米経済誌フォーブスの日本版「Forbes JAPAN」はこのほど、日本経済を牽引する起業家を選出する「日本の起業家ランキング2024」を発表した。今年で10回目となるランキングとなり、これまでの中で最も多様な産業からさまざまな起業家が選出される結果となった。早速内容を紹介していこう。
目次
日本の起業家ランキング2024の結果は!?
大前提として、今回のランキングで対象となったのは「2023年10月2日時点で未上場のスタートアップの起業家」だ。2023年10月2日はランキングの評価委員会が開催された日。選定基準は以下の5つとなっている。
・グローバルで活躍できるか
・時価総額1,000億円を超えられるか
・成功への時間軸を重視した事業の実績・成長性
・経営者・経営チームの成熟度
・社会課題解決に取り組んでいるか
ちなみに、過去にランキングで1位となった起業家やトップ10に3回選出された起業家は審査対象外となっているほか、審査を自ら辞退した起業家もランキングには含まれていない。
1位:慎泰俊氏(五常・アンド・カンパニー)
2024年ランキングで1位に輝いたのは、五常・アンド・カンパニーの慎泰俊氏だ。同社は、インドなどアジア5カ国においてマイクロファイナンス事業を展開していることで知られる。同社の設立は2014年で、公式サイトによれば2022年3月時点で顧客数は120万人を超えている。
2位:小川嶺氏(タイミー)
スキマバイトアプリ「Timee(タイミー)」を展開するタイミー社の小川嶺氏が2位にランクインした。同社の設立は2017年8月。同社の公式サイトによれば、Timeeにおける募集人数(全業種合計)は2021年比で約8倍まで増えているという。
3位:磯野謙氏、川戸健司氏、長谷川雅也氏(自然電力)
再生可能エネルギー発電事業をグローバルに展開する自然電力の3氏が3位にランクインしている。磯野謙氏、川戸健司氏、長谷川雅也氏の3人は同社の共同創業者で、同社は2011年6月に3人が30代前半のころに設立された。
「トップ10に次ぐ10人」に選出された起業家は?
ランキングでは毎年、トップ10に次ぐ10人を選出し、発表している。2024年ランキングで選出された10人は以下の通りだ。ちなみにこの10人に順位はつけられておらず、以下の表では名前が上にあるからといって評価が高かったわけではない点は留意してほしい。
ランクインした起業家としては、電動キックボードと電動アシスト自転車のシェアサービスで国内最大手Luupの岡井大輝氏や、福岡県北九州市に拠点を置くEVメーカーであるEVモーターズ・ジャパンの佐藤裕之氏などがランクインした。
トップ10に次ぐ10人に関しては、過去にここに名前を連ねた起業家がその後に大きな成功を果たしたケースも少なくなく、注目に値する。
過去のトップ10ランキング結果を紹介
この記事では最新版のランキングを紹介したが、過去のランキング結果を知りたい人も少なくないだろう。以下はまず「日本の起業家ランキング2023」のトップ10だ。
続いて、「日本の起業家ランキング2022」は以下の通りとなる。
まとめ
毎年更新されるランキングで「新顔」として登場する起業家も少なくない。果たして次のランキングではどのような人物が選出されるのか。引き続き要注目だ。
文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)