プロパートナーONLINE 編集部
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必要に迫られてリモートワークに移行し、いざツールを導入したのになぜか生産性が上がらない。
そんな悩みを解決するカギをはやし総合支援事務所代表の林雄次(はやしゆうじ)氏に聞きました。

自分にしかできない業務にだけ注力する

導入を検討する前に、まず日常の業務を工程別に細分化し、
実際に誰がその工程を行っているか洗い出しをしてみるべきです。

例えば、申請書作成業務ひとつをとっても、
①お客様から申請に必要な書類を回収する
②申請書類を作成する(手書きなのか電子申請なのかで関わる工程が増減します)
③出来上がった書類をチェックする
④手書きであれば書類を郵送する、電子書類であれば申請ボタンを押す
など、 申請書作成業務だけでもざっと4工程もあります。

しかし、このなかで所長や有資格者が関わるべきは③だけでしょう。
有資格者がいれば、所長は一切関わる必要もなくなります。
こうして、日々の業務を細分化し、本当に自分がやるべき工程が見えたら、
どの工程を自動化するか考え導入すれば良いのです。
普段から自分にしかできない業務は何かを考えておくことも重要です。

リモートワーク&ツール導入がうまくいくSTEP4

業務の棚卸を行い、現状の課題と無駄を明確にしましょう。

STEP1.業務をすべて分解し優先順位をつける

顧問先や職員は、所長がどんな仕事をしているか意外と見ているものです。
ですから営業や経営プランの作成、またはセミナーに登壇して事務所のPRを行うなど、
所長のやるべきことを取り組むには、
どんな業務も「これは自分が本当にやるべきか」とまず考えることです。
顧問先へのメール1通でも、自分の代わりに返信する、もしくは入力できるかもしれません。
常に自分の中で業務の優先順位を立て、
自分で行う必要のない業務を棚卸しするクセを身に付けましょう。

その際、一つひとつにかかる時間を計算しておくことも重要です。

STEP2.今ある業務を棚卸し、手を動かさない努力を!

優先順位付けと各業務の所要時間が洗い出せたら、
それぞれ所長や職員が行うべき業務か、検討してみましょう。
その際、つい自分がやりたいと考えてしまいがちですが、
できるだけ実務を行わない流れを組むことが大事です。
また、職員が担当する業務も生産性コストを計算します。
ツール導入コストと比較・検討すればよりスムーズに導入すべきツールも見つかるはずです。
日頃から職員にどうすれば業務の精度が上がり、効率化できるかヒアリングしておくのも有効です。
その中でムダだという業務があれば、思い切ってやらない判断も必要です。

STEP3.ツールの導入&運用で自社に合うか見極める!

実際に導入すべきツールが見つかったら、どんどん試してください。
他事務所で良かったから自分の事務所でも良いとは限りません。
その際、いきなり複数の機能を試すと職員にも負荷がかかってしまいます。
少しずつ自分の事務所用にカスタマイズし、スキルアップを図ると良いでしょう。

STEP4.月1で業務を見直し!徐々にレベルアップ

ツールは活用されてはじめて成果が出るものです。
導入したら、しっかり運用するためにも、定期的に見直しを行うべきです。
ツールは日々進化します。また事務所の業務も新規案件が入れば変わるはずです。
定期的な見直しは必須です!


※月刊プロパートナー2020年8月号より抜粋

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プロフィール
林 雄次氏
林 雄次氏
はやし総合支援事務所 代表
2018年の開業以来、職員全員がリモートワークを実施。情報処理安全確保支援士など多数の資格を持ち、企業の業務改善も多く手がける。
プロパートナー
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