
2023年度の国内テーブルゲーム市場規模は前年度比5.0%増の75億4,000万円となり、再び成長基調に
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、一般社団法人アナログゲームミュージアム運営委員会(代表理事:草場純)と共同で「アナログゲーム産業年鑑2024」を製作した。ここでは国内のアナログゲームのうち、テーブルゲームに関する一部のデータ、および分析結果を公表する。
国内テーブルゲーム市場規模推移

商業ゲーム出版点数推移

調査結果概要~国内アナログゲーム市場動向
■国内テーブルゲーム市場の市場概況
2023年度の国内テーブルゲーム※1市場規模は、前年度比5.0%増の75億4,000万円(アナログゲームメーカー・出版社出荷金額ベース)となった。本調査におけるテーブルゲームとは、アナログゲームのうち、作者が特定できる(ゲーム作家が開示されている)ゲーム分野をさし、商業ゲーム※2だけでなく同人ゲーム※3も含まれる。
新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要が落ち着き、2021年度からは縮小基調にあったが、2023年度は新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したことによる行動制限の緩和などを背景に、即売会など各種イベントの参加者数が回復したことなどにより、市場が活性化した。
■注目トピックス~商業ゲーム出版点数推移
2023年の商業ゲーム出版点数(アナログゲームメーカー・出版社出荷数量ベース)は国内ゲームは横ばいで推移したものの、翻訳(海外)ゲーム※4の出版点数が減少し、2022年までの増加傾向から減少に転じた。
アナログゲーム市場全体の拡大により、新規参入企業も増えるなど、ここ数年は商業ゲームにおける国内ゲーム、翻訳ゲームともに拡大傾向にあった。一方で、ゲームの供給数の過剰も指摘され、ゲーム出版数を絞る動きも見られている。加えて、2023年は為替の影響などにより海外で制作・販売されているゲームの輸入コストが増加し、翻訳ゲームの出版点数が減少した。
■国内テーブルゲーム市場の将来展望
2024年度の国内テーブルゲーム市場規模は前年度比3.4%増の78億円(アナログゲームメーカー・出版社出荷金額ベース)を見込む。
引き続き、即売会など各種イベントの参加者が増加していることに加え、新規開催によるイベント数自体の増加や、国内最大規模のアナログゲームイベント「ゲームマーケット」が会場を移したことによる会場面積の拡大で、出展者数や来場者数の増加が見込めることなどから、同人ゲームのクリエイターにとっても製作・販売する機会が増え、今後のテーブルゲーム市場に好影響を与えるものと期待される。
【調査概要】
・調査期間:2023年9月~2024年11月
・調査対象:アナログゲーム関連事業者や団体、ゲームデザイナー、有識者等
・調査方法:当社専門研究員およびアナログゲーム産業年鑑製作委員による直接面談、アンケート調査、ならびに文献調査を併用
【アナログゲーム市場とは】
本調査におけるアナログゲーム市場とは、家庭用ゲーム機やスマートフォンゲーム、インターネットを介して遊ぶオンラインゲームなどの「デジタル(電源系)ゲーム」と対比して表現するコンピュータなど電源を必要としない非電源系ゲーム全般をさす。
具体的には、テーブルゲーム、伝統ゲーム、シミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、トレーディングカードゲームなどの分野があり、ここでは国内テーブルゲームに関する一部のデータ、および分析結果を公表する。なお、主要なゲームの詳細は次のとおり(以下参照)
※1. テーブルゲーム:アナログゲームのうち、作者が特定できる(ゲーム作家が開示されている)ゲーム分野をさし、商業ゲームだけでなく同人ゲームも含まれる。
※2. 商業ゲーム:アナログゲームメーカーや出版社から発売されているゲームをさす。
※3. 同人ゲーム:個人や同人サークルで製作・販売しているゲームをさす。
※4. 翻訳ゲーム:海外で制作、発売されているゲームを日本語版にして国内で販売しているゲームをさす。
【出典資料】
名称:アナログゲーム産業年鑑2024
発刊日:2024年12月12日
発行所:一般社団法人アナログゲームミュージアム運営委員会
体裁:書籍(冊子)A4版122ページ(電子版は125ページ)
販売価格:22,000円(税込)(書籍(冊子)版・電子版ともに)
【本資料に掲載されている主な内容】
国内アナログゲーム市場動向、海外のアナログゲーム動向、アナログゲーム全般の動向、イベント動向、ゲームデザイナー紹介、プレイスペース動向、印刷会社動向、関連書籍動向など
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