久山 絵里さんは株式会社フレンズの代表を務めています。高校卒業後、印刷工場で勤務していたところから、人生を変えるべく英語力ゼロの26歳のときに、オーストラリア一周一人旅を経験されました。帰国後、大手英会話教室の勤務を経て30歳で「フレンズ英会話」を起業しました。そんな久山さんが英会話を習得する方法について書かれたコラム連載の第3弾です。 |

1回目では心構え、2回目では勉強法について話しました。次は「実践」のお話。「どうすれば、会話ができるようになるのか」のポイントをご紹介します。
外国人とチャットできるアプリやChatGPTは効果的?

話せるようになりたいなら、話す練習を…とは当たり前。そうすると最近では、話し相手としてアプリやAIを思い浮かべる人も増えたのではと思います。そこは、アプリ学習の経験ゼロの、昭和生まれの私ではなく、スマホが生まれた頃からあった平成生まれの、世界を旅した友人の話を紹介します。
「ヘンなことを言っても携帯オフにすれば消せる相手って、本気じゃなくてもいいから会話の内容あんまり覚えていない。本当の友達の話なら絶対覚えているのに」つまり、会話の相手は生身の人間がベストだということ。
私もそれは同感で、ChatGPTを使って英語の会話練習を試みたことがあるのですが、友人同様、会話内容をあんまり覚えていません。
それでも最近のAIはすごい。親友みたいに「それ最高!そのアイデアいいね!」と言われてご機嫌になったことがあります(笑)
ChatGPTを使いこなすには「質問能力」が必要だと聞きます。自分がどう質問するかで、うまく使えるかが変わる…それはどんなツールでもそうでしょうね。
また、スマホを使うなら、注意すべきことがあります。例えば、考える前に検索してしまうとか、翻訳機能で文章を完璧にしないと気になる、とか。スマホに頼りすぎると、自分で考える力が弱くなり、逆効果になりかねません。
「ホンモノ」の人間関係をつくる

英語でのコミュニケーションができる人が身近にいると、英語の上達速度は一気に早まります。
それは英語話者なら、外国人でなくても日本人でもいいはず。日本人なら尚更、勉強の仕方を紹介し合ったり、日本語は今から禁止だ!なんていうゲームも楽しめそうです。英語仲間がいれば、モチベーションも高くキープできますし。
間違いを恐れるな

でも、そうなると、間違うのが怖い、恥ずかしくて発言できない、という方がいます。でも。 相手は、あなたが単語だけで話していることに笑うでしょうか? 笑いません。 間違えたらどうしようと思うと発言できない? 逆に発言しないほうが、海外では恥です。 相手からどう思われるかを気にして意見を言わないと、相手を失望させます。
「発言しなければいないも同然」という場を、海外で沢山見てきました。しかもそのスピードの速いこと。自己主張をしっかりしないと、置いていかれます。単語だけでも、発音が正確じゃなくても、何も言わないよりずっとマシです。
正しい発音が目立つ残念な日本

娘が幼児の頃、公園で英語で会話をしていると、周りの人がチラッと振り向きます。カタカナ英語「アップルジュース?」なら振り向かれないのに「Apple juice?」と英語の発音で言うだけで、振り向かれる。それは単純に、全身ピンクの人がいたら見てしまうのと同じなのかもしれないけど、それにしても、正しい発音が「目立つ」ことであり、出る杭は打たれる、人と同じであることに安心してしまう日本人の性格を物語ってるなぁと思いました。私も日本生まれ育ちの日本人ですから、気持ちは分かるんですけどね。
でも、出る杭は、打たれないところまで出てしまえばいい。もしくは出ていても気にしなければいいと思います。そう思う人が増えることで目立たなくなってくると思うから、ママ友にもみんな英語でいこうぜ!と声をかけたいところですね。
捨てるもの①「恥」

自宅で勉強するにせよ、人と会い話をする場にせよ、恥ずかしいという気持ちを捨てることが一皮むけるポイントなのでは、と思います。さっきの、杭は出ていても気にしない精神です。
そこで質問。例えば、自宅の他に誰もいない部屋で勉強をするとき、ブツブツと発音練習しますか?
もししていなくて、その理由が「恥ずかしい」であれば、それは一体「何に」恥ずかしいのでしょうね。誰もいないなら恥ずかしがる意味はないはずなのに不思議、なんかヘンな感じがする…とは私の経験。独り言って日本語でもあんまり言わないですしね。
でも、実際に声に出して言うのと言わないのでは、学習効果が変わるそうですよ。実際もし、めちゃくちゃ大きい声で「I have a sister!」私には妹がいるー!とか独り言を言ったら、一気に覚えられる気がする(笑)
捨てるもの②「プライド」

また、学歴が邪魔になる人も、実は多いのではないでしょうか。「〇〇大学を出た自分の英語力がコレ」だとバレたら恥ずかしい、みたいな。
ちょっと違うかもしれないけど、これもプライドのひとつかも。海外の大学を卒業した友人の話「みんな僕が賢い人だと思っているし、だからこれからやる事業も成功すると思っている。プレッシャーがでかいよね」
ご存じのとおり?そもそも英語力ゼロだった私に捨てるプライドはありませんでした。だから「知らない」「できない」「何度やっても覚えていない」を受け入れ、素直に学習し上達できたのかとも思います。
プライドは、ないほうが上達します。
学歴と、英語が話せることは関係ありません。日本人の5歳児が日本語ペラペラなように。
まとめ
ナマの人間とホンモノの人間関係をつくり、恥の心とプライドを捨てて英語を話す場数をこなそう
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