まるでモネの絵そのもの?岐阜の“名もなき池”の正体とは【岐阜エリア】
まるでモネの絵そのもの?岐阜の“名もなき池”の正体とは【岐阜エリア】

こんにちは!鳥取県出身のライター、琉七です。

岐阜県関市の山あいに、まるで印象派の絵画のような池があります。

「モネの池」と呼ばれるその場所は、透明度の高い水に睡蓮が咲き、優雅に泳ぐ鯉が幻想的な風景をつくり出しています。まさにクロード・モネの『睡蓮』を思わせる光景に、SNSでも話題が集まる人気スポットです。

今回は、その幻想的な池の秘密に迫ります!
また、モネの池周辺のドライブスポットについてもご紹介します。

「名もなき池」とは?

岐阜県の山奥、関市板取の根道神社境内にある小さな湧水の池の通称です。元々正式な名前がついておらず、地元の人たちの間では単に「名もなき池」と呼ばれていたそうです。

この池が有名になったのは、池の風景がクロード・モネの名画『睡蓮』にそっくりだとSNSで話題になったからです。

透明度の高い水に、色とりどりの鯉が泳ぎ、睡蓮の花が浮かぶ様子が本当に絵画のようで、「モネの池」という愛称で全国的に知られるようになりました。

つまり、「名もなき池」はこの場所の元々の通称であり、「モネの池」はその美しさから後につけられた愛称というわけです。

なぜ「鯉」と「睡蓮」?

モネの池は、高賀山の伏流水を利用して1980年頃に灌漑用に整備された人工池です。

1999年頃、池近くで花苗の生産販売をするフラワーパーク板取の経営者が睡蓮を植えたり、地元住民が鯉を入れたりしたことで現在の鮮やかな池になったそうです。
そして2015年頃、SNSの発達もあり情報が一気に拡散し観光客が激増しました。つまりこの池は、偶然が重なって出来上がった”奇跡の池”なのです。

睡蓮の見頃は?

睡蓮が花を咲かせるのは、6月中旬〜8月上旬頃です。

この池のある板取エリアは紫陽花の名所としても有名なため、6月下旬〜7月上旬には池の周りに咲く紫陽花とのコラボレーションも楽しむことができます。

この季節には、周辺の「あじさいロード」や「あじさい園」などとセットで訪れるのがおすすめです。

他にも、池を囲む紅葉が赤く色づき水面に映り込む紅葉シーズン(11月頃)の眺めや、冬の雪景色も風情があって綺麗です。

そして、この池は山の湧水でできているため透明度が非常に高く、見る時間帯や光の差し込み具合によって透明・ブルー・グリーンなど様々な色合いへと表情を変えます。

見る時期によって、色々な表情を見せてくれそうですね。

「モネの池」の周辺 岐阜・中濃を楽しむドライブ旅

「モネの池」の他にも岐阜県中濃エリアには、歴史や自然、文化を感じられる魅力的なドライブスポットが点在しています。

そこで今回は、「美濃和紙の里会館」「うだつの上がる街並み」「金華山展望公園」の3箇所をご紹介します。ぜひ「モネの池」と合わせて観光コースに追加してみてください!

美濃和紙の里会館(美濃市)

現在の美濃市を中心とする地域では、古くから高品質な「美濃和紙」が作られてきました。この施設では、美濃和紙の伝統と魅力を体験することができます。

館内では、和紙の歴史や製造工程を学べる展示のほか、実際に和紙漉き体験も可能。

手漉き和紙の繊細な美しさに触れながら、日本の伝統工芸の奥深さを感じられること間違いなしです。お土産コーナーでは、美濃和紙を使った小物や文具も購入できます。

基本情報
住所:美濃市蕨生1851-3
営業時間:9:00〜17:00
休業日:火曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始・祝日の翌日
アクセス
バス:「美濃市駅」から岐阜バス牧谷線洞戸栗原行きで約20分、「和紙の里公園前」下車
車:東海北陸自動車道「美濃インター」から国道156号線及び県道81号線経由で約20分

うだつの上がる町並み(美濃市)

江戸時代の商家が立ち並ぶ、風情ある町並みです。

「うだつ」とは、防火や装飾のために設けられた屋根の小さな壁のことです。

裕福な家しか「うだつ」を造ることができず、その「うだつ」を高く上げることを富の象徴としたことから、「うだつが上がらない」の言葉ができました。

江戸時代、商人の町として栄えた美濃市は、この「うだつ」が多く残っています。この町並みを歩けば、当時の商人たちの暮らしや町の賑わいが感じられます。

カフェや土産物店も点在しており、散策しながらのんびりと過ごせます。

基本情報
住所: 美濃市加治屋町1959-1
アクセス: 長良川鉄道「美濃市駅」から徒歩約10分
東海北陸自動車道「美濃IC」から、国道156号経由で約5分
岐阜バス岐阜美濃線「うだつの町並み通り」下車、徒歩1分

金華山展望公園(岐阜市)

岐阜市の中心部に位置する金華山の山頂にある展望公園です。

ドライブウェイを利用してアクセスでき、頂上からは岐阜市内を一望できます。晴れた日には、遠く名古屋のビル群まで見渡せることも。夜景スポットとしても人気があり、昼夜問わず美しい景色を楽しめます。

岐阜観光の締めくくりにいかがでしょうか?

基本情報
住所:岐阜市上加納山
営業時間:金華山ドライブウェイは通行無料、21〜翌7寺は閉鎖
アクセス
公共交通:JR岐阜駅→車15分。または名鉄岐阜駅→車15分
車:東海北陸道岐阜各務原ICから国道156号経由8.5km20分

おわりに

モネの池は名前のない小さな池にすぎませんが、そこには自然が生み出した芸術のような美しさがありました。

訪れる人の心を静かに癒してくれるその風景は、写真や言葉だけでは伝えきれない魅力があります。四季や天候によっても表情を変えるため、何度でも訪れたくなる場所です。

岐阜の山あいにひっそりと佇む「モネの池」。日常の喧騒を離れて、心を整えるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

参考文献

・名もなき池(通称:モネの池)- せきのまど
https://sekikanko.jp/spot_post/162
・【秋の中濃】モネの池とあかりアートを楽しむ 秋のドライブ旅
https://www.kankou-gifu.jp/model/detail_3.html
・名もなき池(通称:モネの池)|観光スポット|岐阜県観光公式サイト「岐阜の旅ガイド」
https://www.kankou-gifu.jp/spot/detail_5094.html
・うだつの上がる町並み|観光スポット|岐阜県観光公式サイト「岐阜の旅ガイド」
https://www.kankou-gifu.jp/spot/detail_1189.html
・【美濃和紙の里会館】アクセス・営業時間・料金情報 - じゃらんnet
https://www.jalan.net/kankou/spt_21207cc3369721215/
・うだつの上がる町並みへ|岐阜の歴史に触れる旅
https://tabiiro.jp/plan/722/