日本M&Aセンターが行うM&A大学。
その卒業生として最前線で活躍するOBバンカーにTHEOWNER編集部がインタビュー。

今回は宮崎銀行 ビジネスソリューション部 事業承継・M&A支援室  調査役代理 土肥 雅洋さんにインタビューした。

M&A大学とは
日本M&Aセンターが協業する地域金融機関に向けて行う、研修・出向制度。M&A大学入学者(地銀からの出向者)はM&Aシニアエキスパート研修(JMAC)、評価・概要書研修などの座学と日本M&AセンターとのコンサルタントによるOJTなどを経て、自ら顧客への提案からM&Aの成約、契約の締結までを完結できるM&Aコンサルタントとなることを目指す。

日本M&Aセンターにご出向へ来られるまでのご経歴を教えてください。

宮崎銀行に入行後、営業店を4カ店(約10年)経験した後、現在のビジネスソリューション部(旧地方創生部)に配属となりました。M&A支援は専門性の高い業務ですので、着任後3カ月間は、自行にて基礎知識を学び、その後、専門知識の習得を目的に日本M&Aセンター様へ半年間出向しました。

M&A大学に参加してから

トップ画像0407.png

M&A大学に参加された、ご感想をお聞かせください。

コンサルタントの面談にたくさん同行したことをよく覚えています。金融担当に加え、会計や買手担当など、様々な担当のコンサルタントの面談に同行しました。出向先の日本M&Aセンター福岡支店では、毎月出向者の席替えがあり、席の近い人から色々と教わる機会が多く、様々なコンサルタントから学ぶことができたと思います。最初の1~2カ月はそういった同行で現場の経験を積みましたね。
2~3カ月経った頃から、週1回は宮崎に通い、当行の担当コンサルタントと案件の対応をしていました。中には難易度の高い再生案件もありましたし、案件の成約を経験することもできました。

特に記憶に残っている案件などあれば教えて下さい。

やはり再生案件は思い出深いですね。再生案件は非常に難易度が高い為、日本M&Aセンター様と協働することで、お客さまにとって最良のソリューションが提供できたと思います。

帰任後3年間は宮崎エリアを担当し、2020年の鹿児島分室立ち上げ以降は、鹿児島エリアの担当をしています。鹿児島で対応した案件についても、日本M&Aセンター様との協業でお相手を見つけることができました。鹿児島分室開設後、当行として初めてのM&A成約案件も思い出深いですね。

2021年度は、宮崎銀行と日本M&Aセンターで大きなカンファレンスを開催しましたね。

そうですね。カンファレンスはお客さまから数多くのお申し込みをいただき、大変盛況でした。幅広いお客さまに、宮崎銀行がM&Aに積極的に取り組んでいることの周知に繋がったと思います。当行と日本M&Aセンター様で共同制作したテレビCMも大変好評です。行く先々でお客さまはもちろん、アライアンス先からもCMを見たとお声をかけていただきますし、新聞にもM&Aの取り組みを取り上げてもらうことが多くなり、当行がM&Aにどれだけ力を入れているのかお客さまへ伝わっていると思います。

※宮崎銀行ホームページ事業承継・M&A紹介CM http://www.miyagin.co.jp/hojin/support/jigyousyoukei/wmv/cm01.mp4

TPM(TOKYO PRO Market市場)上場活用のセミナーも開催しましたね。

はい。宮崎銀行としても、今後はM&Aだけでなく、上場の支援で幅広くお役に立てればと考えております。お客さまに積極的にTPMの提案をしていくためにも、日本M&Aセンター様と協力して活動していきたいと思います。

BANKERS掲載写真②.jpg

現在の、事業承継・M&A支援室のメンバーや構成について教えてください。

日本M&Aセンター様へ出向経験のある室長と他3名、また別の出向先で経験を積んだ者が4名、合わせて8名です。2020年10月から鹿児島に拠点を設けて、宮崎に5名、鹿児島に3名を配置しています。事業承継・M&A支援室のメンバー全員がアライアンス先への出向を経験しており、事業承継・M&A支援に関するノウハウ・経験が蓄積されています。

鹿児島にも事業承継・M&A支援室の拠点を創設されたのですね。

そうですね。以前は宮崎から出張ベースで鹿児島のお客様を訪問しておりましたが、よりスピード感のある対応を可能とすべく、2020年10月に鹿児島拠点となる鹿児島分室を立ち上げました。創設後は、多くのお客さまにM&Aに関する幅広い情報を提供できるようになったと思います。
日本M&Aセンター様も2020年6月に鹿児島オフィスを開設されたことによって、当行の鹿児島分室とも身近になりましたので、より緊密に連携することができています。

最後に、土肥さんのお仕事に関するお考えを教えてください。

地域産業の成長という観点において、事業承継・M&Aは非常に重要であり、宮崎県・鹿児島県両県においても、今後ますますニーズが高まってくることが予想されます。こうしたニーズの高まりにしっかりと対応するためにも、事業承継・M&A支援の業務品質を維持・向上させるとともに、人材育成に注力することが大切であると感じています。今後も、お客さまの課題解決に積極的に取り組むことで、地域経済の持続的な成長・発展を目指していきたいと考えています。

BANKERS掲載写真.jpg