相続が発生したら、税金がかかるのか、若しくはかからないのか確かめたくなるものです。
そこで、今回は相続財産の中でも金融資産の評価額の出し方について確認をしてみたいと思います。
株式など算出が複雑なものもありますので、算出方法を具体的に見ていきましょう。
1. 預貯金・現金は徹底的に確認 株式は評価額で計算しよう
まずは、預貯金・現金の相続財産の金額を以下の図で確認してみましょう。
対象財産 | 評価額の確認方法 |
現金 | 保有金額 |
預貯金 | 普通預金の場合、相続発生日までの残高 定期預金の場合、相続発生日までの残高に利子を加えて、源泉徴収税を差し引いた金額 |
投資信託 | 相続発生日時点の解約を行うことで受け取る金額 |
株式 | 以下に掲げる場合で、最も少ない株価に取得株数をかけたもの (1)相続発生当日の終値 (2)相続発生月の終値の平均 (3)相続発生1ケ月前の終値の平均 (4)相続発生2か月前の終値の平均 |
公社債投信 | 相続発生日時点の解約を行うことで受け取る金額 |
特に、株式の場合の評価には注意が必要で、相続発生日当日の終値・相続発生月終値の平均・相続発生1ケ月前の終値の平均・相続発生2か月前の終値の平均の中から低い金額を選択することが出来ます。
例えば、例を挙げて考えてみますと、上の図の株式の場合において、
(1)300円
(2)400円
(3)500円
(4)600円
という関係であれば、(1)~(4)で一番価格の低い(1)300円をもとに、株式の財産評価をすることが出来るという訳です。
なお、非上場株式の場合には、会社の状態等に応じて個別に判断されることになりますので、事前に専門家のアドバイスをもらうのが良いでしょう。
2. 忘れがちな投資信託・債券 もれなくチェック
次に、投資信託及び債券についてですが、こちらは相続が発生した当日に解約をした場合の受取金額より算出することが出来るようになっています。
債券であれば、利息が付くこともありますので、忘れずに確認をして財産評価をするようにしましょう。
このように、まずは亡くなった方がどの種類の金融資産を持っていたのかを調べて、順番に確認を行っていくことが求められます。
3. まとめ
今回は、金融資産の財産評価の出し方について確認をしてきましたが、相続発生時を基準として、どのように算出が行われるのかご理解頂けましたでしょうか。
株式などは評価が出しづらい財産でもありますので、気になるものは事前に評価額を税理士に確認をしてみるのも相続対策となるでしょう。
(提供:相続サポートセンター)