節税対策,未払金,未払費用,計上
(写真=nito/Shutterstock.com)

お金が出ていかない最優先の王道的節税「未払金・未払費用を今期に計上する」

この節税は、今期中に発生した費用ではあるものの、支払いをするのが翌期になる費用を、決算できっちりと経費として計上するというものです。
例えばどんな経費かといいますと・・
電話代など通信費、広告宣伝費、リース料、保険料、消耗品費などなどです。
そんな経費の中でも特に金額の大きいものを2 つほどご説明しましょう。

まずは、人件費、つまり給料です。
あなたの会社の給料の締め日は何日ですか?
15 日とか20 日の会社なら、決算で未払給与として経費を計上することができるのです。
例えば、9 月決算で給与の締めが15 日、毎月の従業員の給与の合計が300 万円だったとします。
それなら9 月15 日~9 月末までの給与は10 月に支払うことになると思いますが、決算をする上では、それは9 月の経費として計上することができます。
つまり、300 万円の半分、150 万円も未払給与を計上できるわけです。

もう1つ、社会保険料も未払計上して経費にすることができます。
社会保険料って毎月末日に、通帳から引落しされていますよね?あれっていつの社会保険料が、月末に落ちていると思いますか?
例えば、9 月末に落ちた社会保険料は8 月分、つまり前月分が引き落としになっているのです。
ということは、8 月決算の会社の場合、9 月末に落ちる社会保険料を未払経費として計上することができます。社員さんが多い場合などは、意外と多額の経費が計上できますので、あなどれません。

あと、例えば8 月決算の会社で8 月末日が土日祝日などで、翌9 月1 日に引落しされる場合があります。こんな場合には、9 月1 日に引き落とされた分と、9 月末日に引き落とされた分の2 か月分をきっちり未払計上できます。

さらに、さらに、決算賞与などを払った会社は、その分の社会保険料も未払計上できますから、お忘れなく。
ただし、未払計上できるのは、社会保険料のうち会社の負担分だけなのでご注意を!
この未払金を計上するという節税は、簡単にできますので確実に実行してください。(提供:ベンチャーサポート税理士法人