
Web3 MMORPG「MapleStory N」を運営するNexpaceは、ボットやチート行為の急増を受けて1日あたり数千〜一万件規模のアカウントを停止し、新たな資産保護策を導入したと発表しました。
Tuner’s been lurking in the dark, banning over 10,000 abusers in one day! 👀
— MapleStory Universe (@MaplestoryU) May 30, 2025
More than 60K profiles have been banned so far, and we're improving our detection daily to make sure every Mapler gets the experience they deserve. pic.twitter.com/S3jdDahXYE
ブロックチェーン上でゲームアイテムやトークンがリアルマネーと結び付く同作では、不正ユーザーが短期間で利益を持ち逃げするリスクがあり、素早い対応が求められていました。
具体的な対策内容
対策チームは不正の検知からBANまでに平均約30時間かかることが分かったため、資産の引き出しにも同じ30時間の待機時間を設定しました。これにより、不正ユーザーがBANされる前に外部ウォレットへトークンを移動させることを防げます。
また資産の送付経路を同社のL1「Henesys」内に限定し、ゲーム外への流出を技術的にブロックしています。
加えて、既にBANされたウォレットに多額の資産が残った場合に備え、コミュニティ承認のもとで開発側が資産を回収できる “Clawback” 機能 も実装済みです(発動にはマルチシグ署名を要する設計)。
これらの施策により、不正プレイを行うメリットを大幅に削減しました。
いたちごっこへの対応と今後の方針
ただし、ウォレットは無料で再作成できるため、不正ユーザーが参入しやすいという課題は残ります。
Nexpaceは正規プレイヤーの利便性を損なわない範囲で追加認証や行動パターン分析を導入し、検出精度の向上を図る考えです。
現状では、多くの不正ユーザーが装備購入などに費やす資金を回収できずに排除されるため、ゲーム経済への影響は限定的と説明しています。
参照元:NFTPlazas