節税対策,保守的節税,小規模企業共済
(写真=Kowit Lanchu/Shutterstock.com)

お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税「 小規模企業共済に加入する」

ここからは会社を守るための節税の話です。
Vol.6で役員報酬の額を最適にすることが節税の王道であることをお伝えしました。
確かに会社に利益が出そうなときは役員報酬を上げることが基本です。でも役員報酬を上げちゃうと個人の税金も増えちゃいますよね。
あちらを立てればこちらが立たず・・。

そこで役に立つのがこの「小規模企業共済」です!
「小規模企業共済」を簡単に説明しますと、「社長自身の退職金の積み立て」ということですもう少し詳しく説明しますね。
まず毎月一定の掛け金を国が運営する「中小企業基盤整備機構」っていうところに払います。払った掛け金は個人の税金を計算するときに所得から控除できます。
それも年間最大84万円までなら全額です!
(ちなみに掛け金は月額最低1,000 円~70,000 円まで選べるようになっています)

一般の生命保険がいくら払っても4万円しか控除できないのと比べると、すごく有利なものですよね。
そして将来自分が社長を辞めるときには「払った金額+α」が返ってくる。この返って来た金額は「退職金」として課税されるので税金が安くなるのです。

例えば月額100 万円=年間1,200 万円の役員報酬を取っている社長さんが20 年間払った例を考えて見ましょう。年間84万円の小規模企業共済に入れば個人にかかる税金は毎年約20 万円安くなります。
これが20年間続けば20 万円×20 年=400 万円。20 年後に社長を辞めたときには約1,850万円が返ってくるのですが、この1,850万円に対する税金は約60万円。
なんと400 万円-60 万円=360 万円もの節税ができるのです!

節税になるし老後の生活資金にもなるという、一石二鳥の優れた節税です。
まだご存知なかった社長は一度検討してみてはどうでしょうか。(提供:ベンチャーサポート税理士法人