマンにとって、ゴルフはさまざまな属性の人と出会い、有益なコミュニケーションを図る場である。ただし、ビジネスゴルフは「楽しむこと」が前提であるため、常に仕事のことを考えるべきはない。
多くのプレーヤーは、ゴルフの競技性に惹かれて足を運んでいるので、まずは全力で楽しめるように基本的なルールやマナーを確認しておこう。