「デイブレイクファミリー会」様子
(画像=「デイブレイクファミリー会」様子)

特殊な瞬間冷凍機器などを展開するデイブレイク(東京都品川区、木下昌之社長)は、特殊冷凍技術を活用している経営者が集い、事例やアイデアを共有しながら新たな冷凍ビジネスの研究を目指す「デイブレイクファミリー会」を発足した。

扱う商品や食材、作りたい製品などで冷凍に適した温度や条件などは異なる。この会では、異なる事業に取り組む事業者同士で成功事例などを共有し、次の事業に活かすことを目指す。3月16日には発足記念のイベントを行い、事業者20社が集まった。

デイブレイクは、自社開発の特殊冷凍機「アートロックフリーザー」を展開しているほか、他社の冷凍機器の提案などを行っている。「アートロックフリーザー」は、デイブレイクの研究データやノウハウを活かし、熱を奪う力を最大化しながら、食材や料理の乾燥や変色などのダメージを与えずに鮮度を維持した状態を保てるという。解凍後にできたての味を再現できるようだ。発売から3カ月で受注台数は100台を突破した。

今回、デイブレイクと関連のある企業に参加してもらい、各々の持つ冷凍機器の活用事例を共有してもうと共に、それぞれが得意とする既存の事業を掛け合わせて新たな事業の創出を目指す。冷凍機器を導入しても、うまく活用できていない企業もある。そうした企業の一助になるような施策も進める。その他、定例会の実施に加え、モデル企業の視察なども行う。共同で販路の開拓や、商品開発なども行う。

16日に行われたイベントで、木下社長は「『冷凍なのに美味い』ではなく、『冷凍だから美味い』の時代は来てると思う」と力を込める。最近では、人手不足やフードロス削減などさまざまな課題解決に冷凍が貢献するという期待感もある。コロナ禍では、卸や小売店、生産者が自分たちの商品を直接販売できる新たな販路として冷凍に取り組み始めている。

木下社長は「機器を売ることだけをゴールにせず、高品質な冷凍食材を作るためのオペレーションを提案するなどしてサポートしていく」と語った。

会では、参加企業それぞれの商品を各社がどのように作ったかなどを説明したほか、冷凍ビジネスの今後などを紹介した。

〈冷食日報2022年3月17日付〉