

こんにちは!旅行で各地の郷土料理を味わうことが大好きな、ライターの中宮桃果です。
日本では全国各地に魅力的な郷土料理がたくさんありますよね。
私の地元・長野県では「おやき」が有名です。
今日ご紹介するのは、岐阜県の郷土料理「朴葉味噌」です!
岐阜県の代表的な郷土料理の一つで、先人たちの知恵が詰まった料理なのです!
一体どんな料理なのか、気になりますよね。詳しく見ていきましょう!
朴葉味噌ってなに?
朴葉味噌とは、「ほおばみそ」と読み、朴葉という30cmほどの大きな葉っぱの上に、自家製の麹味噌を乗せて焼いたもの。ご飯のおかずとしても、酒の肴としても最適な一品です。
主に林業の盛んだった飛騨・高山地域で食べられてきました。
一般に、山仕事をする杣人(そまびと)と呼ばれる人々が、朴葉をお皿の代わりに使い、味噌を焼いて食べたことが始まりと言われています。
杣人とは、杣山と呼ばれる材木用の樹木が茂る森林で伐採される木々を、切り倒したり運び出したり造材したりする仕事をする人のことを指します。
朴葉のもととなる朴の木(ホオノキ)は飛騨地方に多く自生しており、晩秋、霜が降り始める頃に落葉します。
その葉を3日程度塩漬けにしたのち乾燥させ、「朴葉味噌用」として保存しておくのだそうです。
また、葉の上に載せる麹味噌は、酒・砂糖・生姜などで味付けがされており、そのレシピは家庭によって様々。かつては各家庭で味噌を仕込んでいました。
現在は、市販の「朴葉味噌用に味付けされた味噌」を使うことも多いそうです。
朴の木は、いい香りがする木・代表とも言えるモクレン科の木であるため、朴葉からは爽やかで優しい香りがするのも特徴的です。味噌を乗せて焼くと、味噌に香りが移り食欲をそそります!また、炭火で炙られる朴葉の焦げた香りもたまりません。
私自身小さい頃に何度か朴葉味噌を食べたことがありますが、ほかほかのご飯との相性が抜群で、箸が止まらなくなった記憶があります!
冬の食卓を支えた朴葉味噌
このように、ご飯が進む「朴葉味噌」ですが、実は飛騨・高山の冬の暮らしを支えてきた大事な料理でもあるのです。
この地域は、冬の冷え込みが厳しく雪もたくさん降るため、4月、長ければ5月まで食料が乏しいこともありました。昔は近くにスーパーもなければコンビニもありません。
そのため冬は、各家庭で仕込んだ味噌と塩漬けしておいた朴葉で朴葉味噌を作り、囲炉裏に並べて食べていたそうです。
「朴葉味噌」は、寒い冬を乗り切るための大事なエネルギー源として重宝されてきたのですね。
また、朴葉には殺菌作用があるため、冬だけでなく夏場も、農家さんや杣人たちが昼食のおにぎりなどを包んで持って行くのに使われていました。
色々な場所で暮らしを支えてきた、飛騨・高山の人々にとって欠かせないものだったのですね。
飛騨エリアで食べられる美味しい朴葉味噌をご紹介!
かつては「家庭の味」として親しまれてきた朴葉味噌ですが、現在は朴葉味噌を美味しく味わうことのできるお店がたくさんあります。
①京や |
---|
「京や」は、飛騨牛や地元の食材を中心とした郷土料理や、旬の味を楽しむことができるお食事処。大きな暖簾や梁が印象的で、温もりを感じる佇まいです。
囲炉裏を囲んでいただく飛騨牛ステーキだけでなく、季節を感じるきのこ鍋や山菜料理も目玉です。
メニューにはネギや飛騨牛を加えた朴葉味噌もあり、炭火でじっくりと炙られた食材の旨みを楽しむことができます。
他にも、「ほおば味噌定食」や飛騨牛を使った定食、海の幸から山の幸、川の幸までをふんだんに用いた定食が魅力です。
シンプルな朴葉味噌だけでなく、飛騨牛とのコラボレーションも楽しめるとは贅沢ですね!飛騨らしさ満点のメニューが豊富ですので、高山の古い街並みや朝市など、近くを訪れる際はぜひ立ち寄ってみてください!
京や
【所在】岐阜県高山市大新町1丁目77番地
【電話】0577-34-7660(電話での予約可)
【営業時間】11:00~14:00、17:00~20:00・毎週火曜日定休
【駐車場】12台あり
【アクセス】JR高山駅から徒歩約15分
②飛騨高山料理 ござるさ |
---|
「ござるさ」は、飛騨フードで育ち、飛騨フードをこよなく愛する店主による本場の飛騨料理が味わえる居酒屋です。
朴葉味噌はもちろん、焼き豆腐や飛騨牛料理、鶏ちゃん焼きなど、飛騨の料理ならなんでもおまかせ!熱々の鉄板で作られる料理は食欲をそそるものばかりです。
鶏ちゃん焼きについてはこちらの記事もぜひご覧ください!
「岐阜のソウルフード「鶏ちゃん」とは?家庭で愛される郷土料理の魅力を紹介!」https://madeinlocal.jp/area/gifu/knowledge/015
料理に合う地酒や地ビールもあり、特に取扱店舗が少なく、飛騨地方でしか飲めない「飛騨のどぶ」が人気なのだとか。
暖色で温かみのあるこだわりの店内の雰囲気も合わせて、ゆったりくつろげます。
美味しい料理と美味しいお酒でお腹も心も満たされること間違いなしです!
飛騨高山料理 ござるさ
【所在】岐阜県岐阜市住田町2-18 YOビル1F
【電話】058-266-5363
【営業時間】17:00〜23:00(ラストオーダー22:30)・毎週火曜日定休
【駐車場】なし
【アクセス】JR岐阜駅北口よりファミリーマート横の階段を下り北へ直進し一本目を右折してすぐ!名鉄岐阜駅より183m
また、旅館では朝食に朴葉味噌が出てくることもあるそうです。朝からモリモリご飯を食べて、元気に観光できそうですね。
加えて、複数の岐阜の味噌屋さんなどでは、オンラインで朴葉味噌を販売している店舗もあります。
この記事を読んで「今すぐにでも朴葉味噌を食べてみたい!」と思ってくださった方は、以下にいくつかリンクを添付しますので、こちらも利用してみてくださいね。
公式 朴葉味噌通販・飛騨神岡船津醤油のごちそう朴葉味噌ショップ「船津醤油株式会社」:
https://www.hida-funatsu.co.jp/
味噌・朴葉みそファミリーストアさとう 公式ショップ:
https://www.takayamasatou.com/19.html
朴葉味噌−日下部味噌醤油醸造オンラインストア:
https://kusakabemiso.myshopify.com/collections/%E6%9C%B4%E8%91%89%E3%81%BF%E3%81%9D
JAタウン/JAひだ/朴葉みそステーキセットの商品一覧 - 飛騨牛:
https://www.ja-town.com/shop/c/c221060/
おわりに
いかがでしたか?
山仕事をする先人たちの知恵が詰まった「朴葉味噌」。
香ばしく薫る味噌とご飯を想像するだけでお腹が空いてきますね。
岐阜では飛騨牛と一緒に食べることができたり、定食としても食べることができたり、朴葉味噌を100%楽しめます!
日頃滅多に食べられない香り高い味噌を、ぜひ本場岐阜で味わってみてください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
参考
朴葉味噌 岐阜県|うちの郷土料理:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/38_10_gifu.html
冬の食卓を支えた味噌。朴葉の上で焼いて食べる「朴葉味噌」:SHUN GATE
https://shun-gate.com/roots/roots_135/
みやこ杣木(そまぎ)とは|京の地産材 みやこ杣木・みやこそまぎ
https://miyakosomagi-e.net/miyakosomagi/
飛騨高山 京や 郷土料理 飛騨牛 炭火焼き 漬物ステーキ 朴葉味噌
http://www.kyoya-hida.jp/
焼き豆腐と飛騨高山料理 ござるさ 岐阜駅前店
https://gosarusa.com/